hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Friends with Kids その他

2014年09月12日 | 映画
 どう見ても主役級ではなく、最近「嫌な感じの男」役独占中?のアダム・スコットという男優と知らない女優さんが主演のマイナーな感じのロマコメでしたが、案外面白い作品でした。

 主要キャストの三組のカップルが高級レストランで食事をしているシーンから始まります。
 二組は夫婦なのですが、もう二人はカップルではなく男女の親友同士。
 その二人が隣のテーブルの家族連れの子供たちが騒いでいるのを見て、こういうところに子供を連れてくるのってどうなのかな?みたいな発言をします。
 すると気まずい沈黙が。
 実はそのうちの一組が子供ができたことを報告したくてその日は集まったのでした。
 「あ、でも私たちはこういう所に子供たちを連れてきたりしないし、今まで通りみんなとの時間は大切にするつもりだから!」

 月日は流れ、六人で集まるときはいつでも二家庭のどちらかの家、子供が騒いだり、おむつ替えや授乳などで話が中断されるのもしょっちゅう。
 それだけならまだしも、どちらの夫婦もお互いイライラし、言い合いの喧嘩ばかり。

 アラフォー独身のジュリーはなかなか結婚相手に巡り合えずにいるけれど、近い将来絶対子供は欲しいと考え焦っている。
 ジェイソンはいまだに女をとっかえひっかえして楽しんでいる状態。
 そんな二人が友人たちの姿を見て、子供がいてもお互いにフリーな状態でいれば、多くを期待せずにいられて衝突することもないし、子育てもスムースに行くのではないか?と考え、カップルにならずに二人の子供を作ることに決めた。

 二組のカップルは自分たちのことを批判されたととり、そんな合理的な関係がうまくいくはずがないと考えて、距離をとって見守るが、二人の子育ては見事なほど上手くいっていた。
 途中までは。

 と、こんな感じの話ですが、一人一人のセリフが結構いいんですよ。
 突拍子もないことを思いついて実行してしまう二人ではありますが、二人の言い分もなかなか真をついているんですよね。
 二組の夫婦の関係もよく描けていると思うんです。同様に子育てのストレス(主に旦那さんが奥さんの思うように動いてくれないことが原因)を抱え、同じような状態になるのに、その対応によって(主に旦那の)、夫婦関係に差が出ていく辺りなんかの描写もすごくいいんですよ。
   

 次にキャスト・トーク。
 まずアダムですが、可哀想なくらい人に好かれなさそうな顔だなぁと、姿を見る度心配していた私をよそに、小者の悪役は専売特許か?というくらい出まくっているみたいなんですよね。
 この作品も主演とはいえ、どちらかと言うとしょうもない男の役なのですが、なかなかいい味出していて非常に好感が持てました。
 主人公の女性の方は私の知らない人ですが、この作品は彼女がオリジナルの脚本を書き、監督もしたものでした。「Mad Man」のジョンハムの奥さんです。ジョンハムも夫の一人として出演していますが、彼、めっちゃカッコいいですねー、昔のデニーロをハンサムにした感じで。でもなんかピンと来ないんですよね。
 そして、この作品を一番心地よくしていたのは、クリス・オダウド演じるユルユルな夫。彼はいい味出してんなぁ・・・・誰も敵わないんじゃない?まず、顔がユルイ・・・・・

 最後の方はもうありきたりの展開でしたが、評価は 4 out of 5

 
 アラフォー女子が結婚はともかく子供だけは欲しい、というテーマではそういえばジェニファーアニストンの「The Switch」という映画も見ました。
  

 こちらはただ子供が欲しいのではなく、良い遺伝子の子供が欲しかったみたいで、ハンサムで優秀な男性のものをちゃんとした業者を介して人工授精で授かる予定だったのを、酔っぱらった親友の男が自分の精子と入れ替えた、さぁどうなる?という話でした。
 2.5 out of 5 
 忘れちゃったけど多分これくらい。アニストンってだけで評価低いですが、何より相手男性が友達としてでも魅力に欠けたため。


 でも一番強烈な印象を残しているのは、「ガープの世界」のグレン・クローズ。
 

 看護師をしていた彼女は子供が欲しいがために、どこの誰かもわからない戦争で負傷した寝たきりの患者の上にまたがって・・・・・って感じだったと思います。
 この映画は大好きなので、評価はもちろん満点です。
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