元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

そばもん1巻、2巻

2010年03月30日 | ラーメン読本
僕は食べ物のジャンルでは麺類が好きで、1番は勿論ラーメン
や、ラーメン系のつけめん、油そば、まぜそば、焼きラーメン
で、2番目に好きな麺類は「そば」です。

かけそばや、天ぷらそば系も旨いけど、蕎麦は伸びやすいので
年間通して「ざるそば」をよく食べます。

と、言っても、もっぱら乾麺の蕎麦が多いです。乾麺の蕎麦も、
原材料の欄に「小麦粉、そば粉・・・・」と、書かれているの
は主原料小麦で着色し蕎麦っぽくしているので、原材料の頭に
そば粉と書かれている物を買います。

理想は十割そばですが、二八そばでも旨いです。乾麺は良くて
も四六そばでしょうね。蕎麦粉は小麦粉より高いから、低価格
化するには仕方が無いでしょうね。

蕎麦屋は、駅の立ち食い蕎麦みたいな300円前後から、高級
蕎麦懐石のような5000円以上まで、大衆と高級が二分化
しています。ラーメンも、高級厳選食材を手間隙かけた高級店
と、ワンコインで食べられる大衆店の二分化の流れが出来つつ
あります。もし、ラーメンが二分化されるのが浸透したら、
僕はどっちを選ぶのだろうか・・・・。

使いたい材料を惜しげもなく使い、予約制で、限られたお客様に
最高級のラーメンを提供するのも作り手としては魅力的ですが、
多分、僕は、ありふれた材料で家族づれや学生も喜んで頂ける
店の方に魅力を感じますね。

あーまた、本題とズレズレですが、この「そばもん」は、
流れの蕎麦職人が、旅をしながら蕎麦にまつわる問題が次々
生じるグルメ漫画の定番スタイルです。こういった、うんちく、
理屈、専門知識満載の漫画は大好きです。3巻以降も楽しみです。



らーめん才遊記

2010年03月27日 | ラーメン読本
ラーメンコミック最高峰の名作「ラーメン発見伝」の久部 緑郎 、河合 単
コンビが再び手がけたコミックが「らーめん才遊記」です。

「ラーメン発見伝」のラーメン評論家「有栖涼」や、カリスマラーメン職人
「芹沢達也」が、本作「らーめん才遊記」にも登場していて、「ラーメン
発見伝」愛好家には嬉しい設定です。

今後、「ラーメン発見伝」の主役「藤本浩平」や「ダイユウ商事」の社員
も「らーめん才遊記」に登場しそうな気がします。

で、今回のヒロイン「汐見ゆとり」は、「虹色ラーメン」のパクリっぽい
始りで、22歳までラーメンを食べた事が無いけど、ラーメンを初めて
食べてラーメンに魅了され、ラーメン界に入った主人公です。

僕の勘では、「汐見ゆとり」が初めて食べたラーメンってのは、
「ラーメン発見伝」の最終回で、主人公「藤本浩平」が開業した
「ラーメンふじもと」じゃないか?と、睨んでいます。

ばりごく麺  最終巻、4巻

2010年02月08日 | ラーメン読本
コミック「ばりごく麺」は、多分、長編の予定が、
打ち切りに成ったと思われます。

コミック「ラーメン大百科」も4巻で終わりましたが、
1巻、2巻の今後の展開予定と、最終巻が大きく異なり、
強引にラストに持っていく展開でスッキリしません
でした。

「ばりごく麺」も、ラストはバタバタと、何とか辻褄合わせ
をして多くの違和感を残した作品でした。

ラーメン系漫画は「喧嘩ラーメン」や「ラーメン発見伝」や
「虹色ラーメン」のような、リアル展開の長編で楽しい
漫画を期待したいです。

「ラーメンラーメン」や「ラーメン三姉妹」や「ラーメン王子」
や「ラーメンラビリンス」や「僕の好きなラーメン屋さん」や
「猫ラーメン」のような、ラーメンの製法などに現実味無い
ような漫画は読みたくないです。

今月末に単行本が発売される「ラーメン才遊記」の連載は
期待しています。長編になってほしいです。

でも「美味しんぼ」みたいに、以前は凄く面白かった漫画が、
今はつまんなくても続いているのも辛いですね。

ラーメン発見伝  26巻・・・最終巻

2009年11月17日 | ラーメン読本
僕も長らく愛読してきた長期連載コミックの単行本が遂に完結しました。

ラーメンを題材にしたコミックは「虹色ラーメン」「ラーメンラビリンス」
「ラーメン大百科」「ラーメン王子」「僕の好きなラーメン屋」
「ラーメン三姉妹」「喧嘩ラーメン」「一杯の魂」「ばりごく麺」
などあり、当然ながら全て収集していますが、一番すきなのが
「ラーメン発見伝」です。かなり実用的で、僕の商品開発参考書
でもあります。

