『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Aeneis's story] episode Ⅳ『建国の地へ』 To the funding of a nation 第1章 イピロスへ 6

2019-11-18 06:18:04 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 建国の地の探索の途に就いて5日目である。アエネアスとイリオネスが話し合う。 
 イリオネスは、アエネアスの建国に関しての強烈にして強固な意志とその望みが達成される統領としての確信を聞きとめた。
 結果に到る道程については不確かなれども、アエネアスが望みの建国の地に起つという結果が明確に見えているというアエネアスの未来を読みとった。
 イリオネスは、その自信に心が打たれる、結果が信じるに足ると感じとる、この人と生を共にする、己の命がアエネアスのためにあり、この人と事を為していくと心する、そのようにイリオネスは確信する。
 アエネアスとの話を終える、自分が乗っている船に戻る、明日を考える。
 船団の一同は浜に焚火のシマをつくる、食材を火であぶり夕食を終える、昨夜とは変わり揺れのない地上で寝をとって休んだ。

 彼らは、自分らのいるところがどこであるかについては定かではない、異国の地であろうことだけが解っている。クレタを遠く離れたサギントス島である。 
 彼らは、異国の地で朝を迎える、朝行事でサッパリする、朝食を済ませる。
 オキテスが一同に今日の作業予定を伝える。
 パリヌルスが浜頭の許へパン焼きに浜で火を使うことの折衝におもむく。
 『パリヌルスと言われましたな』
 『はい、そうです』
 『パリヌルス殿、パンを焼かれるについて、燃料はどうされるのかな?』
 『浜の灌木の枯れ枝を集めて、燃料にしたいと考えています』
 『それは大変ですな。燃料は私のほうで都合してあげます。かまどをつくられる箇所にうちの者らに運ばせます』
 『それはかたじけないです、あまえていいのですかな』
 『いいですとも、それくらいのこと、遠慮されることはないですよ』
 『では遠慮せず、言葉にあまえます』
 パリヌルスが戻ってくる、オロンテスに折衝の結果を伝える、喜ぶオロンテス、パンを焼く準備を整える、薪が運ばれrてくる、浜の一隅がパン工房となる。
 練りあがるパン生地、順次パンが焼きあがる、船団の一同の昼食には焼き立ての熱々のパンが供される、彼らにとって焼きあがったばかりのパンが何よりの馳走である。
 オロンテスは、燃料の謝礼用にスペッシャルパンを焼く、パリヌルスは、パン焼き作業の経緯をイリオネスに報告している、イリオネスは、アエネアスと話し合って浜頭らを招待して昼食会の催行を提案して決めている。
 イリオネスには、深慮遠謀がある。
 昼食会には、浜頭と浜頭の家族、身近の者らを招待する。
 午後には、浜頭に話合いを申し入れ、これから北上航海する海域についての詳細情報を入手することを考えていた。