伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

11月定例会一般質問4/75歳以上のバス利用券決まったと言っていない/誤った記事の訂正求めよ

2017年11月14日 | 市議会
 選挙前の事でしたが、新聞に折り込まれたいわき経済報に「75歳以上のバス利用券」が決まったかのような印象を与える記事が掲載されました。これはいつ決まって、どう実施するのか。ところが市長は例として言っただけで、決まっていないとの答弁。それじゃ記事をそのままにしていいのか・・。質問で取り上げました。

 なおいわき市議会の議会中継に映像がアップされていますので、臨場感をもってこちらもお楽しみください。




4 選挙等における報道について
                          
(1)選挙報道に関する公職選挙法上の規定について            

伊 藤
 次に選挙等における報道について伺います。

 公職選挙法には選挙報道に関する規定がありますが、その内容はどのようなものになっているでしょうか。

選挙管理委員長
 選挙報道に関する規定につきましては、公職選挙法第148条において、新聞紙、雑誌の報道及び評論等の自由が保障されているところであります。

 具体的には同条第1項において、同法に定めるところの選挙運動の制限に関する規定は、新聞紙又は雑誌が、選挙に関し、報道及び評論を掲載する自由を妨げないこととしております。

 ただし、虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等、表現の自由を乱用して選挙の公正を害してはなららないとされているところであります。

 また、同条における「新聞紙、雑誌」が、選挙運動の期間中及び選挙の当日に限り報道、評論の自由が認められるのは、同条第3項の規定により、次の条件を備えている必要がございます。

 1つとして、新聞紙にあっては毎月3回以上、雑誌にあっては毎月1回以上定期的に有償頒布することであり、

 2つとして、第三種郵便物の承認のあるものであること、

 3つとして、当該選挙の選挙期日の公示又は告示の日前1年以来、前述した2つの要件を具備し、引き続き発行するものであるとされております。

伊 藤
 むやみやたらに選挙報道をしていいものではない。一定の要件が報道のために必要なんだというお話でありました。

 実際、新聞等を見ると、第三種郵便認可というのがどこかに書いてあるのですよね。各紙を見てみましたら、古くは1892年、明治25年に認可をされて報道もしているという新聞もありました。


5 「75歳から市民バス利用券実施」との報道について   
 

(1)報道内容の確認について                             

伊 藤
 ただ、中には第三種認可というのを明記していないものもありまして、その一つが「いわき経済報」のようなものであります。これも選挙に関する記載をしておりました。

 この「経済報」9月1日付平成29年89号という「臨時特別号」は、「75歳から市民バス利用券実施」と見出しを付けた記事を掲載し、「いわき市の清水敏男市長は早ければ来年度からバスやタクシーの利用券を高齢者向けに交付することになった」(ママ)と記載されていました。この記事からは「バスやタクシーの利用券」の交付が決まったという印象を受けますが、市長は、この実施を決定したのはどの時期だったのでしょうか。



清水市長
 私は、市長就任以降、市内各地域で行ってきた、まちづくり懇談会や移動市長室をはじめ、地域の行事やイベント等への出席など多くの機会を通じて、各界各層の市民のみな様との意見交換を重ねる中で、直面する少子高齢化や人口減少を見据えて、中山間地域における交通対策や高齢者の市内移動手段の確保、さらには、昨今社会問題となっている高齢者の運転免許証の返納などへの対応が喫緊の課題であるという認識を強くいたしてきたところであり、これらの問題意識を常に念頭に置きながら、市政運営を行ってまいりました。

 2期目の挑戦にあたりましては、こうした問題意識を踏まえ、本市の実情に即した、いわゆる交通弱者と言われる方々への対策を講じて行くことが必要不可欠であるとの思いのもと、他の自治体で取り組んでいる事例等を参考にしながら、高齢者の健康長寿をサポートする取り組みの一例としてお示しさせていただいたものであり、その取材活動の中で、ご指摘のような表現につながったものと受け止めております。

伊 藤
 市長としては例示だったんだけれども、報道では決まったかのように報道された。こういうお話ですね。確認します。

清水市長
 私の知るところではありません。

議 長
 市長に申し上げます。質問者の意図を汲んで、ご答弁ください。

清水市長
 私には分かりません。

伊 藤
 今の答弁の中で、市長は例示だというふうにおっしゃいましたよね。例示としてこの利用券のことを言ったんだよ、こういうことをおっしゃいました。で、新聞の方は、それを「交付することになった」というふうに、決定したというふうな書き方をしている。この事実関係だけを問うたわけですが、新聞の方でそう書いただけですね。

清水市長
 私には分かりません。

――議場に「えーっ」の声――


伊 藤
 うーん、私には分かりませんですか。ふーん、そうですか。なるほどね。うーん困りましたね。

 さて、10月1日付の平成29年85号という紙面では、「選挙期間中は清水市長も『高齢者に対しバスの利用券を実施する』と有権者に訴え続けた」と書かれていました。選挙を前後して手にした市長陣営の発行物を見ても、「清水市長の3年半の取り組み」と題されたパンフレットとホームページに「車を持たないこどもや高齢者の移動手段の確保を目指します」と抽象的な記載しか見当たりませんでした。市長は有権者・市民にどのように訴えたのでしょうかという質問でしたけど、先ほどの市長の答弁の中で、例示として、これ言いましたということをおっしゃってましたので、この質問については割愛させていただきたいと思います。

