「神楽」の担当地区は、毎年、神社に集まった各区長のクジで決める。去年各地区一巡したので、今年は全地区の区長が「くじ」を引いた。「一番くじ」は他地区だった。
クジを引いた区長は青年を集め、毎夜、踊りを練習してもらう。明日の秋祭り本番前に、管内12地区・約3000軒余りの家や事業所を4日間かけて「お祓い」に回る。
新聞チラシやJA有線電話放送で案内があったとおり、今日、神様の出前で我が地区に「お祓い」に回ってきた。
<玄関前でお祓い>
<孫3人が頭を差し出した。頭を噛むと元気に育つとの言い伝えがある>
<よほどしんどかったのか、縁台に座って休憩し始めたオニ。家族もそこに集まって記念写真をパチリ。飲み物を渡そうにも長ーいストローがないと飲めないし・・・>
何人ものハッピ姿の案内人が手分けして「間もなく来ます」と、一軒一軒、先にふれて歩く。「神楽」が我が家に来るまでの案内人との会話。
案内人:管内の軒数が増え4日では回りきれなくなったので、昔からの2組ではなく3組で回っている。休日が多かったので昼休みにと言われても管内にある保育所・小学校・中学校・高校の4つも回れないし・・・大変やった・・・
自分:3組? たしか「獅子の面」、2つしかなかったのでは?
案内人:「獅子の面」は練習用のも使い、「オニ」・「ワニ」意外に「オタフク」も使って3組にした。仕事の関係で青年達が集まりにくいので、役場やJAや会社に協力を求めに回った。何日も休ませる訳には行かないという会社もあって苦労した・・・
自分:数年前、自分も区長の時に一番くじを引いて大変やった。我が地区は、知ってるとおり小さな集落なんで、4日間の案内人確保や公民館での食事の世話係など、地区総動員をお願いしたんや。皆、協力してくれて助かった。
案内人:区長は大変や。人によっては「一番クジ」を引けば地区の人々が1つにまとまっていいと言う人もいるが、昔と違って何日も仕事を休んだりして協力してもらうのが難しくなってきた・・・
自分:わかります。お疲れ様です!
県内人口は減っているのに、なぜか我が神社管内の各地区とも昔より大幅に戸数は増えているので、潜在人数は不足していないはず。ただ、ご時勢で何日も休んで集まってもらうのが難しくなってきたのは事実。各地区持ち回りではなく、昔から議論がある「保存会」など区長会での議論が必要かも知れない・・・
お祓いが終わると神楽は次の家へと向かった。その後にやってきたのが「祝儀受取人」。貰うのを忘れたら一大事。用意しておいた気持ちだけ多めのご祝儀を渡した。ただ賃貸住宅では「そういう風習」を知らない若い世代が多いそうだが、心づけなので督促もできないし・・・<神の使いやから、嘆いたらアカンぜよ!>