当店の創業時から今までのレギュラーメニュー、
様式美麺(期間限定メニュー)、裏メニュー等の
レシピの殆どは記録として取っていません。
ましてや創業以前の研究記録も、いくつか殴り書き
である程度です。
この2週間は相当数のラーメン試作をしました。
記録はメモ紙30枚程度になっていますが、メモは重要な
分量、煮込み時間の記録程度で、細かい製法は頭の中に
あります。それを、きちんとプリントに起こせば、今後
の手引書になると思い、作成する事にしました。
今までは過去を振り返る事や、失敗作の記録をとっている
事は無意味だと思っていました。しかし、失敗を綺麗さっ
ぱり忘れ去るだけじゃ成長はないです。「なぜ失敗したのか」
「何が違ったのか」「次はどうすればうまくいくのか」との、
自問自答から今までは逃避していました。
失敗作を追求すると、気が滅入り、精神、感情、肉体の
バランスまで崩れます。店を営業している責任上、美味しい
ものを提供する義務で益々追い込まれます。
目標、希望、興味はあるのに、頭の中のアイデアや紙の上での
計算と試作で作った物が全く異なってしまいます。
でも失敗は無駄では無いと気づき、これからは全ての創作記録
を残していく事にしました。今よりもいいものを作りたいと
願い挑戦し、全力を尽くし失敗したのなら、何の目的もなく
努力をせず悔やむよりは収穫があったはずです。
僕とエジソンを比べたら失礼でしょうが、エジソンは天才
発明家と言われていますが本人は「1%のひらめきと、
99%の汗」または「電球を完成させるまで6000回うまく
いかなかった。でも6000回は失敗ではない。その方法で
はうまくいかなかった事を発見した」と言う言葉を残して
います。
古くから「失敗は成功のもと」と言いますが、本当に成功
への踏み台になっているように感じます。本当の失敗は
持続性がきれ、信念を捨て、途中で投げ出した者だと思い
ます。
僕らの生活は先駆者の発見や研究のおかげをこうむってい
ます。ラーメンも同じく、先人が多種多様な研究を重ねて
くれたからこそ戦後急成長し国民食の地位までのし上げら
れました。ラーメン作りの基礎をないがしろにしていたら、
新しい考えは型なしになってしまいます。型破りにする
為には基礎(型)は重要だと今回の試作で改めて思い
ました。落語や歌舞伎みたいに歴史があるものを、現代
を題材にしアグレッシブな演出をするには、超一流の
古典芸が出来ないと不可能だと言います。
僕は独創的な独学ラーメンが先行していて、よその店や
老舗の作り方に無頓着な部分がありました。完全に無知
だった訳じゃないですが、今まではヘヴィメタル
しか知らなかったギター少年みたいな物です。
ロカビリ、ブギウギ、ロックンロール、はたまた、ロック
の基本ブルース、モダンジャズ、カントリー、ファンクを
知ると知らないでは、大きく変わってきます。
今主流な市販のレシピ本は90年代以降の繁盛店が
多くとりあげられていています。ニューウェーブタイプは
各店各様で非常に個性的な製法ばかりですが、
基礎の類似項はあります。スタンダードなのが、元ダレ
でチャーシューを煮込む製法です。他にもいくつか
ありますが、基礎製法と店主が苦労の末に生み出した独自製法、
(沢山の失敗を乗り越えた産物)を併せ持ったスタイルが
主流です。
でも、都心部の店の方法論の多くは唐津では応用できません。
高級厳選素材を惜しげも無くスープに使い、大量販売できない
当店での売値だと1杯数千円になりそうなレシピばかりです。
また、元ダレに関するレシピは激少です。スープ作りは公開して
も、どの店も元ダレは門外不出な企業秘密ですね。
多くの店では従業員でも元ダレの製法を知らないぐらいです。
店主が閉店後にこっそり作ったり、別の場所で作ったりして
います。だから、どこの店も元ダレは、店主が一生懸命に
考えるしかないです。
どうでもいい話が長くなってしまったので、簡単にまとめます。
新作や味の向上の為の試作は、趣味では無く、ラーメン屋とし
ての使命です。色んな経験を積み、引出しの数を増やす事で
いずれ有効に活用できる時があるかもしれないです。今までは
明確な目的で即有効な物ばかりに目がいっていて、失敗作は
忘れて無かった事にしていました。自分が行動し情熱を注い
だレシピは残し、アイデアを熟成させ翌々に備える事も必要です。
レシピを作って数ヶ月後に確認すると冷静な客観判断もできる
かもしれないです。独自文化にばかり没頭せず、これからは
他人の評価にも重きを置き、皆が喜ぶ顔が見たいです。
