沖を見つめていた二人は、見たことのない三角帆の小型舟艇2隻を目にした。
櫂座は8座、船の後尾にいる舵手が三角帆の操りと操舵を一人でやっている、船首の者が行き先を指示している。その小型舟艇の船足の速さは極めて速かった。
『パリヌルス隊長、アレは何です』
『うん、俺にもわからん。浜小屋にいる者たちを呼べ。武装して来いと言うのだ。急げ!』
2隻の小型舟艇におくれて、見たことのある四角の横帆を目にした。オキテスらが帰ってきたらしい。この風景を見たパリヌルスは一瞬、安堵するのだが、彼らの姿を確かめるまでは安心できない。
浜小屋の者たちが浜に並んで兵列を敷いた。
小型舟艇は、浜の兵列をめがけて波を裂いて向かってくる。兵列は三歩さがって身構えた。2隻並んで全速で突っ込んできた。喫水の極めて浅い船である。浜に乗り上げてきた。
兵列は、『わあ~っ!』 と鬨の声を上げて対峙した。
パリヌルスはまさかと思った。息を呑むパリヌルス。彼は、『かかれっ!』の命令を発しないまま立っていた。
2隻の船首にいた二人がとびおりてきて、パリヌルスの前に立った。
『隊長、全員、無事の帰着です。』
櫂座は8座、船の後尾にいる舵手が三角帆の操りと操舵を一人でやっている、船首の者が行き先を指示している。その小型舟艇の船足の速さは極めて速かった。
『パリヌルス隊長、アレは何です』
『うん、俺にもわからん。浜小屋にいる者たちを呼べ。武装して来いと言うのだ。急げ!』
2隻の小型舟艇におくれて、見たことのある四角の横帆を目にした。オキテスらが帰ってきたらしい。この風景を見たパリヌルスは一瞬、安堵するのだが、彼らの姿を確かめるまでは安心できない。
浜小屋の者たちが浜に並んで兵列を敷いた。
小型舟艇は、浜の兵列をめがけて波を裂いて向かってくる。兵列は三歩さがって身構えた。2隻並んで全速で突っ込んできた。喫水の極めて浅い船である。浜に乗り上げてきた。
兵列は、『わあ~っ!』 と鬨の声を上げて対峙した。
パリヌルスはまさかと思った。息を呑むパリヌルス。彼は、『かかれっ!』の命令を発しないまま立っていた。
2隻の船首にいた二人がとびおりてきて、パリヌルスの前に立った。
『隊長、全員、無事の帰着です。』