「ラーメン発見伝」は、かなり感情移入しながら読めます。

最終回の内容は予測通りでしたが、ハッピーエンドだから良かった
です。

孤独のグルメ

2009年05月14日 | ラーメン読本
この漫画は何の事は無い話ばかりが淡々と描かれています。

ただ、初めて行った18軒の飲食屋で飯を食うだけの話です。

シェフのこだわりや、ウンチクや、オーバーなリアクション
など一切無く、18話の殆どが、ふらっと店に入り、淡々と食べ、
店を出るだけの、一般的な日常を描いただけです。

今までの「世にも奇妙な物語」で、僕が一番好きな話
「夜汽車の男」(次の記事に動画を貼り付けます)
のような分析食いを想定していましたが、それほどの細かい
描写は無く、一般人の普通の心の声程度で、セリフも少ない
です。

この漫画は、誰もが思う、普通の感覚で、ありきたりな物を
ただ食べるというだけの、日常の行為を描いているだけの漫画
なので、皆に共感できるでしょう。

1度読んだだけでは、何てことない漫画ですが、無性に食欲が
増し、絵のタッチからして、何度も読みたい衝動にかられる
不思議な魅力の漫画です。


佐賀んラーメン・・・2章・・・唐津編

2008年03月12日 | ラーメン読本
「佐賀んラーメン」は佐賀県内の入魂店137軒を紹介
したラーメン本です。

僕の虹色の名刺には肩書きとし「一麺入魂店主」と書いてい
るほど魂を込めてラーメンを作っていますが、残念ながら
今回の本の企画では当店を選んで頂けませんでした。

表紙は「一休軒  本店」です。さすが、佐賀ラーメンの
重鎮です。

唐津市の欄には
◆僕が唐津一好きな「関東軒」
◆豚骨、鶏がら、魚介スープと、塩や醤油へのこだわりなど
当店と近い方向性の「ラーメン大将」
◆福岡に住んでいた頃の行き付け店の唐津支店「麺王」
◆山小屋ラーメンの進化版「ばさらかラーメン」
◆唐津一老舗ラーメン屋「龍虎軒」
◆「どさん子」唐津店初代オーナーの店「からつんラーメン」
が、フューチャーされています。

また、「一竜」「がばいが一番」(「一竜」と「がばいが一番」は
姉妹店です)「一黒堂」「幸来軒」「長浜ラーメンともちゃん」
「ラーメンきあげ」「天々飯店」「ひふみや」も紹介されていました。

この本持参でauショップに行くと、99店舗のクーポン券が
貰えます。

もちろん,auショップ神田店で貰ってきました。
たまたま、auショップ神田店を経営している、リバティの社長の
冨田社長がおられました。僕が物心ついた頃からお世話になってい
る御近所さんです。もう、30歳近くでオッサン・フェイスの
僕に向かって冨田社長は、いまだに「ひで坊」と呼ばれるので、
ちょっと照れくさいですね。

同業者が割引クーポンで食べているのがバレたら恥ずかしいけど、
コッソリ食べに行きます。まずは、「がばいが一番」に行こうかな。
何気に、今年に入って一番食べに行っている店は「がばいが一番」
ですね。オープン仕立ての頃の騒がしさが無く、ここ最近は
静かに食事が出来嬉しいです。

佐賀んラーメン・・・・怒涛編

2008年03月11日 | ラーメン読本
タウン情報佐賀が製作した、グルメガイド本
「佐賀んラーメン」を買いました。

実は、この本を手に入れるには、ひとモンチャクあり
ました。

友人から「佐賀県のラーメン屋を網羅した本がコンビニ
で売っているよ」と、聞き、セブンイレブン4軒、
ローソン、ファミリーマートなど、あちこちのコンビニを
探しましたが売っていませんでした。

