hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Hugh Dancy in Adam と  Martha Marcy May Marlene

2014年12月17日 | 映画
 今の今までダーシーだと思っていました、彼の名前。
 彼を最初に見たのは David Copperefield。見た目も声も嫌でね・・・・・前日に見たニコラスニクルビーのチャーリー・ハナムがすごく良くてつい比較してしまったんですけど、チャーリーの方が全然売れてないんですよね・・・・・全く見る目がないです、世間は、、、、、じゃなくて私が。
 その後は全く気にかけることもなく、見ても気づくことなく、 shopaholicでのあまりの「ザ英国お坊ちゃま発音」の話し方に心底驚いて(あそこまで堂々としているものはあの手の映画の中ではなかなか聞かないから)、Shooting Dogs の演技で「なかなかやるなぁ」とつい最近認識した(認めてやった(笑)わけですが、「Adam」も悪くなかったです。
 アスペルガーの青年の役なのですが、とにかく難しい役どころ。
 よく知りませんが、この病気は「アスペルガーってこういうもの」って括りがはっきりしないんじゃないでしょうかね?あってもあまりにも色々な症状があるみたいで。
 そのためキャラクター作りがすごく難しそう。
 例え役者側がある程度理解して表現したとしても、見る側の知識が曖昧だと伝わり方も曖昧になってしまうというか。
 この物語はそんなアスペルガーの青年を理解し受け止めようとする女性が出現して、愛を育み、みたいな話なんですが、

 私にはこの彼女の方が理解できない!

 出だしから「重い荷物を持っている私を手伝わないあんたおかしくない?」的な態度で登場し、ズカズカと人の生活圏に入って来た感じもするし、空気が読めなくて人に合わせられないのも彼女の方に感じたけど?(笑)
 上の写真のシーンもですね、彼は夜中の公園でハートウォーミングな話をするんですけど、彼女の方が雰囲気読まずぶち壊してこんな表情ですよ。
 自分の思い通りにいかないと彼の病気のせいにしている様な気もするし・・・・
 
 そんなわけで全体的には悪くはなかったけれど、作品の伝えたいところが何なのかよくわからないままでした。
 でも最後の終わり方は好き。美しい景色と・・・・二人がくっつかなくて良かった!!
 
  3 out of 5


 続いて「Martha Marcy May Marlene」。
 

 山の中のカルト宗教団体から逃げ出してきた少女が姉夫婦と生活を立て直そうとするが、異様な集団生活をしていた過去の思い出から逃れられなく苦しむ話。
 ダンシーは姉の夫役。作中で唯一のまともな人間なのになんとなく現実的で冷酷な印象を与えてしまう損な役どころ。これまでの彼のイメージと違ってちょっとあたりの強い役できつい口調で話すのですが、それもそう悪くはない感じだった、ということが書きたかっただけのチョイ役です。
 
 主人公はエリザベス・オルセン。丸顔にクリクリの大きい丸い目、なのにふくよかなボディでなかなか色気のある女の子で、演技もなかなかでした。女版マイケル・ピットという感じでしょうかね。
 グルにはウィンターボーンでもカッコいいなぁと思ったジョン・ホークス。
 
 え?55才って書いてあるけどホント?
 作品自体は、サンダンスやカンヌで絶賛されただけあって、私には難しかったけれど、純粋だったがゆえに洗脳されてしまった本人や支える家族の苦悩なんかがよく表現されていたと思います。

 3 out of 5


 それで、ヒュー・ダーシーに話を戻しますが、彼、よく出るけどやっぱり地味な俳優という位置づけには変わらないのですが、クレア・デインズの夫なんですってね。
 
 ちゃっかり大物捕まえてたか。育ちの良いインテリな二人のカップル。どんな感じなんでしょ。
 
 ついでにクレアの Homeland、もう毎週手に汗握りながら見ています。
 主人公女性が「24」のジャックが天使に思えるほどの人でなしぶりでビックリ。
 先週から今週にかけてオーストラリアやパキスタンで本当に痛ましい事件が続いたので、ますます見るのが辛くなりそうです。でも見逃せない!

  
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