『おう、お前、朝の行事が終わったのか。いま、オロンテスと話し合っていたところだ』
アエネアスの父の言葉であった。朝の行事とは、息子ユールスとの水浴、そして、朝の祈りのことであった。オロンテスからは朝の挨拶であった。彼は、ユールスにも声をかけた。
『統領、おはようございます。ユールスおはよう』
『おはようございます』 ユールスなりの丁寧さで返事を返した。
『何です父上、朝早くからの話題は、、、』
『うん、まあ~な。市井のことだよ』
『ところで、オロンテス。今日昼から、耕作地のことについて打ち合わせをやらないか、種をおろすのを急がねばならない』
『いいですね。その言葉を待っていました。手の者を三人くらい連れてきます』
『判った。待っている。トリタスもいた方がいいか』
『それは好都合です。この地方の気候のことも聞きたいと思っています』
アエネアスは意志を決めた。静かに朝の風景を眺めながら考えを巡らせた。
軍団の者たちを含めた市民たちの生活を早く落ち着かせてやりたい。そうでないと水面に浮かぶ根無し草である。大地に根ざした市民生活の実現へ踏み出す一歩について深く考えた。今がそのときであると強く感じた。
アエネアスの父の言葉であった。朝の行事とは、息子ユールスとの水浴、そして、朝の祈りのことであった。オロンテスからは朝の挨拶であった。彼は、ユールスにも声をかけた。
『統領、おはようございます。ユールスおはよう』
『おはようございます』 ユールスなりの丁寧さで返事を返した。
『何です父上、朝早くからの話題は、、、』
『うん、まあ~な。市井のことだよ』
『ところで、オロンテス。今日昼から、耕作地のことについて打ち合わせをやらないか、種をおろすのを急がねばならない』
『いいですね。その言葉を待っていました。手の者を三人くらい連れてきます』
『判った。待っている。トリタスもいた方がいいか』
『それは好都合です。この地方の気候のことも聞きたいと思っています』
アエネアスは意志を決めた。静かに朝の風景を眺めながら考えを巡らせた。
軍団の者たちを含めた市民たちの生活を早く落ち着かせてやりたい。そうでないと水面に浮かぶ根無し草である。大地に根ざした市民生活の実現へ踏み出す一歩について深く考えた。今がそのときであると強く感じた。