自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

長崎の旅(7)~帰路,神戸空港へ~

2019-06-04 | 旅行

二泊三日の長崎の旅は中身が濃いものでした。とうてい挙げ切れませんが,古いものと新しいもの,自然と文化,日本と外国,それらについていろいろ学んだ思いがしています。グループで出かけた旅としては上々でした。

帰路は飛行機で長崎空港から神戸空港まで一時間足らず。小雨の中の離陸,曇り空の中の着陸となりました。窓際に座ったので,見えた風景をすこしばかりご紹介します。

離陸直前です。

 

飛行中はほとんど雲の中。写真は着陸態勢に入った頃で,鳴門市上空。高速道路が見えます。

 

間もなく鳴門大橋と渦潮が視野に入って来ました。

 

淡路島の風力発電風車群の上空を通過。

 

明石大橋が眼下に。

 

どんどん高度が下がります。

 

飛行機は大きく旋回して神戸空港に無事着陸。旅の無事と快適なひとときに感謝。 

 


長崎の旅(6)~被爆都市ナガサキ~

2019-06-03 | 旅行

長崎といえば,エキゾチックな歴史的建造物や交易・キリスト教を通した文化の香り,それに戦争とつながる悲しい歴史の数々が浮かんできます。

佐世保から長崎市内に入る直前にガイドさんが暗唱で紹介された著書『この子を残して』には,びっくり! いうまでもなく,自ら被爆者になられた永井隆博士の著書です。一節とか一文を読み上げるというのでなく,まったくの長文をよどみなく暗唱されたからです。

 

内容もすごかったのですが,朗唱の才には驚き入り,一同聴き入っていました。いずれ孤児となるであろう二人の子への思いが深く染み入る文体で綴られていて,こころを打たれ続けました。あとで聞いたところ,返って来たことばはこうでした。「若い頃に覚えた文は頭からは消えないものです。今は覚えられませんが」。淡々としたことばにプロ意識が見えました。というより,被爆地のこころをすこしでも語り継ぎたいという意志があらわれていたのかもしれません。

そういえば,車中の案内は途切れることなく,そして解説書を読んだりそれを紹介したりするわけでなく,いつもバスの後方を見ながら話をなさっていました。すべてのことが頭に入って,頭の引き出しに順序良く整理されている様子が窺えました。もうあっぱれとしかいいようがありません。

こんなわけで永井博士の著書を読み返したくなりました。下写真は車中から撮った永井博士の住居『如己堂』です。二畳一間という規模からも,当時の悲惨さが垣間見えます。

 

懐かしの平和公園で平和祈念像と再会。ここで仲間と撮った記念写真が思い出されました。

 

被爆直後に人々が求めたのが水。水はいのちを支えます。水がわたしたちに語りかけています。

 

バスの中から見ただけですが,山王神社の一本柱鳥居と被爆大楠。

 

浦上天主堂の,破壊された構造物の一部。

 

それらは歴史的遺産として,平和を願う人々の確かな道しるべであり続けるでしょう。

大浦天主堂や修復中の旧グラバー邸の佇まいも,昔の印象と変わりませんでした。海と山に挟まれて発展している国際都市ナガサキには,これから先も“ならでは”を一層発信するまちであってほしいと願っています。 

 


長崎の旅(5)~ハウステンボスの朝~

2019-06-02 | 旅行

旅に出かけたとき,わたしは朝早く起きて宿泊先近くを散策するのをたのしみにしています。今回もそうでした。夜のハウステンボスとちがった表情が見たいと思い,近くを歩きました。

ホテルの窓から眺めた朝の風景です。

 

 

人の姿はまるでなし。

 

右側には海が。ヨットハーバーにはヨットがずらり。

 

再現した町並みハーバータウンのずっと向こうに,ドムトールンが。 

 

同じ場所で反対を振り向くと,町並みが。ショップやレストランの建物です。

 

前夜イルミネーションで飾られていた並木道の朝です。初夏の匂いがして来ます。

 

静かな朝です。いうことなしの散策です。 

 


長崎の旅(4)~ハウステンボスの夜~

2019-06-01 | 旅行

わたしたちの泊まったホテルはハウステンボスの有料区域に隣接するところにあります。ハウステンボスの夜景が見ものだという話で,食事後出かけました。

ゲート近くの夜景です。足元は板敷きになっています。

 

 

高さ105mのドムトールンを見上げます。今から展望室に上がるところ。

 

高さ80mからの遠望です。カラフルな光が造形美をつくり出しています。遠くに大きな噴水ショーが見えました。 

 

