伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

今度の議員だよりは市長への予算要望

2019年11月19日 | 市議会



防災・減災のまちいわきに向け市の施策展開等求める
――来年後予算で会派要望市長に提出――




 市の来年度の予算編成作業が本格的に始まっていくこの時期、市議会各会派は市長に対して来年度の予算要望を提出し、その実現を求めています。日本共産党・市民共同としても、11月15日、「2020年度の予算編成及び施策に関する要望書」をまとめ提出、清水敏男市長にその実現を求めました。市長は、「検討しできるところから取り組んでいきたい」と答えました。




 市長に対する要望は、10月の水害を受けて、左の囲みに示した6つの柱に沿って、従来から求めながら実現に至っていない項目に新たな項目を加えた85項目の要望項目を整理し実現を求めたものです。

 市長との懇談冒頭、各柱の重点項目を各議員から説明し、市長と懇談しました。

 10月30日に台風19号と10月25日の大雨に伴う水害に関して要望を会派として提出(本紙11月3日付、№2256で詳報)しています。市長は、これらに盛り込まれた要望に対する感謝を述べながら、「災害の克服に最善を尽くしているが100%ではない」と認識を示し、「被災者の生活再建の形を一日も早く作りたい」と、臨時議会や定例会に提案する予算案等の実現に協力を求めました。


検証結果を活かす

 その上で、第1の柱に関して、「第三者を含む検証委員会を年内に立ち上げ、取り組みの問題点に指摘いただき、次の災害に備えたい」と考えをのべ、被災者支援の義援金は十分ではない状況ながら、赤十字や県の配分を受けた時点で被災者に配分する考えを示しました。


教育・子育て

 また第2の柱に関しては、「教育先進都市」をめざしているとしながら、この間、小中学校でのエアコン設置やトイレの様式化に取り組んできたことを上げ、今後も学校の維持管理にしっかりと対応していきたいとしました。

 また、教育環境整備の一環となる教員の働き方改革では、教職員の出退勤管理システムの導入を進めてきたことを説明しながら、部活動のあり方も含め各課題に全体的に対応していきたいとしました。

 第3の柱については、いわきネウボラを通じて親と子の支援を中心に子育て支援を進め、第4の柱では、介護従事者の確保に事業者と一体に取り組んでいきたいとしました。


地元にメリットを

 第5の柱については、民間事業者の太陽光発電や風力発電の事業が地元に還元される仕組みを作り、また、地元と事業者の協定に市も加わり三者協定とする中で、地元にメリットのある施策展開を図りたいとしました。

 第6の柱については、従来から市民提案のある戦争遺品の収集・保管、展示に関して「どういう形がいいか、総務部と検討していきたい」としました。


水害被災者支援の改善を求めて

 これらの回答で、約束の時間30分を若干超過していましたが、市長や副市長の被災者の生活再建という発言に関わり、改めて次のように求めました。

「被災者生活支援法による支援が半壊ではほとんどなく、生活再建の展望を持てない被災者がいます。水害は床に上がった段階で、浸水高にかかわらず修繕等は同じようにかかるものですので、支援のあり方を水害の特性を踏まえ、住宅での生活に供することができるかどうかを支援の基準にするよう国に制度の改善と遡及適用を求めていただきたい」

 提出した要望項目に関しては、今後の会派活動の中にいかし、継続的に実現を求めていきます。

 同時に、みなさんから寄せられる要望やご意見について、会派としても検討し、実現を求めていきたいと考えていますので、ご意見、ご要望を会派や議員にお寄せいただきたいと思います。

文=伊藤浩之


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2 コメント

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水の逃がし方(その2) (Unknown)
2019-11-22 07:56:37
こんにちは。
今回のコメントは、ど素人の発言と聞き流してもらっても構いません。

前回の続きで、「いかに水を逃がすか」を考えていたのですが、

今回の台風水害の前に、「河口閉塞」(河口から海に注ぎ込む部分が堆砂で塞がれてしまっている意でこの言葉を用いました。間違ってたらごめんなさい。)は起きていなかったのかな、との考えが浮かんできました。

もし河口閉塞が起きていて、増水時の前半段階で海に水が素早く流れ出していなかったような状況があったとすば、河口閉塞を防ぐ対策がとれないものかな(特に降雨時期だけでも)、とか考えました。

いわきの河川は、阿武隈川などと違い、降った雨はあっという間に太平洋まで達することを考えると、いかに「海に早く逃がすか」も検討してもよいのでは、と思いました。


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夏井川の河口は抜けたと聴きました (伊藤浩之)
2019-11-22 17:03:32
 以前から河口閉塞は問題になっていましたが、今回の大水の後は、河口の砂が流され、川と海がつながった状況になっていると聴きました。直接見たわけではないので、機会を捉えて見てきたいと思います。

確かに閉塞していると水の流れが悪くなりますから、県が重機を入れて砂を除去している状況を見たことがあります、堆砂に追いつかない状況があったように思います。それなのに、その砂を押し流してしまう大水のパワーは驚くばかりです。


おっしゃるように「海に早く逃がす」という観点も大切な要素になると思います。しかし、堆砂が続く原因は海流の関係もあるようなので、河口の対応をどのようにするかは、なかなか難しい課題なのかもしれません。

ご意見は、参考にさせていただき、河川改修は基本的に県の仕事になるので、何らからの形で貴重なご意見が活かされるように努力したいと思います。
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