伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

遠野高校を新しい高校のかたちに――ご意見をいただきました

2019年09月20日 | 学校教育
 私も同じ思いを持っています。

 「中山間地を学べる学校」・・いいですね。

 昨年までの遠野高校では、遠野和紙による卒業証書づくりにとどまらず、材木を利用したプランターづくりや木材を軸に利用したボールペン作成、磐城高箸とコラボした箸袋デザインなど、中山間地の産物を学びに活かす活動をしていました。

 こうした体験が、学んだ生徒たちが社会に出る時の貴重な体験になっただろうし、おそらくかかわった大人たちとのコミュニケーションを通じて、その能力を高める機会になっていたのだろうと思います。

 こうした活動が、統合した高校で実践できるのかどうか。湯本高校も普通科、遠野高校も普通科という現実を考えれば、統合した高校で学年の一部を切り離して別々のことを実践する事は難しいと思いますし、生徒募集も2つに分けるとは考えられないので、遠野高校で実践していたような教育は、消えてなくなっていくのだろう。そんなふうに思っています。

 県教委の基本計画では、統合後の高校はキャリア指導推進校とされています。キャリア教育とは基本計画の用語解説によると、「生徒一人ひとりが、社会の一員としての役割を果たすとともに、それぞれの個性、持ち味を最大限発揮しながら、社会的・職業的に自立して生きていくために必要な基盤となる能力や態度を育てる教育のこと」とされていました。つまり、進学指導に重点を置いた視点はないのです。

 これでは同校に通う生徒の多様性が失われてしまうでしょう。就職をめざす生徒もいる、進学をめざす生徒もいる、こうした多様な生徒たちの交流で子どもたちに生まれる・・何というか、新しい価値観が芽生える機会を失してしまうのじゃないか。そんなことを思ったりします。

 「中山間地を学べる学校」という発想もいいかもしれませんね。これらかどんな検討が進められるのかよく見ながら、意見を発信することも必要だと思います。

 コメントありがとうございます。


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