元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

リンカーン:芸人ラーメン王決定戦

2008年11月19日 | ラーメン
ラーメンは手間隙がかかる料理ゆえ、家庭料理自慢の人でも
家で本格ラーメンを作るのは至難の技です。

ましてや芸人に旨いラーメンを本当に作れるのか?興味本位
で見ました。

試作は10日間と時間が無いものの、材料費は上限なしという
企画ゆえ、ラーメン屋では使用出来ない食材も多々出てきまし
た。

キム兄は、料理慣れしている事もあって、鶏がらの清湯スープ、
金華ハムの上湯スープ、ホタテの魚介スープのトリプルスープ
です。金華ハムやホタテは良いダシが出るらしいけど、高級食材
ゆえ、普通のラーメン屋では食べれないラーメンですね。金華ハム
ダシのラーメン屋は1軒知っていますが・・・。また、オリーブ
オイルに鷹の爪とニンニクを炒め、具材の鶏肉を入れたペペロン
チーノ系風味を出しています。しかも、ラーメン初心者なのに
驚くべき事に塩ラーメンで勝負です。透明感のあるスープといい、
「佐野実」の国産小麦の麺を使用し、リンカーンのレギュラー
から大好評でした。

河本準一は、博多のそーらーめんを活かした、冷やし坦々麺です。
でも、ラー油を入れていないから、正確には冷やしゴマタレつけめ
んですね。摩り下ろしたゴマを鶏ミンチ肉でとったダシ汁で
溶いた、ごまダレがつけ汁です。肉の旨味が存分に出たダシと
香ばしいゴマなら間違いなく旨いでしょうね。

天野ひろゆきは、鳥骨鶏の胴ガラ、モミジを強火で炊き鶏白湯スープ
を作り、焼きアゴで魚介スープをとったWスープ製法でした。


優勝は、天野ひろゆきでした。食べていないので何とも言えませんが、
東京の人は、動物系、魚介系のWスープを食べ慣れていて、麺の中太
ちぢれ麺も、東京人好みだったと思います。そういった意味では、
日頃食べ慣れているラーメンに近いタイプが、天野ひろゆきのラーメン
だったと思います。それに、他の二人は、あっさり、さっぱり系に対し
天野ひろゆきの鶏白湯スープは、相当濃厚そうだったので、インパクト
でも勝ったと思います。

しかし、ラーメン屋の観点から言うと、生鶏ガラでダシをとる、キム兄と
天野は、血抜きをしないゆえ雑味が混じっていると思います。また、醤油
ラーメンも、塩ラーメンも、味噌らーめんも、当然ながら豚骨ラーメンも
欠かすことが出来ない、豚骨を使用していなのは残念でした。家庭の鍋や
煮物にも使用される事が多い、魚介や、鶏ガラというのが扱いやすいの
でしょうが、本格派ラーメンにするには、あっさり系でもこってり系でも
豚骨を使用して骨の髄から溶け出す旨みを誰かして欲しかったです。

でも、ラーメンを1度も作った事が無い3人が、これほどのラーメンを
作り、審査員に「旨い」「旨い」と言わせるのなら、ラーメンを自作し
だし8年、店を開業して4年の僕は、うかうかしてられません。
 
放送直後、勉強材料を求め書店に行き、韓国料理本と、和食料理本の
2冊を買いました。麺料理は1品も載っていない本ですが、何かしら
ヒントになり僕のラーメンに反映されるかもしれません。

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