『なあ~、パリヌルス、君らが開発して製作した新艇を買うについて、統領、軍団長、オキテスらに話す前に君に話しておこうと考えている。いいか。まあ~、言ってみれば、新艇買い付けの俺の方針といったところだ。それは俺の方針であり誰も踏み込めない。俺の商いに関する領域だ。お前と言えどもそこには侵入できない。そういうことだ』
テカリオンはここで言葉を切ってパリヌルスの目をじい~っと見つめた。話を継いでいく。
『新艇の買い付けの交渉のことだが、集散所に対してもう始めている。四日後には商談はまとまる。五日後には新艇を引き取る。それまでに新艇は出来あがっているな。艇数、価格は、現時点ではまだ決めてはいない。そういうことだ』
パリヌルスは、テカリオンの言うことを静かに聞いている。テカリオンは話し続ける。
『ところでだ、お前が作ったと思うのだが、あの仕様書きと姿形図だが、あれはいい!まことにいい!あれを見れば新艇の概要が一目瞭然で解る。あれはものを売るのに最高のツールだ、俺の目からウロコだった。お前、実にいいものをつくったな。まさに感動関心ものだ。ところでだ、頼みだ、あれを各5まいづつほしい』
テカリオンは要望を伝えた。
『判った。お前、ここにいつまでいる?』
『明日を商談日としている。今晩と明晩はここにいて、一度、キドニアに戻って四日後に集散所と商談の締結をする。五日後には新艇を引き取りたい。新艇を引き取るまでに作ってくれればそれでいい』
『了解した。お前の予定に合わせて作成する。それからだがお前と話したいことがある。明晩でいい話をしたいその機会を作ってくれ』
『判った。その話、他人に探られるのは嫌だろう、俺の船でどうだ。夕めしを一緒にするということで決まりだ』
『おう、それでいい』
二人の話し合いは終わった。
ヘルメスが帰ってくる、オキテスが建造の場へ足を運ぶ、ギアスがパリヌルスのところへ来る、セレストスがオロンテスの所在を探す、彼らの多忙に拍車がかかった。
パリヌルスのところへ来たギアスが一緒にいるテカリオンに声をかける。
『テカリオン殿、ヘルメスの試乗、今日はありがとうございました』
『ほう、試乗の礼か、その礼だったら俺がお前に言いたいところだ、ありがとう。いま、パリヌルスと話していたところだ。ヘルメス艇の乗り心地のいいのは、ギアス、お前の操船技術の良さだと思っている』
『それは、艇体が持っている機能です。それ以外はありません』
『お前、うまいこと言うな。俺は操船する艇長の技術だと思っている。新艇を買うならギアス付きで買いたい、それだったら買値が高くても構わん』
『テカリオン殿、それは過ぎた冗談でしょう』
『お前、そのように思うか。それは違う、俺の本心だ!ハッハッハ』
テカリオンは全く他意を持たず、気持ちよく笑い声をあげた。
テカリオンはここで言葉を切ってパリヌルスの目をじい~っと見つめた。話を継いでいく。
『新艇の買い付けの交渉のことだが、集散所に対してもう始めている。四日後には商談はまとまる。五日後には新艇を引き取る。それまでに新艇は出来あがっているな。艇数、価格は、現時点ではまだ決めてはいない。そういうことだ』
パリヌルスは、テカリオンの言うことを静かに聞いている。テカリオンは話し続ける。
『ところでだ、お前が作ったと思うのだが、あの仕様書きと姿形図だが、あれはいい!まことにいい!あれを見れば新艇の概要が一目瞭然で解る。あれはものを売るのに最高のツールだ、俺の目からウロコだった。お前、実にいいものをつくったな。まさに感動関心ものだ。ところでだ、頼みだ、あれを各5まいづつほしい』
テカリオンは要望を伝えた。
『判った。お前、ここにいつまでいる?』
『明日を商談日としている。今晩と明晩はここにいて、一度、キドニアに戻って四日後に集散所と商談の締結をする。五日後には新艇を引き取りたい。新艇を引き取るまでに作ってくれればそれでいい』
『了解した。お前の予定に合わせて作成する。それからだがお前と話したいことがある。明晩でいい話をしたいその機会を作ってくれ』
『判った。その話、他人に探られるのは嫌だろう、俺の船でどうだ。夕めしを一緒にするということで決まりだ』
『おう、それでいい』
二人の話し合いは終わった。
ヘルメスが帰ってくる、オキテスが建造の場へ足を運ぶ、ギアスがパリヌルスのところへ来る、セレストスがオロンテスの所在を探す、彼らの多忙に拍車がかかった。
パリヌルスのところへ来たギアスが一緒にいるテカリオンに声をかける。
『テカリオン殿、ヘルメスの試乗、今日はありがとうございました』
『ほう、試乗の礼か、その礼だったら俺がお前に言いたいところだ、ありがとう。いま、パリヌルスと話していたところだ。ヘルメス艇の乗り心地のいいのは、ギアス、お前の操船技術の良さだと思っている』
『それは、艇体が持っている機能です。それ以外はありません』
『お前、うまいこと言うな。俺は操船する艇長の技術だと思っている。新艇を買うならギアス付きで買いたい、それだったら買値が高くても構わん』
『テカリオン殿、それは過ぎた冗談でしょう』
『お前、そのように思うか。それは違う、俺の本心だ!ハッハッハ』
テカリオンは全く他意を持たず、気持ちよく笑い声をあげた。
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