オキテスは、幾度となく自分自身に言い聞かせた海賊殲滅の意識に覚醒していた。生きる手立ては、それの実行しかないのである。
ルドンの指示で兵たちは、両舷の船べりの戦闘位置についていた。
海賊船から、十字型の鉤をつけた綱が両舷に向かって同時に投げかけられた。鉤が船べりにくいこむ、そのうちの数本は、海賊船に結びついている。海賊の奴らが一斉にその綱に取りついて、オキテスらの船に乗り移ろうとしている。船の構造も関係して、綱は思ったより短く、奴らは、オキテスらの船にとりつくのに手間隙をかけずに来るのだが、彼らは、大きな思い違いをしていた。オキテスらの船に乗っているのが、荷主や交易商人の非戦闘員ではなく、兵士たちであったことである。
オキテスらは、群がって取り付いてくる海賊を薙ぎ払い、海へ突き落とした。彼らは断末魔の叫びを尾引かせて海中に没していった。甲板にまで上がってきた海賊は、船尾から上がってきた海賊の5人だけであった。彼らは甲板上で刃を交えた。だが、オキテスらの敵にはなりえなかった。彼らは、胴を割られる者、頭を割られる者、深々と剣の柄元まで刺し貫かれて命果てる者、甲板を鮮血に染めた。
ルドンの指示で兵たちは、両舷の船べりの戦闘位置についていた。
海賊船から、十字型の鉤をつけた綱が両舷に向かって同時に投げかけられた。鉤が船べりにくいこむ、そのうちの数本は、海賊船に結びついている。海賊の奴らが一斉にその綱に取りついて、オキテスらの船に乗り移ろうとしている。船の構造も関係して、綱は思ったより短く、奴らは、オキテスらの船にとりつくのに手間隙をかけずに来るのだが、彼らは、大きな思い違いをしていた。オキテスらの船に乗っているのが、荷主や交易商人の非戦闘員ではなく、兵士たちであったことである。
オキテスらは、群がって取り付いてくる海賊を薙ぎ払い、海へ突き落とした。彼らは断末魔の叫びを尾引かせて海中に没していった。甲板にまで上がってきた海賊は、船尾から上がってきた海賊の5人だけであった。彼らは甲板上で刃を交えた。だが、オキテスらの敵にはなりえなかった。彼らは、胴を割られる者、頭を割られる者、深々と剣の柄元まで刺し貫かれて命果てる者、甲板を鮮血に染めた。