(2)高齢者の交通手段確保策に関する具体的な検討状況について

伊 藤
 で、同じく平成29年85号というの紙面には、「いわき市長清水敏男市長に聞く」との文章が掲載され、「高齢者向けバス利用券は早ければ来年10月からの構想と聞くが」と問われて、「具体的にバス利用券という形になるか、まだ検討中だが高齢者の足の確保ということでプロジェクトチームを立ち上げ検討している最中で近く報告できると思う」とした市長の発言が記載されています。

 それではプロジェクトチーム、正式にはいわき市地域交通検討プロジェクト会議で、高齢者の足の確保で現在検討課題にあがっているものは、どのようなものなのか、おうかがいします。

都市建設部長
 「いわき市地域交通検討プロジェクト会議」におきましては、本市における様々な交通課題の解決に向け、高齢者や児童・生徒など交通弱者の移動手段の確保、交流人口の拡大、公共交通の活性化を取り組みの柱に位置付け、高齢者の足の確保につきましては、「中山間地域における移動手段の確保」、「高齢者ドライバーの事故防止」及び「高齢者の外出機会の創出」などを検討課題としております。

伊 藤
 いっぱいある検討課題の一つということですね。先の6月定例会に市長は、いわき市地域交通検討プロジェクト会議で、全国の先進的な取り組みを調査研究しながら、地域の実情に応じた持続可能な施策を検討してまいる考えと答えていますが、その後の検討はどのようになっているのでしょうか。

都市建設部長
 プロジェクト会議におきましては、本年7月までに本市における交通課題を整理し、特に喫緊の課題である「中山間地域における移動手段の確保」や高齢者ドライバーの事故防止と高齢者の外出機械の創出などの「高齢者等の移動支援」を重点事業と位置付け、2つのワーキンググループ会議において検討を進めているところであります。

 現在、「中山間地域における移動手段の確保」に向けましては、田人地区及び三和地区におきまして、住民同士の支えあいによるボランティア輸送の実現に向け、地域のみな様との勉強会を重ねながら、地域住民の移動需要をとらえた運行計画の策定や、運転手の確保などを含めた運営体制の構築のほか、行政の支援のあり方などについて、検討を進めているところであります。

 さらに、高齢者ドライバーの事故防止や、高齢者の外出機会の創出に向けた、「高齢者等の移動支援」につきましては、他市の事例研究や課題抽出を行い、支援の優先度や効果などについて、検討を進めているところであります。


伊 藤
 ま、聞きますと、プロジェクト会議の方でも、具体的な検討をされている中には、バスの無料券っていうのについては入っていないし、市長も例示としてあげたにすぎず、それが決まったということを言ってはいなかったということが、今の質問の中で分かってくるんですよね。

 そうであれば、私自身は市長が持っている問題意識、これは正しいと思いますし、私たちもそういう立場で、これまで、公共交通の無料化等もめてきたという経過がありました。

 ですから、それはいいんですけれども、決まっていない施策が、決まったかのように記載されて、記載された紙面が新聞折込という形で不特定多数に配布された。このことにより、市長選挙での投票行動に影響したと思います。市長、どのようにお考えですか。

清水市長
 新聞の購読者が判断することだと思います。

伊 藤
 あの、昨日来ですね、正しい情報を出しましょうということを、選挙の中でですよ、そういう発言があったじゃないですか。正しい情報が出されていない。正しい情報出さなくて、それを判断任せるなんて、そんな話はないでしょう。きちんと答えてください。

清水市長
 市が直接発行している新聞でもない分けでありますので、それぞれの新聞の担当者の判断のもとで書かれた記事だと思っております。

――「意見は言えるだろ」のヤジ――


伊 藤
 正しくないことが報道されている。であるならば、そのことは是正を求めるべきです。
――「その通り」のヤジ――
記事の撤回を求めたらどうですか。
訂正を求めたらどうですか。

清水市長
 検討しているのは事実であります。

伊 藤
 その検討はいつまでに結論を出しますか。

清水市長
 プロジェクト会議の推移を見守りたいと思います。

伊 藤
 私は、現時点で正しくない記事が報道されて、そのこと自身が選挙に影響したんだということを指摘して、だからまず記事を撤回する、もしくは訂正を求める。

 そしてスタート時点を、足並みそろえて、実情に足並みそろえてですね、これから検討していく。そいういう体制を作ることが必要だと思うんですよ。

 撤回を求めてください。



清水市長
 何度もお答えするようでありますが、検討しているのは事実でありますし、時期につきましても、しかるべき時期にお示しをさせていただきたいと思います。

伊 藤
 記事の表現は決まったと書いているんですよ。検討とは違うんですよ。

 違うでしょ、それ。

 もう1度。撤回してください。

清水市長
 検討しているのは事実であります。

伊 藤
 きのう、一般質問の中であった、選挙の時には正しい情報を出すべき。このお話っていうのはどこにいったのでしょう。

 自らが正しい情報出さなくて、正しくない情報で有権者に判断を迫る。これは、市民を、有権者を愚弄した話です。

 まっ、質問してもですね、同じ答弁しか繰り返さないんでしょう。そういう政治姿勢にあるってことを、私、認識させていただきたい言うふうに思います。

――議場にざわめき――



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