自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

冬に出現するユスリカ

2025-01-31 | 昆虫

前栽にサザンカの木があります。花はもう枯れているのに,花弁にユスリカのなかまが意外にたくさん目に付くのです。すぐ脇にマンサクがありますが,花が咲くと必ずやって来て花の中で口元をごしごし擦り付ける動作を繰り返します。これについては過去何度も記事にしてきました。行動を観察していると,カのように吻を突き刺して血を吸うタイプではないことがわかります。ですから,肌の安全性からいえば恐れることはないわけです。

そのユスリカのことをわたしはほとんど知らないままでした。今回,ちょっとは知っておこうと思い立ってさらに調べたところ,思いのほか驚くような生態ぶりがわかってきました。あたらしい知見といってもよいでしょう。

 

ユスリカの印象は大抵は芳しくありません。それが洗濯物や布団に付くのが困るというのがその典型例です。衛生的でないというわけです。確かにそれらが付いたものを着るのは気分のよいものではありません。

さらに大量にした場合,見た目にも不快感がるのはやむを得ないでしょう。アレルギーの原因になるという点も気になります。

 

そうした点を差し置いて,以下知見を書き留めておきます。なお,参考にしたのはキソガワフユユスリカの情報です。

  • きれいな水を好む。
  • 秋の終わりから春の初めだけ発生。
  • 他の期間は川底で繭を作り夏眠。
  • 11月頃,成虫になる。(第一世代)
  • ただちに成虫は交尾して産卵。12月に幼虫になる。
  • 1月頃,成虫になる。(第二世代)

 

ヒトには迷惑がられるユスリカですが,自然界のバランスという点からいえば,益虫の側面も持っています。ざっといえば,水質改善・保全の一役を担っている,川底の環境を良好に保つ,幼虫時はは魚類の,成虫時はクモや鳥の餌になる,ということです。

自然のゆたかさの奥には,動植物のじつに細かなつながりがあるのだなあと改めて思いました。

 


'25冬 虫の目レンズは友 ~ロウバイ~

2025-01-30 | ロウバイ

公園でロウバイを撮影。

晴れた空を背景にして撮りたい花を選びました。この日は一点撮影主義でいきました。太陽はわたしの後方にあります。レンズの影が写り込まないように注意しながら写しました。散歩やウォーキングで通り過ぎる人をちょこっと入れました。

 

光を浴びて匂いを放つ花。小さな虫が一匹来ましたが,撮り損ないました。

 

ランニングで駆け抜ける人を入れました。

 

夫婦なかよく通り過ぎる風景です。

 

平日なので,人影はまばら。この日はこのぐらいにとどめました。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ツマグロキンバエ(メス) その4~

2025-01-29 | 昆虫

顔をできるだけアップして撮りました。ツマグロキンバエの場合,複眼の縞模様がとてもユニークなので,撮っていてもひと際たのしさが感じられます。

 

右複眼の縁がくっきり写ればよかったのですが,ハエが動いてしまいました。

 

これも同じように複眼の縁がぼんやり。そこが惜しいなあと思ってアップしました。

 

チャンスはまだまだ。納得の一枚が撮れるまでチャレンジです。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ツマグロキンバエ(メス) その3~

2025-01-28 | 昆虫

運がよければ,静止状態がかなり続きます。ほんとうに運次第なのです。しかし,ほんの一部が,ほんのわずかに動くことがあります。そうしたらもうダメ。下写真は吻がかなり大きく動いた例です。

これは静止しています。

 

突然,吻が出始めました。

 

ぐっと伸びてきました。

 

元に戻っていきます。

 

こんなわけですから,目をじっと凝らしていて,しかもハエが飛び立ってしまわないように対応しなくてはなりません。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ツマグロキンバエ(メス) その2~

2025-01-27 | 昆虫

撮っていると,突然動き出すのがふつう。頭を回すしぐさ,脚を動かすそれもその一つ。そのすがたになんだか表情があるように見えたので,何枚か撮影しておきました。それをご紹介します。