そこで、ある書店に行き「タウン情報佐賀」が売ってある
棚に行くと「佐賀んラーメン」の販売促進ポスターがあり
ました。しかし、商品は無かったです。

店員さんに
僕「すいません。佐賀んラーメンって本ありませんか?」

店員さん「さあ?知りません」

僕「あっちの棚にポスターがあったんですけど。」

店員さんが直接棚を見に行き、手を振りながら
「ありませんね。」

僕「じゃ、入荷をお願いいたします。」

店員さん「できません」

僕「何で出来ないんですか?」

店員さん「さぁ?分かりません」

僕「初版分だけの入荷とかで、在庫が無いんですか?」

店員さん「さぁ?わかりませんね」

僕「一応、問屋さんとか出版社とかに確認とかして貰え
  ませんか」

店員さん「できませんね」

僕「何で出来ないんですか?」

店員さん「さぁ?わかりませんね」

僕「どうしても読みたいので何とか成りませんか?」

店員さん「どうもなりませんね。無理です」

言葉や態度では怒りを現さなかったものの、その店員の
せいで、その店には2度と行きたく無くなった。
今まで総額数十万円は買っている客に対する態度じゃな
かった。別に、恩を着せる気も、特別待遇をしてほしい
訳でも無いです。普通の、当たり前の店員さんらしい
接客をしてほしかっただけです。

別の書店で、今日買いました。

本の内容とはズレた、ムカツク店員について書いただけ
なので、次項で本について書きます。

髄道DASHIDO/中村栄利

2008年02月02日 | ラーメン読本
繁盛店「中村屋」の経営者で、「中村やエッセンス」では
ラーメン・クリエーターとし革命的なラーメンスタイルを
創作し続け、今やテレビ、メディアでお馴染みの若き
イケメンのラーメンカリスマ「中村栄利」さんの開業秘話
や人生哲学が凝縮したエッセイです。

中村さん曰く「ラーメン屋になるには一流の人間力が
必要」との事。「もてなしの心」「ホスピタリティ」
が最重要らしいです。

ラーメン屋に限らず飲食業は美味しいのは当たり前。
サプライズ、感動、味以外での演出、付加価値が
これからの時代は必要らしいです。

僕もそう思いますが、目新しいメニューなどで来店頂
けるお客様は極一部です。やはり、店主、店員のキャラ
で贔屓頂けるかどうか決まってくる時代だと感じていま
す。一昔前で言うと看板娘のように、明るく、かわいい
町のアイドルがいる店は繁盛します。何の分野でも
技術力、価格などの差は、極わずかで、決定的な差とし
て現れるのは、接客、サービス、雰囲気などだと思います。
僕だって同一価格・同品質だったら、馴染みの店や、
雰囲気のいい店員さんの店で買います。たとえ、近所の
店で同類の物が買えたり、他店の方が安くとも、あの店長
の店で買いたいと思わせるような店もあります。
キャバクラ、ホストクラブ、バー、スナック、喫茶店、
メイド・カフェなどは、店長、店員の質で集客は全く違う
はずです。

僕を目当てに客が来ているかというと、限りなく0に近いと
思います。僕自身には客を呼べる魅力は無いに等しいです。
なかなか自分磨きはすぐに出来るものじゃありませんので
難しいですが、それが今後の課題です。

さて、本の内容に戻ります。

今や大行列店の「中村屋」も、苦労の時期はあったようです。
オープンした直後こそ大繁盛したものの、集客は途切れ、
それから数ヶ月は1日平均4,5人しか来店してもらえない
店になってしまったようです。店の売り上げが1万円を超えた
日には、大喜びしていたらしいです。でも、1万円超えも
月に数日あるか無いかだったらしいです。お客さんが1口しか
箸をつけなかったラーメンを捨てる日々は精神的にも参った
ようです。限界に達し、一度店を一時期休業し、ラーメン
作りに没頭し、リスタートを切ると、風向きが変わり
口コミで評判の店になったようです。

大繁盛店「俺の空」の大将も、安易な気持ちからラーメン屋を
始め、お客が食べ残して帰った時は、父親がお客を追っかけて
いきお金を返金していたらしい。そんな、父親の姿を見て
「俺はいつまで親の脛をかじってるんだ。一本立ち出来る
男になりたい」と、満足できる味が出来るまで店を休業に
し続けて、厨房に寝泊りしていたようです。そして、コレだ
って味を見つけ、再オープンしたら長蛇の列が出来る繁盛店に
なったらしい。

ラーメン屋には、こういったエピソードが多いです。
最初の1,2年は売れないながらも我慢する時期が何処でも
あるようです。

当店は3年以上も・・・・。

らーめん屋の娘/村山 彩

2008年02月02日 | ラーメン読本
この本のタイトルから、家業がラーメン屋で親の跡を継い
だ娘さんが奮闘する姿を描いたエッセイだと思って買いました。

でも、全然違いました。

実際は、大学時代、一般企業の就職試験に落ちまくり、
何気なく食べに入ったラーメン屋の雰囲気が気に入り
そのラーメン屋を経営している会社に就職した筆者の
ノンフィクション自伝書です。

