hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

The Place Beyond the Pines

2014年09月14日 | 映画
 ライアン・ゴスリングが好きだから観たのですが、前半はなんとなく既視感が・・・・・
 彼の作品「ブルーバレンタイン」と「ドライヴ」を混ぜた感じ。愛情表現は不器用だが一途な男。母と子のために懸命に働こうとするが、つい犯罪に手を染めてしまう男。ね?同じキャラじゃないの?
 移動遊園地のバイクのショーのスターであるルークは、前回町に来た時に短期間付き合った女性に子供ができたことを知り、子供と彼女の支えになりたいと思い、バイクの仕事を辞めその土地の自動車修理工場に勤めだす。ところがその工場長に銀行強盗をする誘いを受け・・・
 なんとなくフラッと銀行強盗に手を染めてしまうのも「ドライブ」と同じもんだから、また?あんた馬鹿なの?と主人公に共感持てず・・・
 実生活で相手役のエヴァ・メンデスとこれをきっかけにお付き合いが始まるのですが、「エヴァって奇麗だもんね、ライアンよりも7歳も年上だけどアリだよねー」と余計なお世話にも思っていたけれど、「おでこの皺があんまりじゃない?」と、ますます余計なお世話にも忠告したくなるほどの劣化した姿で登場。役作りというにはあまりにも・・・・・
 そんな彼女が誠実な男の人をキープしながら、ルークともいい感じにやっていこうとする根性がまた共感できず・・・・
 ついでに、ライアンはやっぱりTシャツにジーンズよね!!と思ってるんだけど、いくらなんでもこの衣装はヨレヨレで汚くてあんまりだ(涙)
 とまぁ、なんだかなぁ・・・どうでもいいけど、ブラッドリー・クーパーはどこに出てくるの?二人が主演のような宣伝だったと思うんだけれど?
 と思っていたら、ルークを追いかけてきた若造の警官君が彼だった!若い!青い!これいつ?
  

 銀行強盗をしたルークを追って来て射殺をしてしまうのがクーパー。ここから彼の物語が始まります。
 焦って正しくない手順を踏んでしまったが、その辺はうやむやになり新人刑事が最近町を騒がしていた強盗事件を一人で解決したということでヒーロー扱いをされて心地悪い。相手は抵抗してきていたか?本当に撃つほどの状態だったのか?
 ルークにも自分と同じ年頃の息子がいたことを知り、ますます良心の呵責に苦しむ。
 クーパー演じるエイブリーは真面目でまっすぐな男で、いつでも正しいことをしたいと考えている人物。そのため自分の行為が本当に正しかったかに疑問を持ち苦しむわけですが、実際には為す術もなく、こうなったら別の形で正義を貫いていこうと考える。
 同僚たちの汚職を摘発するものの、腐敗は上層部まで浸透していて、取り合ってもらえず、逆に仲間を売る裏切り者のレッテルを張られ、昇進もできずにいる。それでも諦めることなく外部の人間の協力を得て、一斉摘発に成功し、もともと法学部出身なこともあり検事のポジションをゲット。
 過去をひきずりながらも、出世していく一方でティーンになった息子に足を引っ張られる。

 長々とあらすじを書いていてもしょうもないのですが、映画もものすごく長かった、のか、長く感じたのか?なのであとしばらくお付き合いを。
 エイブリーの息子が転校した先で知り合うのが、奇しくもルークの息子で、ここからルークの息子の物語が始まるのです。
 この息子君もなんというか意志のはっきりしているようなしていないようなで、フラフラとする辺りが父親似なんですが、今まで教えられてこなかった父親の秘密を知り・・・・・という展開。

 

 主人公はこの男三人なんですよね。
 それが同時進行ではなく、順番に見せられていくので、三つの映画を見た感じになりました。
 長々とあらすじを書いたわりには、感想は「特に良くはないけれど悪くもない」というところです。
 エイブリーの人物像が結構いい描き方をされていたことが最後まで見続けられた要因かな。弱さと強さがバランスよく出されているところが良かったですね。
 
 3 out of 5 
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