これは静止状態。高倍率なので深度はとても浅くなります。

 

頭と前脚を動かしてクリーニングのポーズ。

 

脚同士を交差させクリーニング。

 

また,脚先を上へ。

 

口元をクリーニング。

 

しこを踏むような姿勢。

 

こんなふうに動くと,飛び立つ前触れかもしれません。すぐに蓋を被せられるように注意を集中して撮影します。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ツマグロキンバエ(メス) その1~

2025-01-26 | 昆虫

ツマグロキンバエはごくありふれたハエのなかまです。寒さにはいたって強いので,冬に咲く花で見かけることがよくあります。というか,冬に咲く花を見ていくと,たぶん出会えるだろうと思われる昆虫なのです。

つい先日,畑でこれのメスを捕獲。これまでよりくわしく撮影することにしました。まず,全体のすがたをご紹介します。これを撮るだけでも苦労続きでした。たまたま撮れたという感じです。よほどラッキーだったのでしょう。

深度が深い写真は奥行き感があります。

 

前脚を動かしました。

 

しばらく静止。

 

これだけ撮れたら,「よし」としたいと思います。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ハエのなかま(2)~

2025-01-25 | 昆虫

畑のシート内で捕獲したハエです。小さなハエはさすがに動きがすばやくて,少々の低温下でも刺激に敏感に反応します。

これだけ撮れたのは上等といったところでしょうか。

 

これは上写真のトリミングです。

 

これは新たに撮ったコマです。ハエは毛だらけというのが,この種の大きな特徴です。実際は剛毛のようです。

 

この調子でいくと,ハエのなかまの記事アップはまだまだ続きそうです。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ハエのなかま(1)~

2025-01-24 | 昆虫

畑の野菜を覆うネット内に,ハエが何種類かいて外に出られない状態です。これは幸いとばかりにそれを捕獲して撮影を試みました。

これはハナバエのなかまでしょうか。アシナガバエのなかまでしょうか。ハエの同定はわたしには到底できないので,この程度にとどめておきます。

 

気温が下がっても,ハエは「ほんとうに強い!」というのが実感です。ちょっとしたことで動き出すのですから。二コマ撮るだけでもずいぶん苦労しました。

 

まあ,これだけ撮れたらよしとしなくちゃ。今,全身を撮ることを目指しています。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~クロヒラタアブのなかま(続)~

2025-01-23 | ヒラタアブ

1月23日(木)。タンポポの花に来ていたのが,このクロヒラタアブ。プラスチック容器に入れたら,側面にとまってじっとしていました。それで,チャンスを待って撮影。

下から見上げる構図です。ふつうはまったく見ることがない口元が写せました。こんなシーンを撮ったのは今回が初めてです。楕円形の口器に収納された吻がばっちり確認できます。

 

複眼の表面に生えている毛も確認できます。これはクロヒラタアブならではの特徴です。

今日はこの一枚だけです。なにしろ,撮影が極めてむずかしい構図ですから。でも,これからはこの撮影法もよさそう。プラスチック容器をガラス容器に換える方が透明度が高いかなあと思っています。

 


“魚露目”で見た風景 ~ロウバイ~

2025-01-22 | ロウバイ

1月22日(水)。公園のロウバイを撮りに出かけました。レンズは魚露目。これを使うのは久しぶりです。

開花の早いものでは,すでに開花済み。風景写真なので,散策する人を入れて撮りました。花から匂いが漂ってくる感じがします。ほんとうなら昆虫でもいてくれたら申し分ないのですが。

 

やっぱり蕊を入れておかないと。

 

静かで比較的暖かなひととき。

 

見上げて撮りました。

 

あれもこれもと詰め込み過ぎないように心がけながら撮ったつもりですが,さて。ともかく,公園にも春が来ていることが確認できました。