様式美麺(期間限定メニュー)、裏メニュー等の
レシピの殆どは記録として取っていません。
ましてや創業以前の研究記録も、いくつか殴り書き
である程度です。
この2週間は相当数のラーメン試作をしました。
記録はメモ紙30枚程度になっていますが、メモは重要な
分量、煮込み時間の記録程度で、細かい製法は頭の中に
あります。それを、きちんとプリントに起こせば、今後
の手引書になると思い、作成する事にしました。
今までは過去を振り返る事や、失敗作の記録をとっている
事は無意味だと思っていました。しかし、失敗を綺麗さっ
ぱり忘れ去るだけじゃ成長はないです。「なぜ失敗したのか」
「何が違ったのか」「次はどうすればうまくいくのか」との、
自問自答から今までは逃避していました。
失敗作を追求すると、気が滅入り、精神、感情、肉体の
バランスまで崩れます。店を営業している責任上、美味しい
ものを提供する義務で益々追い込まれます。
目標、希望、興味はあるのに、頭の中のアイデアや紙の上での
計算と試作で作った物が全く異なってしまいます。
でも失敗は無駄では無いと気づき、これからは全ての創作記録
を残していく事にしました。今よりもいいものを作りたいと
願い挑戦し、全力を尽くし失敗したのなら、何の目的もなく
努力をせず悔やむよりは収穫があったはずです。
僕とエジソンを比べたら失礼でしょうが、エジソンは天才
発明家と言われていますが本人は「1%のひらめきと、
99%の汗」または「電球を完成させるまで6000回うまく
いかなかった。でも6000回は失敗ではない。その方法で
はうまくいかなかった事を発見した」と言う言葉を残して
います。
古くから「失敗は成功のもと」と言いますが、本当に成功
への踏み台になっているように感じます。本当の失敗は
持続性がきれ、信念を捨て、途中で投げ出した者だと思い
ます。
僕らの生活は先駆者の発見や研究のおかげをこうむってい
ます。ラーメンも同じく、先人が多種多様な研究を重ねて
くれたからこそ戦後急成長し国民食の地位までのし上げら
れました。ラーメン作りの基礎をないがしろにしていたら、
新しい考えは型なしになってしまいます。型破りにする
為には基礎(型)は重要だと今回の試作で改めて思い
ました。落語や歌舞伎みたいに歴史があるものを、現代
を題材にしアグレッシブな演出をするには、超一流の
古典芸が出来ないと不可能だと言います。
僕は独創的な独学ラーメンが先行していて、よその店や
老舗の作り方に無頓着な部分がありました。完全に無知
だった訳じゃないですが、今まではヘヴィメタル
しか知らなかったギター少年みたいな物です。
ロカビリ、ブギウギ、ロックンロール、はたまた、ロック
の基本ブルース、モダンジャズ、カントリー、ファンクを
知ると知らないでは、大きく変わってきます。
今主流な市販のレシピ本は90年代以降の繁盛店が
多くとりあげられていています。ニューウェーブタイプは
各店各様で非常に個性的な製法ばかりですが、
基礎の類似項はあります。スタンダードなのが、元ダレ
でチャーシューを煮込む製法です。他にもいくつか
ありますが、基礎製法と店主が苦労の末に生み出した独自製法、
(沢山の失敗を乗り越えた産物)を併せ持ったスタイルが
主流です。
でも、都心部の店の方法論の多くは唐津では応用できません。
高級厳選素材を惜しげも無くスープに使い、大量販売できない
当店での売値だと1杯数千円になりそうなレシピばかりです。
また、元ダレに関するレシピは激少です。スープ作りは公開して
も、どの店も元ダレは門外不出な企業秘密ですね。
多くの店では従業員でも元ダレの製法を知らないぐらいです。
店主が閉店後にこっそり作ったり、別の場所で作ったりして
います。だから、どこの店も元ダレは、店主が一生懸命に
考えるしかないです。
どうでもいい話が長くなってしまったので、簡単にまとめます。
新作や味の向上の為の試作は、趣味では無く、ラーメン屋とし
ての使命です。色んな経験を積み、引出しの数を増やす事で
いずれ有効に活用できる時があるかもしれないです。今までは
明確な目的で即有効な物ばかりに目がいっていて、失敗作は
忘れて無かった事にしていました。自分が行動し情熱を注い
だレシピは残し、アイデアを熟成させ翌々に備える事も必要です。
レシピを作って数ヶ月後に確認すると冷静な客観判断もできる
かもしれないです。独自文化にばかり没頭せず、これからは
他人の評価にも重きを置き、皆が喜ぶ顔が見たいです。