筆者は、ラーメン屋の就職が決まると、自主的に入社の数ヶ月
前から、そのラーメン屋でバイトを始めました。

バイトの募集は「フロアー担当」で入ったのに、お冷出し、
注文取り、皿洗いは、すぐに飽き「早く調理したい」
「ラーメン作りたい」「スープの作り方を教えてほしい」
という気持ちになったようです。

僕は、この筆者みたいなバイトは嫌ですね。向上心は良いと思い
ますが、今まで料理どころか包丁すら持った事ない人が、フロア
担当でバイトに入っていて厨房担当をしたいなんてウザイだけです。
しかも、いざネギを切らせてみたら遅くて、ネギが全部つながってる
じゃ話になりません。怒られると、お客さんの前でも、大泣きして
いて、僕なら我慢出来ませんね。厨房をしたいなら、フロアーの仕事
で認められる程しっかり仕事をこなし、家で包丁の使い方ぐらい練習
してからでしょうね。

フロアーから厨房に移してもらい、野菜を切る担当になって
も、麺の湯きり担当に成りたい、中華鍋を振りたい、スープのレシピ
を教えてほしいなど、バイト初めて数週間で何でもかんでも、やりた
くなっている子です。心に秘めてればいいものを、店長にその都度
言って、練習でやらせてみたら、中華鍋が重くて持てなかったり、
麺の湯きりのタイミングがつかめなかったりと、明らかな足でまと
いさんです。どうも、下積みという事が出来ない人のようです。

バイトなのに、自分の仕事時間外も毎日タダ働きで何時間も働いたり、
自分の休日の日も店で1日中タダ働きをしたり、店以外の会社業務を
タダで会社泊まりこみでやったりと頑張り屋さんですが、自分を安売
りしすぎな気もします。

筆者は店の指示じゃなく、勝手に長時間労働や、休日返上の勤務して
いて、時間キッチリしか働かない他のバイトを軽蔑し、本部に
手紙まで書き、他のバイトや社員の足を引っ張り、自分を良く見せ
ようとする態度もどうかと思います。

そして、プレーボーイな店長と寝て、店長の婚約までブチ壊そうと
する恐ろしい女です。結局、店長が博多支店に転勤になり、筆者も
社員になったものの、新しい店長とのウマが合わず、同期社員が
自分を追い抜きそうな程、力を持ち出すと、徐々にやる気が失せ
退職したという、何だかよく分かんない女の子のヒストリーでした。

何でもない普通の子が、ラーメン屋でバイト、就職を少ししたぐらいで、
よく本を出版出来たなーと思います。


ありがとう。あなたがいてくれたから!

2008年01月23日 | ラーメン読本
今回から「ラーメン読本」というカテゴリーを始めます。
僕はラーメンに関するエッセイを沢山読んでいるので
それの感想などを書いていきたいです。

記念すべき第1回目は、壮絶な波乱万丈、紆余曲折な
人生を歩んだ「石塚和夫」さんの半生を書いた「ありがとう。
あなたがいてくれたら!」を紹介します。

大ヒット本「鏡の法則」みたいな内容が薄っぺらで、意味不明な
自己啓発本なんかより、この本のように失敗は人を鍛え、
多くを学べたという実体験の教訓の方が意味があります。
(鏡の法則は、オカルト宗教臭い内容で大嫌いです。周囲に
感謝する姿勢は重要ですが、母親が抱える周囲との蟠りが解決
したら、ピタっと子供の虐めがおさまった・・・なんて、何の
説得力も無い内容です。細木数子や江原啓之ぐらい胡散臭い内容
でした)

ガチンコ・ラーメン道3の最終決戦で敗れたけど、今は
人気ラーメン店「らぁ麺トラットリア」の店主です。

ガチンコの「やらせ」「演出」「事前に作られたストーリー」
についても包み隠さず、全て書かれています。でも、そんな
事より、この「石塚和夫」さんの人生は、昼ドラ並にドロドロ
しています。

順序だてて書いた方が分かりやすいので、あえて番号をふります。

①母は妻子ある人の愛人であり、愛人の子供として「石塚和夫」
さんが誕生しました。父を知らぬまま、母との2人暮らしでしたが、
母親は、「石塚和夫」さんが5歳の頃に病死しました。

