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山行記録  81.悪沢岳  その1

2012年09月01日 16時27分56秒 | 日本100名山  山行記録

平成24年8月29日(水)

南アルプスの悪沢岳に登る。

 

悪沢岳(荒川岳・東岳)3141mは日本第6位の高峰であり、アプローチから山頂までハード。

一般的には椹島から赤石岳~悪沢岳を周回して登るケースが多い。

これを日帰りで行うとなるとなかなか面倒なことがある。

畑薙ダムからのバスは、東海フォレストの運営する山小屋に泊まらなくてはならない。

宿泊とバスがセットになるのである。

宿泊しなければならないということは・・・・日帰りが面倒な訳である。

椹島以外のコースとなれば小渋沢のコースが考えられるが、ここは腰までの渡渉を繰り返す

沢歩きになり自分の技量では無理。帰路で夕立でも降ったらもう戻れなくなる。

そのほか三伏峠や二軒小屋からのルートが考えられるがもうこれは体力的に無理。

 

ヤマレコなどの記録によると自転車を利用して登山する方法がある。

畑薙第1ダムに駐車、そこから椹島まで自転車で移動する方法。

 

そこで、今回はそれを参考に計画を立てた。

上手くいけば悪沢~赤石と周回できるかも・・・・・。

計画時は本気で考えていた。

結果は妄想だった。

 

前段が長くなってしまった。

28日、会社を早退し自宅をPM6:29に出発。

16号バイパスから厚木インター経由で新東名の新静岡から畑薙第1ダムへ。

到着がPM12時少し前。

第一の誤算。

出発は午前0時を予定していたので仮眠が全く取れなかった。

自転車を組み、サンドウィッチを掻き込み、急いで出発したがAM0:30をまわってしまった。

 

深夜の畑薙第1ダム・ゲート脇の駐車場。ありがたいことに月が出ている。

登山ポストに届を出し、自転車で出発。

登る前に自転車で足を使ってしまわぬよう、きついと思った登りは躊躇わず押す。

途中、黒い動物がガサガサしてびびった。

あれはなんだったんだろう?

 

気付いたら椹島を通り越し、滝見橋の登山口に着いてしまった。

あわてて椹島まで戻り始めたが、よく考えれば戻る必要は全くない。

自転車を道路脇に駐輪し、登山開始。

 

ところが歩き始めてすぐに「こりゃーだめだ。」と気付く。

自転車こぎで足にきていた。

牛の歩みで(普段でもそうだが)はーはー真っ暗な登山道を登り続ける。

遅すぎる。

清水平到着。

このベンチでうっかりと5分ほど寝込んでしまった。

起きてよかった。 

 

あたりは明るくなり始めたがまだまだ先は長い。

「千枚小屋まで3時間かよ!」

道標に毒づく自分がみじめ。 

見晴台下から木の間越しに赤石岳だろうか。

人声が聞こえるが上に行くのは控える。

先を急ごう。ここは帰りに見れば良い。

(つまり、この辺で赤石への周回はとうに諦めていた訳だ。) 

 

 地形図には池とあるが草原のよう。

 

 トリカブトがたくさん咲いている。

ここで1/7から始まっていた看板が7/7となった。

しかし、標高2500m。

まだ600mもあるではないか。

そろそろ、息絶え絶え。

 「おっ、富士山!」

なぜだか富士山を見ると元気が出る。

よし、頑張ろう。

 

千枚小屋到着。

ここで水を補給する。

今日は2.35Lの水とゼリー飲料4袋持ってきている。

その他、パン6切れと非常食である。

小屋の前から富士山がばっちり。

この小屋に宿泊したら素晴らしい夜明けが迎えられそう。

ふーん、素晴らしい。

しかし、まだ先は長い。

先を急ごう。

とっくに諦めていた赤石岳がドーンと聳える。

行ける訳がない。 

こちらは悪沢岳。

なんとか行けそうな感じ。

 

千枚岳到着。

ここからの富士山も素晴らしい。

まだまだ先だぞ、急げ急げ。

目の前に聳える悪沢岳。 

トラバース道の花畑。 

なかなか近づかない。 

赤石岳山頂にはガスがかかった。 

振り返ると千枚岳越しに富士山。

富士山は見えるとどうしてもシャッターを切ってしまう。 

 

丸山到着。

もう、悪沢岳は目の前。

 

<<<続く>>>

  

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