こういう眺めもときにはいいか。 

 

街路樹のイルミネーションを眺めながら,宮殿の外壁を使った3Dシアターを観賞に。規模は西日本一らしいです。撮ったのは動画のみ。初めて見てびっくり! 映像技術の発達を痛感しました。

 

ホテルの部屋から見たドムトールンです。

 

 

資本を投じているだけに,清潔感のある雰囲気がたっぷり。ところで,これからも採算が取れてこのまま経営が成り立っていくのでしょうか。さて。 

 


長崎の旅(3)~ハウステンボスの午後~

2019-05-31 | 旅行

二日目の,もう一つの目玉はハウステンボス。こうしたテーマ・パークにはとくべつな関心はありませんが,わたしの周りの人,とくに子どもたちは関心があるようです。修学旅行で行くという話題も耳にします。「だったら,どんなところなのか,しっかり見て来よう」。そんな感じでこのときを迎えました。

 

高さ105mのシンボルタワー(ドムトールン)。地上80mに展望室があって,夜行くことに。

 

まずは運河を運行する船に乗って水上から風景を眺めました。そのあと,ローズガーデンへ。

 

そして,ハウステンボス歌劇を観劇。歌劇のローカル版とはいえ,出演者のエネルギーがひしひしと伝わって来ました。それが終わると,通りを歩いてヨーロッパの雰囲気を匂いました。

 

 

どこからでもタワーが見えます。

 

 

こんなふうに石畳の道で散策をたのしみました。

 


長崎の旅(2)~九十九島~

2019-05-30 | 旅行

二日目は佐世保。旅の目玉の一つが,この日の九十九島クルージング。修学旅行では遠くの弓張岳から遠望したのでしたが,今回は島巡り。「小さな島が点在して,みごとな風景!」と感じた記憶がよみがえります。

穏やかな海面のあちこちに浮かぶ島。海と空と島々が醸し出す雰囲気は,なかなかすてき。

 

いくら小さくてもりっぱな島。島の数は208とのこと。

 

穏やかな海面を船は進みます。 

 

 

入江に入って,Uターン。この操船技術がクルージングの山場とか。

 

 

島は砂岩からできています。色も,浸食の表情も,まさに砂岩のそれ。でも,船内の案内放送では地質につながる解説はありませんでした。惜しい,惜しい。一緒に行った知人曰く「どんなふうにしてこの地形ができたんだろう」。 

 

 

50分のクルージングでした。目には見応えのあるひとときでした。 

 


長崎の旅(1)~博多から祐徳稲荷神社まで~

2019-05-29 | 旅行

修学旅行以来の北九州の旅。ずいぶん年月が経ちました。当時の記憶は,鮮やかでなくてもそれ相当に脳裏に刻まれ続けています。あれこれ思い出しながら,旅をたのしみました。

新幹線「のぞみ」で博多駅へ。到着してバスに乗車。晴れた真夏日でしたが,もやが薄っすらとかかったような妙な空模様でした。車中から見える太陽の周りには暈が見えました。

 

 

高速道のサービスエリアで撮ったのが下写真です。

 

車窓の両側には麦畑が広がっていました。麦はコムギ・オオムギです。

 

最初に訪れたのは佐賀県にある祐徳稲荷神社。ここは日本三大稲荷の一つとのこと。奥の院まで足を延ばしました。一気に登ったので汗ブルブル。そこからは諫早湾が遠望できました。

 

建物の基礎に使われていた石が目にとまりました。もしかするとサヌカイトではないかと思い写真に。安山岩質であることはまちがいないでしょう。

 

参拝後は,近くの酒蔵へ。これで一日目が終了。 

 


紅葉のファミリーハイキングに

2018-11-23 | 旅行

ハイク実行委員会主催の恒例「紅葉のファミリーハイキング」に参加してきました。タイトルは「紅葉と歴史ロマンに彩られた・宇治回遊コースを巡る」というもの。参加者は80名。コースは以下のとおりです。

肝心の天気は曇りという予報だったのですが,時に日が差して暖かさを感じました。感謝。ただ,日差しが遮られると冷っと寒さを感じる一日でした。文字通りの紅葉を期待していましたが,パッと色彩豊かというほどでもなかったのが惜しいところ。タイミングが少しずれていたのです(これって,贅沢ないい方なのですが)。おまけに,台風被害の名残りがあったりして。

ハイキングを写真で振り返ります。

平等院前の遊歩道から垣根越しに見ました。まだ人影なし。

 

 

