なんだりかんだり

電動車いすで街に繰り出して感じたことを気軽に書きます。

女川町

2014年08月13日 11時38分39秒 | 日記

10日の日曜日に女川町に行きました。「女川から未来を考えるつどい 加藤登紀子トーク&ライブwith小出裕章」というイベントに参加したかったからです。
先週もちょこっと書いたけれど、女川町は、私の本籍地でもあり、父の実家があるし、私自身も3歳から5歳まで暮らした町なのです。18歳までは、盆暮れには毎年行ってました。最後に行ったのは祖母の臨終の時でしたから、20数年ぶりです。祖母の家は女川の繁華街から車で30分位かかる竹浦の月浜という小さな浜の集落にありました。3年前の震災で津波に流され跡形も無くなってしまいました。幸い近い親戚で亡くなった方はいないのですが…両親も私も健康上の都合もあって、様子をみに行けずに気にしてました。電車も繋がってないし,どうやって行っていいかわからいし、途方にくれていたのが、本当のところでした。今回のイベントには複数の友人が関わってて、方々から声をかけて頂きましたが、行くのを決めたのは介護者のお仲間が車に乗せてくれることになったからです。会場の町立体育館は、原発マネーで建てたところです。一時は避難所になっていました。震災以前は、女川町に入ると、牡蠣のからの匂いや船のエンジンの音がしてたんです。でも今回は知ってるお店も無くなっていて、嵩上げのために土が盛り上がって、道路から見えた海もなかなか見えません。夏草が生い茂る空き地と工事関係者のトラックばかりの風景は異様で悲しくなりました。私の知ってる女川はなくなったことを実感しました。
車椅子だということで、実行委員の方々には大変親切にして頂いてありがたかったです。ただ、せっかくある車椅子用トイレが使えなかったのが惜しかった。それゆえに周りから「トイレの時は声をかけてね」と言われ、設備よりこういう気持ちの配慮が周りを変えて行くのだとちょっと思いました。当日お世話になった全ての人にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
加藤登紀子さんは本当に歌が上手くって、魅せるライブではなく、聞かせるライブは久しぶりでした。一緒に歌った『100万本のバラ』は圧巻でした。