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憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来に伝わる民話「大通寺の観音像」

2010年11月24日 07時02分01秒 | 民話

11/24(水)2℃

 おはようございます。

 本来なら今日は書き込みをしない曜日なんですけど、昨日が祝日で書き込みができなかったため、今日代替の書き込みをしてみました。

 

 書き込みの内容としては大したことは無いんですけど、「湯来に伝わる民話」を楽しみにしているとの話を直接お聞きしたので、民話を書いてみました。この話も、実際にこういう名前のお寺が実在しますし、昔は信仰心の強い方々がたくさんいらっしゃったようで我が家の建っていた山際の土地にも祠が祀ってあって、生花が絶えることは無かったとおばあさんから聞かされたことがあります。この祠の御神体は今は湯来しあわせ観音の主神になっています。少しでも多くの方々にご利益があることを期待せずにはおれません。

 

 では、湯来に伝わる民話「大通寺の観音像」です。

 むかし、阿弥陀ヶ峰の中腹に寂光院(じゃこういん)という寺院がありました。寂光院には、僧行基の作と言われる木造の観音様がありました。

 後に、寂光院は大通寺となりました。そしてその観音堂にこの木造が安置されました。

 「大通寺には、有名な行基と言う僧が作られた観音像があるそうな。そのためお参りも多いそうな」

 「行基の作なら値打ちものだろうよ」

 と人々の間にささやかれるようになりました。そんな話を伝え聞いた街の盗人がこの木造を手に入れて金儲けをしようと計画しました。そして、ある晩、ひそかに観音堂に忍び入り、大風呂敷に木造の観音像を包み込んで持ち出しました。

 「これで一儲けできるわい」

 と、寺の前の橋を渡ろうとしますと、丸太作りの土橋が急に右に左に揺れ動いて、どうしても渡れません。

 盗っ人は、しかたなく橋の上に座り込みました。すると、橋は静まって揺れなくなります。

 「ヨシッ、今度こそは一目散に渡ってやるぞ」

 立ち上がって前に進もうとすると、また、ひどく揺れはじめ渡ることができません。

 「これは、てっきり観音様のたたりに違いない」

 気味悪く、恐ろしくなった盗っ人は来た道を引き返し、元の位置に木造を戻し、

 「すみませんでした」

 と、両手を合わせて、一礼をするや急いで立ち去っていったと言うことです。

 

 実は、私の住んでいる町内会に地元に伝わる言い伝えで行基の作と伝えられる木造のお面があると言われ続けていたのに現物を知る人が無かったんです。が、昨年、古くなった祠の管理が氏子も少なくなり改修できないからと地域のほかの社に移すことになり、この時に長年不明だったお面が見つかったんです。誰が作ったかの記述は見られなかったそうですが、迫力ある形相が古いなりにも感じ取れる大作だと聞きました。聞いたからには見に行きたいと思いまして、八代を覗き込むと凄い迫力。しばらく見入ってしまいました。近くに行かれましたら、一度はご覧になってみていただきたいんですが、最近流行の「何でも鑑定団」に依頼したらバチが当たりますかね。みれば見るほど気になります

 

 次回は「おさん猫ばあさん」です。お楽しみに。

 

 湯来ロッジで開催される神楽イベント「実演!広島市内神楽団」
  日  時 平成22年12月 4日(土) 午後7時~午後9時まで
  場  所 広島市国民宿舎 湯来ロッジ2階多目的ホール
  出  演 宮崎神楽団【滝夜叉姫】
        亀山神楽団【葛城山】
  入場料 未定
  お問い合せ先 国民宿舎湯来ロッジ 0829-85-0111

 

 今日も一日、平穏無事、のんびりとした幸せな一日でありますように。頑張ってらっしゃーい

コメント
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