今日も天候に荒れはない。浜辺の一角に朝食を食べながら報告を受ける場を設けた。彼は従卒の一人にアレテスら四人、いや五人を呼びにむかわせた。ほどなく場に集まった。彼はアレテスにささやいた。
『俺が奴の人相風体を一見してからだが、だれか監視人をつけて奴をこの場から外すのだ。名は何という、聞いたのか』
『判りました。奴の名はソリタンと言うそうです』
『判った』
アレテスは、ソリタンをイリオネスに引き合わせた。
『お前、名は何と?』
『はい、ソリタンといいます』
イリオネスは、その男をじいっと見つめて人品骨柄を確かめた。そして、アレテスに指示通りにするようにと言いつけた。
『リナウス、昨日は大変ご苦労であった。状況はどうであった』
イリオネスは、クリテスに略図を書かせた木板をリナウスに示し、歩いた順路を書き込ませた。
『歩いた順路は大体、このようです。集落はこことこのあたりの3か所、足を踏み入れた森は、こことここそれとここです。こことここの森は若木が多く、木の切り株が目立つ有様です。この森はあまり手がついていないようです。3つの集落は、どの集落も家屋と小屋を合わせて30棟から40棟です』
リナウスはイリオネスの手にしている木板の図にたどたどしいながらも丸印を書き込みながら説明した。
用件を済ませたアレテスが戻ってきた。
『おっ、リナウス、報告、終わったのか』
『おう、今、終わったところだ』
『そうか、では、俺の番だな』
アレテスは心持ち姿勢を正した。
『俺が奴の人相風体を一見してからだが、だれか監視人をつけて奴をこの場から外すのだ。名は何という、聞いたのか』
『判りました。奴の名はソリタンと言うそうです』
『判った』
アレテスは、ソリタンをイリオネスに引き合わせた。
『お前、名は何と?』
『はい、ソリタンといいます』
イリオネスは、その男をじいっと見つめて人品骨柄を確かめた。そして、アレテスに指示通りにするようにと言いつけた。
『リナウス、昨日は大変ご苦労であった。状況はどうであった』
イリオネスは、クリテスに略図を書かせた木板をリナウスに示し、歩いた順路を書き込ませた。
『歩いた順路は大体、このようです。集落はこことこのあたりの3か所、足を踏み入れた森は、こことここそれとここです。こことここの森は若木が多く、木の切り株が目立つ有様です。この森はあまり手がついていないようです。3つの集落は、どの集落も家屋と小屋を合わせて30棟から40棟です』
リナウスはイリオネスの手にしている木板の図にたどたどしいながらも丸印を書き込みながら説明した。
用件を済ませたアレテスが戻ってきた。
『おっ、リナウス、報告、終わったのか』
『おう、今、終わったところだ』
『そうか、では、俺の番だな』
アレテスは心持ち姿勢を正した。
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