アエネアスら二人が足を運んだ浜頭の屋敷は、二人が想像した構えをはるかに超えた広壮な屋敷である。
二人は丁重に迎えられる、客間とおぼしき部屋におちつく。
『よう見えられた。アエネアス殿にイリオネス殿、先ほどは昼食の席に招かれ、美味なるパンを馳走になり、ありがとうございました。礼を言います。昼食の席で聞きました、イオニア海を陸地に沿って、西に向かいたいといわれましたな。水夫頭を務めているこの者が詳しく説明できます。何なりとたづねてください。しかし、へスペリアなる地に向かう海路については知らないといっています。この7ツ島といわれるイオニア諸島のいちばん北の島、ケルキラ島までについての海路ですが、それでよろしいですね』
アエネアスが浜頭の言葉を受けて応える。
『はい、それで結構です。よろしく願います。つきましては、話はじめにたづねておきたいことがありますがよろしいですかな』
『何をたづねておきたいといわれるのかな?』
『こちらの島は、ギリシアとは、いかなる関係にあるのかを教えていただければ幸いなのですが』
『はあ~、ギリシアとの関係ですか。私らの島から北にある6つの島のウチ、オデッセウスのイタケ島以外は、ギリシアは、商い相手の島であって、ギリシアの領国ではありません』
『そうですか。それを聞いて安堵しました。私らが4隻で船団を組んで海旅をしています。私らについて簡単に説明します』
アエネアスは、浜頭と目を合わせる、口を開く。、
『浜頭が知って知っていられると思いますが、私らは、ギリシアにヒョンなことから戦争を仕掛けられて消滅したトロイを脱出した民族です。私らは民族の出自の国、へスペリアの地に帰ろうと航海をしている者です』
『そうですか、了解しました。そのように言われるとギリシアは、皆さんにとって敵性の国ですな。その敵性の国の領海を航海する危険を出来るだけ避けて航海をされたいということですな。解りました!』
浜頭がアエネアスの顔を見つめる。
『ギリシアは、私らの島の対岸の国です。出来るだけ危険を避けた海路をいかれるように案内します』
『そのような配慮をいただける。それは幸いです』
浜頭が水夫頭に声をかける。
『おう、アギオテ、アエネアス殿の話は聞いての通りだ。それをふまえて航路のことを説明してあげてくれ』
『はい、解りました』
水夫頭のアギオテは、アエネアスとイリオネスと顔を合わせた。
二人は丁重に迎えられる、客間とおぼしき部屋におちつく。
『よう見えられた。アエネアス殿にイリオネス殿、先ほどは昼食の席に招かれ、美味なるパンを馳走になり、ありがとうございました。礼を言います。昼食の席で聞きました、イオニア海を陸地に沿って、西に向かいたいといわれましたな。水夫頭を務めているこの者が詳しく説明できます。何なりとたづねてください。しかし、へスペリアなる地に向かう海路については知らないといっています。この7ツ島といわれるイオニア諸島のいちばん北の島、ケルキラ島までについての海路ですが、それでよろしいですね』
アエネアスが浜頭の言葉を受けて応える。
『はい、それで結構です。よろしく願います。つきましては、話はじめにたづねておきたいことがありますがよろしいですかな』
『何をたづねておきたいといわれるのかな?』
『こちらの島は、ギリシアとは、いかなる関係にあるのかを教えていただければ幸いなのですが』
『はあ~、ギリシアとの関係ですか。私らの島から北にある6つの島のウチ、オデッセウスのイタケ島以外は、ギリシアは、商い相手の島であって、ギリシアの領国ではありません』
『そうですか。それを聞いて安堵しました。私らが4隻で船団を組んで海旅をしています。私らについて簡単に説明します』
アエネアスは、浜頭と目を合わせる、口を開く。、
『浜頭が知って知っていられると思いますが、私らは、ギリシアにヒョンなことから戦争を仕掛けられて消滅したトロイを脱出した民族です。私らは民族の出自の国、へスペリアの地に帰ろうと航海をしている者です』
『そうですか、了解しました。そのように言われるとギリシアは、皆さんにとって敵性の国ですな。その敵性の国の領海を航海する危険を出来るだけ避けて航海をされたいということですな。解りました!』
浜頭がアエネアスの顔を見つめる。
『ギリシアは、私らの島の対岸の国です。出来るだけ危険を避けた海路をいかれるように案内します』
『そのような配慮をいただける。それは幸いです』
浜頭が水夫頭に声をかける。
『おう、アギオテ、アエネアス殿の話は聞いての通りだ。それをふまえて航路のことを説明してあげてくれ』
『はい、解りました』
水夫頭のアギオテは、アエネアスとイリオネスと顔を合わせた。