ドックスの言葉を聴いてオキテスが問いかける。
『衝角構造の用材があれば、試作艇を10日以内に造りあげることは可能か?』
『試作艇を造りあげるについての肝要なところは、衝角構造にあります。これさえ決まれば、オキテス隊長の言われる10日以内に試作艇を造りあげることが可能です。今の我々は、その技術を持っています。安心して仕事を任せてください』
『おう、ドックス、言ってくれるじゃないか、心強い、ありがとう。パリヌルス、ドックスが心強いことを言ってくれている。衝角構造についての説明をしてくれ』
『おう、この衝角構造の効果は、軍船のように大船ではないが、海上交戦で対手に仕掛けたときに、それなりの衝撃効果を相手方に与えなければ、当方が望んだ結果を得ることができない。戦闘艇の舳先から艇尾まで一本の柱体構造として造りあげ、その効果を大ならしめる。衝角の構造は、本来ならば金属をもって作るべきなのだが、金属にかわって石材をもって加工し、これを装備する。柱体は、縦、横1キュビトの柱体構造とする。この柱体構造をもって建造する戦闘艇は、他に類を見ない頑丈な艇体となり、艇の建造工期の短縮にも効果ありと考えている』
パリヌルスは、ここで話を切って二人の目をじい~っと見つめた。
『俺がここで懸念していることは、この用材が調達可能であるか否かである。明日にでもガリダ頭領と話し合いたいと考えている』
これを聞いて、オキテスが応える。
『おう、パリヌルス、よ~く解った。お前の構想が解り、充分に理解できた。お前の考える柱体を戦闘艇の船底に装備する、戦闘艇の安定走行にも利するし、櫂舵を艇の左右両舷に取り付ける、そのわけも理解した。用材の調達ありきだな。ガリダのところへ、こちらから出向くか、ガリダをこちらへ呼ぶかだな』
『その策が講じられるか?オキテス考えてみてくれ。ドックス、訊ねるが、試作艇一艇を建造する用材の手持ちがあるかどうかだが、どうだ。帆柱用の用材はなくてもいい、試作艇に帆柱を立てなくてもいいと考えている。また、衝角の石材も試作艇の柱体には装備しないで造る』
『それでしたら、衝角構造の柱体の用材が準備できれば、四日くらいで造れます』
『おう、そうか、それでいい!それでいこう、頼んだぞ』
『オキテス、聞いての通りだ。明日ガリダ方へ出向いてくれないか』
『衝角構造の用材があれば、試作艇を10日以内に造りあげることは可能か?』
『試作艇を造りあげるについての肝要なところは、衝角構造にあります。これさえ決まれば、オキテス隊長の言われる10日以内に試作艇を造りあげることが可能です。今の我々は、その技術を持っています。安心して仕事を任せてください』
『おう、ドックス、言ってくれるじゃないか、心強い、ありがとう。パリヌルス、ドックスが心強いことを言ってくれている。衝角構造についての説明をしてくれ』
『おう、この衝角構造の効果は、軍船のように大船ではないが、海上交戦で対手に仕掛けたときに、それなりの衝撃効果を相手方に与えなければ、当方が望んだ結果を得ることができない。戦闘艇の舳先から艇尾まで一本の柱体構造として造りあげ、その効果を大ならしめる。衝角の構造は、本来ならば金属をもって作るべきなのだが、金属にかわって石材をもって加工し、これを装備する。柱体は、縦、横1キュビトの柱体構造とする。この柱体構造をもって建造する戦闘艇は、他に類を見ない頑丈な艇体となり、艇の建造工期の短縮にも効果ありと考えている』
パリヌルスは、ここで話を切って二人の目をじい~っと見つめた。
『俺がここで懸念していることは、この用材が調達可能であるか否かである。明日にでもガリダ頭領と話し合いたいと考えている』
これを聞いて、オキテスが応える。
『おう、パリヌルス、よ~く解った。お前の構想が解り、充分に理解できた。お前の考える柱体を戦闘艇の船底に装備する、戦闘艇の安定走行にも利するし、櫂舵を艇の左右両舷に取り付ける、そのわけも理解した。用材の調達ありきだな。ガリダのところへ、こちらから出向くか、ガリダをこちらへ呼ぶかだな』
『その策が講じられるか?オキテス考えてみてくれ。ドックス、訊ねるが、試作艇一艇を建造する用材の手持ちがあるかどうかだが、どうだ。帆柱用の用材はなくてもいい、試作艇に帆柱を立てなくてもいいと考えている。また、衝角の石材も試作艇の柱体には装備しないで造る』
『それでしたら、衝角構造の柱体の用材が準備できれば、四日くらいで造れます』
『おう、そうか、それでいい!それでいこう、頼んだぞ』
『オキテス、聞いての通りだ。明日ガリダ方へ出向いてくれないか』
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