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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ホトケノザに昆虫3種

2015-03-30 | ホトケノザ

ホトケノザの群落で,ウリキンウワバの幼虫を見かけました。ホトケノザはどうもカビが生えているようで,群落全体が白っぽくなっています。そのうちの一本の茎の先端付近にちょこんと取り付いて葉を食していました。 

 


初冬,卵はあちこちで見られたのですが,無事に成長してきた個体はずいぶん少ない気がします。

よく観察していくと,ほかにも昆虫が見つかりました。アシナガヤドリバエのなかまです。葉に付着している餌を舐めていました。ハエは,場所を選ばずいろんなところに現れます。そのたくましさは見事なものです。

 


ガガンボがとまっていました。どうやらミカドガガンボのようです。 長すぎる脚を巧みに引っ掛け,上手にぶら下がっていました。何をしていたのでしょう。

 

 
3種の昆虫をタイミングよく写せました。ほかにヒメヒラタアブも吸蜜に訪れていましたが,とても敏感で,パッと逃げられてしまいました。 

 


葉裏に産付された正体不明の卵(うーんうーん)

2015-03-22 | ホトケノザ

3月21日(土)。朝見ると,今にも羽化しそう。ところが,夕方見ても,まだ羽化していませんでした。夜見ても,やっぱり変化はありません。

 

 
殻をとおしてはっきり中が見えます。別の角度から見ても,よく見えます。


3月22日(日)。ふしぎなのですが,朝,まだ羽化せず。でも,羽化はそんなに先ではないと予感。

 

 
夕方帰宅して確認。すると,羽化して殻が残されていました。とうとう羽化を迎えたのです。

 

卵の記事を書いたのが昨年の11月30日。タイトルは『葉裏に産付された正体不明の卵』でした。以来,卵の孵化を確認し,幼虫の成長を記録してきて,とうとうこの日になりました。結果,越冬個体の生活環は4カ月続くことがわかりました。

飼育箱に中には,成虫がいました。ガです。名ははっきり同定できませんが,幼虫の特徴も加味して総合的に考えると,どうもウリキンウワバのような気がします。 


せっかくなので,いくつかの角度から写真に記録しておくことにしました。以下がそれです。

真横から撮りました。口吻が収納されず,まだ伸びた状態です。


 

翅を小刻みに動かし始めました。

 
前方から観察すると,触角がたいへん長く見えます。

 


一連の観察をとおして,また一つ,昆虫の生態が見えてきました。  

 


葉裏に産付された正体不明の卵(うーん)

2015-03-21 | ホトケノザ

3月20日(金)。冬が過ぎて春を迎え,蛹に羽化への兆候が現れてきました。殻をとおして,中が見え始めました。はっきりした褐色をしています。この蛹を観察したのは初めてなので,いつ頃羽化するのか不明ですが,ともかく近々なのは確かです。


中が,たいへんはっきり確認できます。 

 
同じ日の夜のこと。褐色が黒く変わってきました。

 
別の角度から見ても,やはり黒が目立ちます。

 
今羽化してもちっともおかしくない状態に見えますが,結局,この日は羽化には至りませんでした。 

 


活動する狩人バチ

2015-03-15 | ホトケノザ

すこし古くて,真冬の話。ホトケノザの群落を小さなハチが一匹,歩いたり,飛んだりしているのが目に入りました。体長は10数mm。何かを探している様子。「ははーん,これはハンターバチだな」と直感。動きは,うかにも素早いといった感じです。 ヒメバチのなかまではないでしょうか。

 
大きな特徴は触覚中央辺りの白色。


撮影しながら,逃げないように祈っていると,うれしいことに逃げずに被写体になってくれました。ほんとうはもっと近寄って体色の特徴をとらえたかったのですが,それは叶いませんでした。

それにしても,どんな昆虫を探していたのでしょうか。わたしの手がかりといえば,ガの幼虫です。この群落で捕獲して,今室内で飼育している幼虫です。

こういうハチが活動しているのは,やはり獲物が棲んでいる証拠でしょう。なにかを感じて訪れたにちがいありません。 

 


冬! この昆虫!

2015-02-15 | ホトケノザ

2月14日(土)。いつも気にかけているホトケノザの小群落。それは住む人がいなくなった廃屋の,犬走りにあります。コンクリートにヒビが入って,そこからわんさかホトケノザが生えてきているところです。

この日はわりあい穏やかな一日で,そこは風が当たらず,加えて日だまりになるという好環境なので,観察にはピッタリ。

さっそく見つかったのがナナホシテントウ。もちろん,そこにはアブラムシがいるので,それを食べようと動き回っているというわけです。わたしが見ている間は,アブラムシを捕えることはできませんでした。

しばらく経って,たまたま目に入ったのがシャクガの幼虫。体長1cmです。さっさと尺を取って進んでいくので,一目でわかりました。


指先をちょこっと触れると,パッと硬直。まるで葉柄のような感じになりました。きっと緊張しているのでしょう。申し訳ない。


このシャクトリムシはホトケノザを食しているのでしょう。ごく小さいので,ふつうなら目に付かない程です。動けば,天敵と思われるクモやハチにも,わたしと同じように見つけやすいのかもしれません。この日,すぐ近くでクモを見かけました。

