イリオネスは、昨夜、オロンテスと話し合ったところへと歩を運んだ。そこにはオロンテスひとりが立っていた。
『おう、オロンテス、お前ひとりか。二人はまだか』
『ここへ来るとき、声をかけてきましたから、もうほどなく来ると思います』
『調査に出かけた者ども四人、まだ帰っていないのだ。ちょっと、気にしている』
『あの四人に何かあったのか、心配ですね』
『何にもなければいいが、俺は、その心配をする立場にいる』
『彼らの顔を見るまでは安心することはできない。それが当り前です』
パリヌルスら二人が闇の中から姿を現した。
『おう、来たか。朝、調査に出かけたアレテスら四人の帰りがまだなのだ。軍団長がえらく心配していられる』
『そいつは気になるな』
『もう帰って来てもいい頃である。軍団長そいつは気になりますね』
『それはそれとしておいて、俺たちは俺たちの話をしようではないか。話をしながら彼らの帰りを待とう』
『よし、判った。そのようにしよう。では、打ち合わせを始める。オロンテス、例の話からだ。立っていてもしょうがない、腰を下ろそう』
四人は砂の上に腰をおろした。
『顔も見えない闇の中で話すのもなんだな、表情が見えないのはいただけないな。我慢するとするか』
彼らは闇の中で顔を見合わせた。目だけが光っていた。
『おう、オロンテス、お前ひとりか。二人はまだか』
『ここへ来るとき、声をかけてきましたから、もうほどなく来ると思います』
『調査に出かけた者ども四人、まだ帰っていないのだ。ちょっと、気にしている』
『あの四人に何かあったのか、心配ですね』
『何にもなければいいが、俺は、その心配をする立場にいる』
『彼らの顔を見るまでは安心することはできない。それが当り前です』
パリヌルスら二人が闇の中から姿を現した。
『おう、来たか。朝、調査に出かけたアレテスら四人の帰りがまだなのだ。軍団長がえらく心配していられる』
『そいつは気になるな』
『もう帰って来てもいい頃である。軍団長そいつは気になりますね』
『それはそれとしておいて、俺たちは俺たちの話をしようではないか。話をしながら彼らの帰りを待とう』
『よし、判った。そのようにしよう。では、打ち合わせを始める。オロンテス、例の話からだ。立っていてもしょうがない、腰を下ろそう』
四人は砂の上に腰をおろした。
『顔も見えない闇の中で話すのもなんだな、表情が見えないのはいただけないな。我慢するとするか』
彼らは闇の中で顔を見合わせた。目だけが光っていた。