『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Aeneis's story] episode 4th 『建国の地へ』 To the funding of a nation 第1章 イピロスへ 3

2019-11-13 04:28:30 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 頃合いが幸いして、容易にトーバル浜頭が紹介してくれた浜頭と会う。
 紹介状に目を通す浜頭、船団の意図を話すイリオネス、停留を承知してくれる浜頭、イリオネスら三人を停留に使用する浜に案内する。
 『この浜一帯を使って休まれるがよかろう』
 『そうですか、ありがとうございます。迷惑をかけることはないと思います。よろしく願います』
 『判りました』
 イリオネスは、紹介状の効果をありありと感じる。
 船に戻ったイリオネスは、二番船にいるアエネアスに事情を報告する、状況を理解するアエネアス。
 『軍団長、事情は理解した。そこでだが、どうする?明日1日を休息日とするか、否かだ?』
 『そうですなーーー。統領の思惑はいかがですかな?』
 『俺は、今、俺の務めについて考えている。それにはどうするかを思案している。俺の課題は、次の航海の見通しである。ちょっと考えさせろ!お前、先ほど紹介状の効き目云々と言っていたな』
 『そうです。今回は、トーバル浜頭の紹介状の効果が絶大でしたな。あのような効果があるとは考えていませんでした』
 『おう、よしっ!解った。考える。ところで、お前、その紹介状に目を通したのか?』
 『いえ、通してはいません』
 『俺の思案が決まったら呼ぶ』
 『解りました。私は、船に戻っています。決まったら呼んでください』
 『おうっ!考えがまとまったら呼ぶ。呼んだら、お前もパリヌルスも帯剣してきてくれ』
 『了解しました』
 イリオネスは、一番船に戻る、パリヌルスに声をかける。
 『おう、パリヌルスどうだ?明日のことだが、航海に及ぶか、休息するか、統領の判断待ちだ。声がかかったらすぐに行く、帯剣していく、いいな』
 『解りました。この浜は、浜の状況から見て、船を浜に揚げやすいと考えられます。船を揚陸して、船底についた貝殻を落とそうと考えています。どうするかを考えてください。また、明日の天候も気にかけています』
 『おう、了解した。今日の航海は、風向きがよくなかったな。漕ぎの連中が苦労していたな』
 アエネアスは、浜頭とは顔を合わせていない、いかなる人物かと考える。
 次なる航海について熟考する、先が見えていない、考えがまとまらない、安心航海で先へは進めない、体全体を使って考える、彼はイリオネスとパリヌルスを呼ぶ。
 二人が剣を腰に帯びて姿を見せる。
 『おう、イリオネス、明日はこの浜で休息する。即、浜頭と会う!段取りしてくれ。ドラクマ銀貨は50個ほどでいいと考えている。お前の考えは?』
 『それくらいでいいのではと考えられます。解りました』
 イリオネスは、三人で浜頭と会う支度を整えた。