冬だって,生きていくのはたいへんです。

 


葉裏に産付された正体不明の卵(まだまだ)

2015-01-29 | ホトケノザ

1月29日(木)。日付が変わった時刻のこと。前蛹が蛹化していました。薄い黄緑の体色で,ツヤからは軟らかさが感じられます。体節に,さっそく褐色が現れています。触覚や脚の部分が確認できます。チョウの蛹の外観とそっくり。すぐ脇に,脱ぎ捨てられた皮が付いています。

観察のタイミングはばっちり,というところでしょうか。

 


早朝。時間が経つにつれて,からだが引き締まってきたように見えます。

 


夜見ると,いく分褐色がかってきたかなあという感じ。そして,体表に黒みがはっきり現れてきました。その数時間後,黒い体色に変化していました。これはからだが回転したことで,黒い面が現れたことによります。

 


からだを元の位置に戻すと,そこはまだ黒くなっていませんでした。全身の色が一気に変わったわけではないのです。からだの下半分は,薄緑色が褐色に変わりつつあります。


このまま変化が進むと,全身が黒っぽくなるでしょう。一日でずいぶん大きな変わりかたです。 

 


葉裏に産付された正体不明の卵(まだ)

2015-01-28 | ホトケノザ

1月24日(土)。生糸でつづられた巣の様相が変わってきました。さらに手入れがなされて,目が密になっています。驚いたことに,まだその手入れ作業が続いているのです。


よく見ると,太めの糸が骨のようにあって,そこに無数の細い糸が張り巡らされています。まるで葉脈のよう。いえ,それよりずっと細かな目に見えます。丹念な作業振り!


1月26日(月)。糸を完全に張り終えたようで,個体は直線に近い状態で横たわり,からだが引き締まって見えます。 網状のネットをとおして見る姿なので,はっきりしたことはいえません。

1月28日(水)。まだ蛹化していない様子。


このままだと,なんだかベールに包まれたままという感じがします。そのうちにわたし本来の好奇心が膨らんできて,「貴重な機会だ。見逃すな」と呟いていました。迷ったのですが,好奇心の呟くままに,中を覗いてみることにしました。すると,一目で「これぞ,前蛹!」とわかる体型をしていたので,すっかりうれしくなりました。胸脚がギュッと縮んで見えます。明らかに蛹化が近づいている兆候です。観察は正解でした。

 
冬季は,何事も変化が緩やかに進んでいきます。この幼虫もそうです。そうでありながらも,大変化が刻々と近づいています。どんな蛹が現れるでしょう。 

 


葉裏に産付された正体不明の卵(もっともっともっと)

2015-01-23 | ホトケノザ

1月18日(日)。ずいぶん成長しました。体長3cm。肥えたなあと,つい思ってしまう体格です。


1月22日(水)。葉の裏で,蛹化準備に入ったようです。体色がはっきり白っぽくなった印象を受けます。葉の端から端へ絹糸を渡す“つづり作業”を行って,部屋をつくっていました。できたネットは,目が粗いとはいえ。じつに丹念な作業であっただろうなと観る者を彷彿とさせます。

 

 
からだの尾部は固定気味で,大きく反り返ってネット全体を仕上げていきました。

 
1月23日(金)。早朝見ると,からだを静かに横たえていました。作業はまだ続くのでしょうか,これから前蛹を経て蛹化するのでしょうか。

 
さらに変化を見守っておこうと思います。 

 


葉裏に産付された正体不明の卵(もっともっと)

2015-01-18 | ホトケノザ

1月6日(火)。前日から変わった点が三つ。頭部の不可解な姿がごくふつうの姿になっています。あれは脱皮の途中だったのでしょうか。二つめですが,からだの前半分の毛を見ると根元が黒くなっています。三つめは,胸脚が黒く変色しています。


頭部を拡大してみると,神経のようなものがたくさん走っているのがわかります。それに,ふつう幼虫が持っているアンテナ,そしてそこから生えた機械感覚毛が確認できます。これは触覚刺激を感じるものです。 


また,大顎が目立ちます。大きな変化です。

1月9日(金)。体長25mm。元気に葉を食べています。その分,落とした糞が机上に落ちています。


尺を取る姿勢が目立ちます。ガの幼虫であることは間違いありません。

 


葉裏に産付された正体不明の卵(もっと)

2015-01-10 | ホトケノザ

12月26日(金)。体長18mm。順調に成長しつつあります。


筋肉がモリモリです。葉を食べているときは,顎が大きく動きます。 からだが小さくても,バリバリと食べます。


この幼虫の正体なのですが,どうやらわかりかけてきました。ウリキンウワバではないでしょうか。 

1月2日(金)。順調に育っています。口付近を前面から撮影できました。

 

 
アップしてみると,ノコギリ状の黒っぽいものが見えています。初めて見えた器官です。何なのでしょうか。

 


1月5日(月)。頭部を見ると,意外に複雑な様子。黒く見えていた部分がじつは赤っぽかったり,眼がどうもわかりくにかったりします。よくよく見ると,6個の眼点の集合が片側に二カ所もあります。

  

 
尾部を入れて撮りました。ふしぎな光景が見えてきます。

 


この姿がどう変化していくか見ていくうちに,すこしは謎が解けてくるでしょう。