②親戚をタライ回しされ、同い年の子がいる家に預けられた時は
連日虐められた。

③血のつながりさえ無い、他人の家をタライ回しされる。

④孤児施設へと入れられる。

⑤一人暮らしの男に引き取られるが、男は食料を与えずに1週間
ぐらいいなくなったりしていた。1度は男不在中に病気に成り
生死を彷徨った。

⑥不良グループ、暴走族に入りながらも、学費を払うために
夜はレストランの皿洗いをした。

⑦高校を中退し、誰の世話にも成りたくなく、ホームレスに成る。

⑧10代の終わりから本格的に大衆洋食屋で料理人の修行を始める。

⑨苦労の末、イタリアン・レストランを開店した。

⑩好景気、「イアタメシ・ブーム」もあり、イタリアン・レストラン
は面白いほど成功し、6店舗にまで拡大した。

⑪大手チェーン店の乱立により、客足が伸び悩み、借金を
1億8000万円抱え「会社倒産」。返済見込みも無く「破産」
手続きをした。

⑫岩手からカケオチで東京に出てきた女の子をレストランで雇い、
よく働き、気配りが出来たから店長にしていたが、「会社倒産」
により「生きがい」を失い、その子は自殺をした。

⑬「倒産」「破産」「店長の自殺」で、気力が失せ、心理的に
異常を感じるようになり「心療内科」に通院し、精神安定剤、
睡眠薬を手放せない日々が続いた。

⑭失望と落胆で自殺の一歩手前までいったが、破産手続きの
弁護士の先生の人間的な温かみにより、再起する勇気を貰った。

⑮そんな時期に、テレビ局から「ラーメン修行の番組に出て貰え
ませんか?」と出演依頼を受けた。
ラーメンなどロクに食べた事も無かったし、ラーメン屋に成る気
なんて全く無かったが、料理人として再起できるチャンスと
直感し、依頼を引き受けた。

⑯ガチンコ・ラーメン道では「インテリ系イタリアン・シェフ」役
を演じ、一流シェフがキャリアを捨て、ラーメン屋を目指すという
役回りだった。

⑰演出という名の「ヤラセ」が横行していて、収録には事前に
作られたストーリーが存在していた。そのストーリーに沿って
「佐野実」と、修行生がアドリブでぶつかり合った。でも、修行の
つらさは演技ではなく、ヘロヘロに成るまで修行を積み、素のリアル
な部分も多かった。

⑱過去を清算するために、10年以上会っていなかった、母の姉妹
(叔母さん)や祖母に会いに行き、今まで知らなかった母の事を
全て事細かに教えてもらった。

⑲ガチンコ・ラーメン道では、最終決勝の4人まで残るが、
中山さんが優勝した。「石塚和夫」は、負けても、ガチンコ・ラーメン
道で貴重な経験を出来た事に満足をしていた。

⑳中山さんが広島でラーメン屋をする事に成り、中山さんの優勝商品で
あった店舗を、「石塚和夫」さんが引き継ぐ事になった。

21・イタリアの町並みをイメージしたショッピング・モールでの
ラーメン屋という事で、イタリアンの前菜やデザートやサラダを
付けたフル・コースを出すラーメン屋として話題になった。

22.今はオーナー・シェフ以外にフードプロデューサーとして、
活躍中。

色々あったけど、ハッピー・エンドで良かった。まだ、現在進行中
なので、今後どうなるかは分かりませんが、この本を書かれた当時は
幸せの絶頂中のようです。

「石塚和夫」は、散々、つらく、苦しい人生を歩まれていますが、
常に感謝し、今は全てを許し、全ての人に感謝をしている。

「石塚和夫」さんの思想とし、自分は沢山の人に支えられて生きて
いる。直接的にも間接的にも、多くの方々に生かされている。
自力ではとても生きられない。
「石塚和夫」の例え話とし、「トマトジュース1つとっても、
トマトジュースを考案した昔の人に感謝、トマトの生産者に感謝、
缶の製造元に感謝、缶のデザイナーに感謝、カゴメのエンジニアに感謝、
生産ラインの機械を作った人に感謝、カゴメの創業者に感謝、
生産工場を作った建設会社の方々に感謝、生産ラインの工員に感謝、
工場から問屋に運んだ運送屋に感謝、運搬する車を作った製造会社や
車販売会社にも感謝、トマトジュースを仕入れた問屋に感謝、問屋から
仕入れた小売店に感謝・・・・・etc」と、数百人、数千人のお蔭様
で、今、トマトジュースが飲める。・・・・・ちょっと、僕の過剰編集
が加わりましたが・・。

そう、考えると「孤独」「自分は1人だ」という事は無く、いつも
多くの人に支えられて生きていると実感できます。身近な感謝は勿論、時には
自分の原点である「生を受けた事の感謝」「ご先祖様への感謝」や
普通の生活を普通に送れる事が、どれほど尊い事なのか考えてみる
のも人間力を高める為には必要なのかもしれないです。