「大寒を間近に控えた候、皆様は如何お過ごしのことと存じ申し上げます。」
って、何を言っているのか分からない挨拶が昔あったなあ。このマタギ発言に「そうそう。」と思われる貴方は、結構お年を召しておられるかもしれませんね。本当にあったんですよ。こういう挨拶言葉が。(こういうのを「死語」と言う)
さて、この候に散歩に行ってきました。目的地は、いつもの公園です。
朝までは積雪があったんだけど、散歩の時間(お昼頃)には、すっかりなくなっていました。
いつもの公園で、いつものように池の周りを歩き始めると、いつものカルガモの群れに別の鳥が混じってます。
アオサギですね。この時期、川の水温が下がると、魚は水深のある淀みに移動する。アオサギにとっては、川での漁がしにくくなったから、こちらに引っ越してきたのかな?仲良くしてね。
もう少し進むと、別のやつがいた。黒くてカラスみたいだけど、ちょっと違いますね。
『ウ』なのかな?いやいや、そんなはずはない。ウミウは釣りに行くとよく出逢いますよ(『鵜飼い』の鵜もウミウだそうだ)。でも、カワウという種は、ほとんど絶滅危惧種だったはず。それが、山形辺りにいるはずがない。そう思ったマタギは、帰宅するとすぐに愛用している「日本の野鳥」で調べてみた。
やっぱり、ほとんど絶滅危惧種だよ。それが、山形にいるとしたら、保護するとか生態を観察するとかの措置が必要なんじゃない?
続いて、ネットでも検索してみる。すると、驚くべき事実が分かってきた。
カワウは、高度成長時代の環境破壊によって、生息地や個体数を激減させたが、その後の「公害規制による河川水質の向上で餌となる魚が増え、・・・その数は飛躍的に増大した」(出典Wikipedia)そうなのだ。・・・だから、ここにもいるのか。
結構お年を召してしまったマタギは、自分が過去に獲得した知識を正しいと信じ込んでいた。それが、現在の状況と一致していないことに気付かされてしまった。(こういうのは「死語」じゃなくて・・・。ま、そのうち考えましょう)
ちなみに私の愛用する「日本の野鳥」は、1985年出版だった。引き算してみれば、35年も過ぎているわけね。それだと、公害対策を始めとした環境法の整備で、日本の自然環境はだいぶ変わってきているし、生物界の様相が変わらないはずもない。そうだったのか。
ネットの解説を読み進むと、その後、カワウが増えすぎて、「環境被害」とか「漁業被害」とかが発生しているそうだ。その結果、狩猟鳥(ハンターが狙ってもいい鳥)に指定され、現在に至るとか。
人間の手で絶滅危惧種になりかけた鳥が、その人間の反省の結果、害鳥になってしまうのね。何だか、複雑な気分。もう少し言うと、たったの数十年で、こんなに生き物たちの生活環境を変えてしまっていいの?という気分。本来、何十万年もかかるはずだった種の存続の可否が、人のせいで、人の一生程度の時間で決まってしまうのは悲しい。
ちょっと調べてみるつもりが、人間界と他の生物界との間に横たわる深い海淵を垣間見た気がする。人間は、生物界は、どうなっていくのだろう。共存しなければならないことは、分かりきっているのだが。
たった30分の公園散歩から、多くのことを考えさせられた1日になりました。
って、何を言っているのか分からない挨拶が昔あったなあ。このマタギ発言に「そうそう。」と思われる貴方は、結構お年を召しておられるかもしれませんね。本当にあったんですよ。こういう挨拶言葉が。(こういうのを「死語」と言う)
さて、この候に散歩に行ってきました。目的地は、いつもの公園です。
季節はいつなの?
朝までは積雪があったんだけど、散歩の時間(お昼頃)には、すっかりなくなっていました。
いつもの公園で、いつものように池の周りを歩き始めると、いつものカルガモの群れに別の鳥が混じってます。
いらっしゃいませ
アオサギですね。この時期、川の水温が下がると、魚は水深のある淀みに移動する。アオサギにとっては、川での漁がしにくくなったから、こちらに引っ越してきたのかな?仲良くしてね。
もう少し進むと、別のやつがいた。黒くてカラスみたいだけど、ちょっと違いますね。
あなたは、何者?
『ウ』なのかな?いやいや、そんなはずはない。ウミウは釣りに行くとよく出逢いますよ(『鵜飼い』の鵜もウミウだそうだ)。でも、カワウという種は、ほとんど絶滅危惧種だったはず。それが、山形辺りにいるはずがない。そう思ったマタギは、帰宅するとすぐに愛用している「日本の野鳥」で調べてみた。
やっぱり、ほとんど絶滅危惧種だよ。それが、山形にいるとしたら、保護するとか生態を観察するとかの措置が必要なんじゃない?
続いて、ネットでも検索してみる。すると、驚くべき事実が分かってきた。
カワウは、高度成長時代の環境破壊によって、生息地や個体数を激減させたが、その後の「公害規制による河川水質の向上で餌となる魚が増え、・・・その数は飛躍的に増大した」(出典Wikipedia)そうなのだ。・・・だから、ここにもいるのか。
結構お年を召してしまったマタギは、自分が過去に獲得した知識を正しいと信じ込んでいた。それが、現在の状況と一致していないことに気付かされてしまった。(こういうのは「死語」じゃなくて・・・。ま、そのうち考えましょう)
ちなみに私の愛用する「日本の野鳥」は、1985年出版だった。引き算してみれば、35年も過ぎているわけね。それだと、公害対策を始めとした環境法の整備で、日本の自然環境はだいぶ変わってきているし、生物界の様相が変わらないはずもない。そうだったのか。
ネットの解説を読み進むと、その後、カワウが増えすぎて、「環境被害」とか「漁業被害」とかが発生しているそうだ。その結果、狩猟鳥(ハンターが狙ってもいい鳥)に指定され、現在に至るとか。
人間の手で絶滅危惧種になりかけた鳥が、その人間の反省の結果、害鳥になってしまうのね。何だか、複雑な気分。もう少し言うと、たったの数十年で、こんなに生き物たちの生活環境を変えてしまっていいの?という気分。本来、何十万年もかかるはずだった種の存続の可否が、人のせいで、人の一生程度の時間で決まってしまうのは悲しい。
ちょっと調べてみるつもりが、人間界と他の生物界との間に横たわる深い海淵を垣間見た気がする。人間は、生物界は、どうなっていくのだろう。共存しなければならないことは、分かりきっているのだが。
たった30分の公園散歩から、多くのことを考えさせられた1日になりました。