自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

❜17夏,虫の目写真(3)

2017-08-31 | 生物

N公園にて。夕方近く,歩道を歩いていて,ハギの枝先にツマグロヒョウモンがとまっているのが目にとまりました。どうやらここをねぐらと決め込んだようです。近寄ってもまったく動く気配がありません。

それで,とりあえず接写撮影から。

 

次に,遠景もすこしばかり取り込んで虫の目写真を撮りました。

 

そこに来園者が通りかかったので,それも写し込みました。犬を連れて散歩する人。

 

カメラを携えていく人。

 

足早にウォーキングする人。

 

急いで駆けて来た人。

 

公園を散策するグループ。

 

撮り方次第で,生きている環境が見えてきます。食草のスミレは他の雑草とともに定期的に刈り取られますが,成長が早いのですぐに復活します。それでツマグロヒョウモンは棲み付いるのです。ツマグロヒョウモンはわたしの目をずいぶんたのしませてくれています。

 


またクロアゲハ,産卵と孵化(4)

2017-08-30 | クロアゲハ

8月29日(火)。午前9時。仕事は休み。別の卵を観察するチャンスです。産付後,91時間が経過。

いよいよ誕生です。わずかに穴が開いているのを発見。

 

ぐいぐいと食べます。穴が大きくなっていきます。

 

大顎が出かけました。 

 

程々に穴を開けると,幼虫は頭をぐうっと突き出して出ようとします。 

 

出ると,突起が起き始めました。 

 

穴から出るにつれ,からだが膨らんでいるように見えます。「こんなに大きなからだが殻にはいっているたのか!」と思えてくる大きさなのです。

 

出終わると,ほんのしばらく静止。

 

向き直って殻に取り付き,食べ始めました。卵の直径が1mmであることを勘案すると,「この小さなからだのこのりっぱなしくみ! 」と驚き入ります。

 

 


またクロアゲハ,産卵と孵化(3)

2017-08-29 | クロアゲハ

8月28日(月)午後8時。産卵後,78時間が経過。

中の動きがよくわかります。あと数時間で出てきそう。

 

向きを変えて撮りました。からだの毛がとてもよくわかります。

 

深夜になっても孵化せず。これ以上は観察不可能と判断。まだ他の卵があるので,それの孵化を昼間に観察することにしました。なお,上の卵は午前2時前後に孵化したようです。産付後,84時間(3.5日)が経過したことになります。

翌朝写した幼虫は体長3mmでした。突起やら毛やらでからだを包み,防御態勢を整えています。

 

無事に育ちますように。

 


またクロアゲハ,産卵と孵化(2)

2017-08-28 | クロアゲハ

8月27日(日)。午後2時。産卵後48時間が経過。赤褐色の紋様が多い少ないか,そのちがいはありますが,順調に推移しているように思われます。複数の卵を手元において観察するので,変化の見逃しはないでしょう。これは大助かりです。

紋様がたくさん。

 

紋様が少ない例。

 

卵の頂点に紋様があります。卵は葉にしっかり接着されています。

 

表面はこれだけ凸凹しています。

 

8月28日(月)。午後2時。産卵後72時間が経過。薄っすらと影が見えかけた卵があります。じっと見ていると,褐色紋様が大きく回転しました。びっくり!

 

 

 


モンシロチョウの恋

2017-08-27 | 昆虫

畑のモロヘイヤの葉で,交尾中のモンシロチョウを見かけました。暑い夏がやっと終わって,繁殖行動の季節に入ったようです。

右がオス,左がメス。メスは,後翅の縁取りが目立っています。

 

近づいて撮ろうとすると,居心地がよくなかったのか,脇のシソの葉に移動。 

 

さらにまた移動。モロヘイヤの葉の裏側にぶら下がりました。メスは完全にぶら下がった格好です。陰に入っているので,斑紋が薄っすらと見えています。

 

シソの葉に移っても同じ姿勢です。からだのちょうど真上から陽が射して,翅面の凹凸や支脈がよく見えます。

 

歩いて,葉の表側に。前翅斑紋がくっきり見えました。

 

脇のスダチの葉に移動。被写界深度をカバーして鮮明な画像を撮りたくて,挑戦。葉が硬めなので意外と楽に撮れました。

 

撮ることにこだわってみると,味わい深い姿が見えてきます。

 


またクロアゲハ,産卵と孵化(1)

2017-08-26 | クロアゲハ

8月25日(金)。午後2時。車庫前にあるスダチの前を通りかかると,偶然,クロアゲハが産卵行動を続けているのを目撃。わざわざ重なった枝の下側,薄暗くなったところを産卵場所に選んでいる様子が窺えました。そこなら外敵の目から逃れやすいという判断が本能的にはたらいているのかもしれません。