宇治川は鵜飼いの発祥の地とのこと。今鵜匠は3人で,うち女性が2人らしいです。写真には屋形船が並んでいます。

 

 

天ケ瀬吊橋のたもとで休んでいると,「コケに花が咲いているよ」と教えてくださった方が。でもコケは種子植物ではなし,「これは胞子が入っているんじゃないですか」とお答えしておきました。

 

 

コケの名は不明です。

 

 

ダムに向かいます。やっとモミジが。 

 

 

天ケ瀬ダムに到着。 

 

 

昭和20年代に宇治市は宇治川の氾濫で大水害に遭い,ここにダムが建設されたとのこと。水力発電所が右に見えます。 

 

 

昼食が終わって,歩きます。歩道の木漏れ日は円形。 

 

興聖寺の紅葉はこんなふうです。葉がチリヂリで,見応えは今一つ。境内の木々の大部分が伐採されていました。台風で倒れたのでしょう。

 

 

仏徳山展望台からの眺めです。モミジに囲まれた平等院。中央下に見えます。

 

 

源氏物語ミュージアム脇のわずかなモミジに,やっと紅葉を感じました。

 

この後平等院の表参道を歩きました。休みの日でもあり,人でごった返していました。平等院入館待ちの行列が! 一時間待ち! こんな人混みには行きたくないなあ。参道は,宇治らしく茶の香りで満ちていたのでなんとかホッ。

 

秋の一日,ゆっくり過ごせたのは実行委員の皆さんのお陰。いつものことながら感謝。 

【後記】コケの一種と思い載せた写真は,どうやら地衣類のコアカミゴケのようです。名前にコケが付いていますが,コケでな意という点が観察ポイントです。

 

 


鳥取砂丘とナシ園へ

2018-10-18 | 旅行

高齢者を対象にした福祉事業で鳥取へのバス旅行が企画され,付き添い補助ボランティアとして参加しました。幸い晴れて,なかなかたのしい旅になりました。何よりも,皆さんに何事もなく元気に帰られたというのがうれしいことです。

旅で写した風物詩をいくつかご紹介しましょう。

砂丘はいつ見ても雄大です。パラグライダーをたのしんでいる風景も。

 

すぐ脇に草木がわずかに生えているポイントがあります。

 

そこで見たカワラバッタ(たぶん)。数匹いました。枯れ草とそっくりの体色。飛び上がったからわかったようなもの。草があれば昆虫がいる,このことが合点できる事実です。

 

砂丘近くのナシ園に立ち寄って,ナシ狩りをしました。品種は「新興」。実は一つずつ丁寧に包まれていました。たいへんな作業だったはず。もいだ実はきっちり食べなくては。

 

葉にアブラゼミに殻が。セミにとってはきっと好環境なのでしょう。

 

 


越前海岸の風景あれこれ

2018-05-23 | 旅行

福井県嶺北地方を訪れた帰り,自動車で越前海岸を南下しました。目に留まったところで自動車を停め,土地の匂いを嗅ぐという気ままな旅です。

なんといっても越前岬は見逃せません。灯台が高台にポツン。遠くからでも灯台の放つ光が確認できる良好な場所です。説明板を読むと,昭和48年までは脇に職員宿舎があって灯台を守っていたとか。敷地内の畑で作物を栽培して暮らしを支えていたとは! 

 

すぐ近くには,福井県100選風景に入る断崖が遠望できました。 

 

自動車でほんのしばらく走ると,棚田が広がる風景が。梨子ヶ平千枚田と呼ばれています。今は放棄田で雑草が生えているだけ。一部はスイセン畑として活用されていて,冬花が咲く頃は見応えがあるそうです。 

 

棚田を上から見下ろすようにして撮りました。猫の額と形容できる田が積み重なり,遠くに日本海が見えます。ここで稲作が盛んに行われていた時代,日本は食料難の真っ只中でした。

 

海岸を走りながら,丸みのある石がたまる海岸に降りました。崖を形成する礫岩層が壊れて集まったものです。岩場は見るからにごつごつしています。激しい波に洗われてきたのです。 

 

小さな漁港が続きました。漁船の姿がいくつもいくつも。漁師町らしく,魚屋さんの看板が目に付きました。そこは通り抜けるだけ。

冬の高波は想像を絶するのでしょう。

 

落日のときを迎えました。テトラポットの向こうから入日が海面を照らします。

 

しばらく走っているうちに,陽が半島の向こうに沈みかけました。最終地点の敦賀市に入っていました。大急ぎで車から降りて撮影。まことに静かな海です。

 

北陸自動車道を走る限りは見られない風景を満喫しました。