アバスとダナンは集落のはずれで耳にしたことは、オデッセウスの軍団の一部がケシャン方面に向かって、落人の群れを探索したとの情報であった。その一隊が、翌日にはもう引き揚げてきたと話した。二人はエブリジエの集落でいろいろと話し込んだ。昼めしは、村人の厚意ですました。
『ダナン、お前はどのように思う?ケシャン方面に行ってみるか』
『街道をケシャン方向に向かって、次の集落に行ってみよう。街道沿いのふた集落ぐらい訪ねてみれば、様子がわかると思うが』
『おう、そうしてみよう』
二人は、礼を述べて、街道をケシャンの方に向けて歩き始めた。
街道といっても、この時代の街道である。想像するような立派な道であるわけがない。ただ、踏みならされた道であり、辛うじて、人二人が並んで歩める道幅しかない、原野のど真ん中に細く長く続いている道である。
二人は、エブリジエを出て、2時間くらい歩いただろうか、右手にダキの山、左手にコルの丘といってもいいような低い山地、道は、その山あいに延びていた。
その山あいにたどりつく、手前に小さな集落がある。14~15軒の小屋といってもいいような家並みが肩を寄せ合っているといった風情の小さなであった。
『ダナン、お前はどのように思う?ケシャン方面に行ってみるか』
『街道をケシャン方向に向かって、次の集落に行ってみよう。街道沿いのふた集落ぐらい訪ねてみれば、様子がわかると思うが』
『おう、そうしてみよう』
二人は、礼を述べて、街道をケシャンの方に向けて歩き始めた。
街道といっても、この時代の街道である。想像するような立派な道であるわけがない。ただ、踏みならされた道であり、辛うじて、人二人が並んで歩める道幅しかない、原野のど真ん中に細く長く続いている道である。
二人は、エブリジエを出て、2時間くらい歩いただろうか、右手にダキの山、左手にコルの丘といってもいいような低い山地、道は、その山あいに延びていた。
その山あいにたどりつく、手前に小さな集落がある。14~15軒の小屋といってもいいような家並みが肩を寄せ合っているといった風情の小さなであった。