あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

紫陽花が客引く蕎麦屋かな  あきオジ

2012-06-27 05:34:19 | 日記
昭和記念公園の紫陽花です。

・・・・・・

畑から暮れてもどる百姓  放哉

暮れかかる旅の山かなしく  放哉

(放哉はきっと、俳人になりきれず、俳句の形式を最後までつかみきれない人ではなかったのではないかと思うのです。表現したいものがいっぱいあり、自分の思いを「何もない」表現に託そうとして、成功する句はすくなく、師が添削して句に成った。そんな俳人であるような気がします。俗世のときに教養人としての自負心にみちた句はなぜか評価されることはありませんが、俳句は全体の変遷を楽しむものなのかもしれません。素人の私にはそんな読み方が似合います。)

・・・・・

青き山至福の風が通り抜け  あきオジ

「蜂が刺す」それもありて花菖蒲  あきオジ

たどたどしい言葉をさがす蓮の池  あきオジ

・・・・・・・



無作法な若者なげく暑さかな  あきオジ

2012-06-27 05:19:15 | 日記
昭和記念公園のとけい草です。
面白い形ですが不気味ですね。

素朴で「しみじみ」がある花がいいですね。

・・・・・・

花守は野守に劣るけふの月  蕪村

(古典的な知識が必要な蕪村は、解説付きの本でないと理解不能です。まあ、いいか。私は躊躇わずパスします。学生のような知識ではありませんからね。)

十六夜やくじら来そめし熊野浦  蕪村

・・・・・・

言葉ならべう蕎麦を語るや深大寺  あきオジ

どうしてもそれもなくて豆腐食う  あきオジ

・・・・・・

 


空くぎりわがもの顔のビルの窓  あきオジ

2012-06-26 06:05:38 | 日記
窓やガラスはあるものを別のものにしてしまうますね。
見たことがないもの
見せたくないものまでも見せてしまうような不思議があります。

今日は仕事がありません。
そろそろぐうたら生活に入るつもりなのですが
区切りがきません。

その時期は向こうからやってくるでしょう。

・・・・・・

風呂敷に乾鮭と見しは卒塔婆哉  蕪村

(申し分なく俳句的でありますし、絵画的でもあります。それが不満と言ったら生意気でしょうか。)

葱(ねぶか)買て枯れ木の中を帰りけり  芭蕉

(この句は気になります。というより好きな句です。このようなうつむき加減にただ歩いている。そんな句が好きなのです。)

・・・・・

晴れもなくクレーの天使はいじ悪し  あきオジ

2012-06-26 05:54:29 | 日記
公開講座も終えて一段落です。
椅子に座ってじっとしているのは辛いですね。
ぼちぼち終りにしましょう。

・・・・・・

草しげるや礎石ところどころのたまり水  山頭火

草の咲けるを露のこぼるるを  山頭火

悔いるこころの曼珠沙華燃ゆる  山頭火

・・・・・・・

故郷がある人語夏の里  あきオジ

夏の花おさまりどころを知るように  あきオジ

「好きなもの好きなだけ」と言っただけ  あきオジ

(何事も予定されており、そのとおり終わっている。そのように思うのも楽しいかもしれません。)

・・・・・・



店じまい段取り気にする蕎麦屋かな  あきオジ

2012-06-26 05:23:32 | 日記
昭和記念公園の時計草です。
花であることを忘れているかのような花ですね。

いまは紫陽花と花菖蒲の季節ですね。

・・・・・・

薬呑む贅沢もあり花菖蒲  あきオジ

凛とした朝に出会いし花菖蒲  あきオジ

花菖蒲絵にする人の無精ひげ  あきオジ

・・・・・

咳ひとつ赤子のしたる夜寒かな  龍之介

春雨の中や雪おく甲斐の山  龍之介

(上手な人がつくると安定した語調の句になるのですね。でも、書きたいことがいっぱいある人には窮屈な形式なのかもしれませんね。)