産卵を終えると,キンカンの木に移っていきました。わたしはそれを追って産卵を見守りました。キンカンでも同じように,陰のところで産卵しました。

 

クロアゲハが去った後,卵を見ていきました。そこには,クロアゲハの卵らしい特徴,ややざらついた表面をもつ卵が一個ずつ産み付けられていました。卵の直径は1mmです。

 

再び,孵化を観察できるチャンスが巡って来ました。

8月26日(土)。午前8時。産卵後18時間経過しました。どの卵にも,中ほどから上の部分に赤褐色の帯模様が見え始めました。

 

表面はかなりざらついているのがこの卵の特徴です。

 

さて,これからの変化をたのしむことにしましょう。

 


❜17夏,虫の目写真(2)

2017-08-25 | 生物

今夏,ずいぶんアゲハと付き合いました。というより,アゲハがわたしに付き合ってくれたという方がぴったりかもしれません。

今,レモンの木ではすくすくと育った幼虫があちらこちらにいます。せっかくなので虫の目写真に収めることに。この夏は忙しかったので,このシリーズは2回目です。とんでもなく少ないのは,撮影に出かける機会がなかったからです。残念。

8月25日(金)。卵もあり,若齢幼虫もあり,終齢幼虫もあり,といったところです。たまたまこの位置にいたものを撮りました。お蔭さまで遠景も入りました。

 

4齢か,5齢あたりでしょう。臭覚を出して,警戒心を露わにしました。

 

別の幼虫です。これだけいると,葉はずいぶん食べられています。「そうであってほしい」ぐらいの気持ちで観察をたのしんでいる結果です。

 

やや小型の終齢幼虫です。 擬人化して見るのはよくないのですが,なんだかのんびりしているみたいで。

 

 

こんなにたくさん幼虫がいます。葉がどんどん食べられているのがおわかりかと思います。

 

バリバリ食餌中の幼虫です。向こうには黒豆を栽培している田が広がっています。

 

卵はずいぶん外敵にやられましたが,無事に成長中の幼虫がこんなにいます。

 


ツクバネの芽生え

2017-08-24 | 植物

春先にツクバネの種子を蒔き,そのことを本記事で書いて以来,すっかりそのことを忘れかけていました。ポットにも露地にも蒔いていたので,どうなっているか思い出して見てみると……。

それが芽生えが一本見つかったのです。モミジの根元で,すで雄株育っているすぐ傍です。たくさんの種のうち,たった一本。高さは8cm。

 

もうないかと思って探しました。ありました,ありました。一本目の木の近くです。こちらはぐっと小さい木で,生えて来て日数が経っていないものです。

 

これで2本生えてきたことになります。バンザイ,ですね。

 

ただ,ツクバネは雌雄異株なので,これが雌株なのかどうか。雄なら実をたのしむことができません。それで,今冬も山で採種して植えようと思っています。

雌株かどうかわかるまで,2,3年はかかります。息の長い栽培になります。まあ,それもたのしみのうちです。庭でツクバネの実がなっている風景を想像するだけで,うれしくなります。

 


スズメガの産卵行動と産付卵(3)

2017-08-23 | 昆虫

産付後48時間経ったAに変化が現れました。白っぽくなったのに加えて,窪みができました。中に黒っぽいものが見えます。

 

他の卵を見てみましょう。全体が白っぽく,なんだか半透明な感じです。黒い斑点が見えます。窪みがはっきりしています。たぶん,Aより先に産み付けられたのでしょう。

 

 

ずいぶん白っぽくなっています。やはり窪みが右下にあります。

 

 

下の卵では,窪みは右上にあります。色の変化が進んで,どんどん黄色みが失われていくでしょう。中には黒っぽい影が見えます。

 

 

この調子だと,孵化が観察できるはずです。とてもたのしみ!

 


スズメガの産卵行動と産付卵(2)

2017-08-22 | 昆虫

翌朝,撮り直しました。明るいので,一定の画質が確保できます。下写真は最初に発見したA。産卵後14時間が経過しています。

 

他の卵は,上写真のものと同時刻に産付されたものかどうか,不明です。 

 

小さな葉にも産み付けられています。葉が大きくなることを想定してのことでしょう。 

 

大きな葉にポツンと付いています。 

 

葉の表に付いた卵。殻だけになってしわしわです。 なぜかわかりません。

 

ちょうど一日が経った夕刻。辺りは薄暗くなりました。24時間後のAです。変化は感じられません。