『おう、アレテス。いま、リナウスの報告を聞き終わったところだ。まあ~、めしにしようや。腹が減っている。お前らもよ~く考えてみろ、朝起きてだな、夜更けて寝るまでに3回、腹にものを入れる。起きている時間と寝ている時間は同じくらいの長さだ。まさに断食状態で朝を迎えるわけだ。寝ていても腹が減る。空腹を感じて当り前だ、そういうわけだ。理屈を言ったな。食おう食おう。ところで奴のめしは、どうした?』
『心配いりません。監視している者と一緒に食べているはずです』
『そうか、よしっ』
五人は笑みを交わしながら焼けたばかりのパンをほおばった。
『おう、お前ら、食べながら語れる昨日のことなどを話してくれ』
アレテスがとつとつと話し始めた。
『私が通過した集落は7つぐらいですが、みんな、小さなでした。戸数が20戸ぐらいの小さな集落が点在する地域でした。最後に調査した海岸に近い集落は人が住んでいない有様です。ホコリなどのたまり具合から見て、人がいなくなって一年以上たっていますね。その集落は、海岸にほど近かくの小高いところにあり、指呼の視野の中に小島の見えるところでした。見渡す湾の海岸線が結構長い、まあ~、あの小島はその湾の『ヘソ』に見えましたね。その集落のひとつの小屋の中で奴を見つけたようなわけです。そんなこんなで調査を終えて、ほどなく着いたところがキドニアの街でした。そこをうろうろしていたのが日没の頃、俺らが浜に帰着したのが夜更けの頃というわけです』
アレテスは、行旅のもようを話した。
『心配いりません。監視している者と一緒に食べているはずです』
『そうか、よしっ』
五人は笑みを交わしながら焼けたばかりのパンをほおばった。
『おう、お前ら、食べながら語れる昨日のことなどを話してくれ』
アレテスがとつとつと話し始めた。
『私が通過した集落は7つぐらいですが、みんな、小さなでした。戸数が20戸ぐらいの小さな集落が点在する地域でした。最後に調査した海岸に近い集落は人が住んでいない有様です。ホコリなどのたまり具合から見て、人がいなくなって一年以上たっていますね。その集落は、海岸にほど近かくの小高いところにあり、指呼の視野の中に小島の見えるところでした。見渡す湾の海岸線が結構長い、まあ~、あの小島はその湾の『ヘソ』に見えましたね。その集落のひとつの小屋の中で奴を見つけたようなわけです。そんなこんなで調査を終えて、ほどなく着いたところがキドニアの街でした。そこをうろうろしていたのが日没の頃、俺らが浜に帰着したのが夜更けの頃というわけです』
アレテスは、行旅のもようを話した。