・・・・・・

歩く人連れ添う犬もぬれており  あきオジ

2012-06-25 05:52:24 | 日記
高幡不動です。
最近、雨の日が多き出歩くことがありません。
といっても、出かけたい場所も少なくなってきました。
年を取るということは
何もかもが小さくなってゆくことなのですね。

・・・・・

わたしひとりの音させてゐる  山頭火

にぎやかに柿をもいでゐる  山頭火

はだかで花詩がはづみます  山頭火

(山頭火と放哉と比較する評論はいっぱいありそうですね。俳人としては資質も面白さも山頭火なのでしょうかね。でも、ハッとする面白さは放哉も十分です。楽しければそれでいい。発見や驚きを感じたときが自分にとっての名句なのでしょうかね。)

・・・・・・

気づかないそして見えない花菖蒲  あきオジ

紫陽花の山路越えれば青梅宿  

2012-06-25 05:32:19 | 日記
紫陽花の名所はいたるところにあります。
増えてきたのでしょうか。
とてもうれしいことです。

桜の名所も楽しいですが
様々な花の名所ができることは素敵なことです。

・・・・・・

朝がきれいで鈴を振るお遍路さん  放哉

入れものが無い両手で受ける  放哉

(放哉の代表句ですね。俳句なのか自由律の句なのか、そんなことはどうでもいいことですが、お気に入りです。この一句だけでも放哉は、放哉です。もう、この句は放哉を置き去りにして、句だけで生き続けますね。素人の感想であてにはなりませんが、そんなことを思います。)

・・・・・・

墓石のドクダミ抜いて日が暮れる  あきオジ

墓石に西瓜畑をうつしけり  あきオジ

・・・・・

朝届く痴呆はじまる手紙かな  あきオジ

2012-06-25 05:19:49 | 日記
公開講座に出かけたら
体の障害をもった人が目立ちました。
それも、最近のことのようです。
勉強することが楽しみになたのでしょうか。

それぞれがそれぞれの事情をもって生きているのですね。

・・・・・・・

荒海や佐渡に横たふ天の川  芭蕉

(この単純明快なスケールの大きさは、発想する力の差なのでしょうかね。)

やがて死ぬけしきは見えず蝉の声  芭蕉

・・・・・・・

滔々と流れる川を蝶が越え  あきオジ

・・・・・

茶髪夫婦品格みせる犬連れて   あきオジ

2012-06-24 06:27:12 | 日記
小僧と黒猫という組合わせが楽しいのです。
そのうち、老僧と黒猫の組み合わせで描こうと思っています。
もちろん、今の時代ではありません。

・・・・・

何を求める風の中ゆく  山頭火

(放哉の代表句となると探すのが難しいのですが、山頭火にはいくつかあるような気がします。この句はわたしは好きです。表現が過剰で、「こんな句なら発表するな」と言いたいですが、それはそれで、いいのですね。門外漢で素人は、好きなものを好きだと言えるだけで十分です。)

炎天の稗をぬく  山頭火

・・・・・

ひらがなでくらしていたい里の雨  あきオジ


糖尿の太っ腹にて高笑い  あきオジ

2012-06-24 06:14:23 | 日記
絵を描くのは写真とは別物ですね。
どちらも楽しいですね。

でも絵は「下手だ」という負い目が常につきまといます。

・・・・・・・

何も忘れた気で夏帽をかぶつて   放哉

御祭の夜明の提灯へたへたとたたまれる  放哉

(自分だけとり残されている、そんな距離感を自ら望んでいるような、そうでないような。それが放哉の面白さですね。「なりきる」というこだわりの裏には声をかけられたいという思いがあるのでしょうね。)

・・・・・

品さだめ苺ほおばる口のまま  あきオジ

(最近の女性のあれこれの品定めはすさまじいですね。そんな時代になってしまいましたね。そろそろ世間からも引退したいですね。)

・・・・・・