島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

ホソミオツネントンボ

2015-06-21 14:16:24 | 昆虫
話は戻りまして、6月14日に開催していた「ヤマボウシ登山会~絹笠山編~」の時に白雲の池で見つけたトンボです。
例によって例のごとく、昆虫の詳しいスタッフに同定してもらいました。
アオイトトンボ科の「ホソミオツネントンボ」だそうです。
ああ、ぶら下がっているのはシモツケの花です。
植生の多い池沼、湿地などで7~8月に羽化します。
え、6月だから早いじゃないか?
だから「オツネン(越年)」の名前がついています。
成虫で越冬するトンボです。
雨宿りでシモツケの花にぶら下がっていると思ったら、もしかするとこの状態で越冬していたのかも知れませんね。
写真のホソミオツネントンボはメスだそうです。
越冬中は地味な目立たない褐色をしていますが、成熟すると体色が青色に変わり、特にオスは鮮やかな青に変身します。
見てみたいですね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハルゼミ

2015-05-24 10:46:40 | 昆虫
「もう、蝉!?」とお思いかも知れませんが、春先に出現する「ハルゼミ」です。
雲仙では池の原から仁田峠にかけて鳴き声が聞こえます。
日差しの良い日に登山していると、夏が来たのかと勘違いしてしまいます。
天候に敏感で、今日のような曇り空や雨の日にはほとんど鳴きません。
松林が好きなので「マツゼミ」という別名があります。
松林の減少と薬剤の散布で数を減らしている蝉です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キイロスズメ(幼虫)

2015-03-22 09:13:35 | 昆虫
昨年の夏の終わり、9月27日にお隣の森林公園で撮影したイモ虫です。
正体は早くから分かっていたのですが、書く説明文が思いつかずに・・・。
イモムシハンドブックの3巻を買っちゃいました!
早いうちから3巻が出ているのは知っていましたが、すでに2巻まで購入済み、これ以上ずるずると買い続けるのは。
・・・と、かなりの時間悩んでいましたが、キイロスズメが3巻に収録されているため。
文一総合出版のトラップにかかったような気がします。
白斑状の小さな眼状紋、湾曲する短い尾角が特徴の、暖地で普通に見られるヤマノイモ食大型スズメガイモムシです。
食草はヤマノイモをはじめ、ナガイモ、オニドコロなどのヤマノイモ科の植物です。
この時も小さな足でひしっと掴まっているのはヤマノイモの蔓です。
かなり大型ですし、口から糸らしきものを吐いていたので、ここで蛹になるのかと翌日同じ場所に行きましたが、残念ながら別の場所に移動したようです。
蛹の状態で越冬し、翌夏から秋にかけて成虫が発生します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウリハムシモドキ

2015-02-01 12:36:14 | 昆虫
青い空に白い山肌が映えます。
今朝の垂木台地は晴れ、気温は2.5℃ありました。
昨日よりは風が弱くなっているので、日差しの暖かさを感じます。
朝一番に垂木台地の上空で、小型猛禽類(正体までは分かりませんでした。)とカラスが、2対2の空中戦を繰り広げていました。
カラスは何故他の鳥にちょっかい出すのでしょう?
さて、写真が悪いですが、昆虫ほいほいにやってきた昆虫第2弾です。

最近写真映りに頓着しないようになってきました。
悪い癖がつかないうちに修正しなければ。
ハムシ科、日本全国で見られる「ウリハムシモドキ」です。
6月中旬頃より現れ、ダイズなどの豆類・サトウダイコン・ハッカなどの農作物や、特にクローバーなどのマメ科の牧草に大きな被害を与える害虫です。
このような害虫が集まってきた昆虫ほいほいを、春先の暖かくなる前に燃やして駆除するんですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツマジロカメムシ

2015-01-28 13:12:52 | 昆虫
“昆虫ほいほい”?に集まってきていたカメムシの仲間です。
逃げ回るのを必死に追いかけて撮影しました。
山間の雑木林に普通で、春期はクヌギ・ナラ・キイチゴ・フジ・ニワトコなど(ほとんど垂木台地にある植物だな。)、特に広い種類の植物上で見られます。
5月下旬に寄主植物の葉裏に10数個の卵を産みます。
真ん中の白い紋が特徴で、名前の「ツマジロ」はここからきています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬の昆虫採集

2015-01-26 14:51:26 | 昆虫
本格的に寒くなる前に、試験的に昆虫トラップを仕掛けていました。
越冬する昆虫が暖かい場所に集まるのを利用して、木の幹などに本来ならワラなどを巻きつける罠ですが、実験的に行ったので、百均で購入して余ったフェルト生地を巻いてみました。
正直、あまり期待していませんでしたが、取り外してみると案外昆虫が中に入り込んでいました。

と言っても、クモやクロウリハムシがほとんどです。
ああ、寄り集まって・・・、寒いのにゴメンよ。

他にはカメムシの仲間が隠れていました。
白いのはクモの巣です。
狭い中にもクモは巣をはるのですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マダラバッタ

2014-10-23 13:28:14 | 昆虫
時津に帰った時に撮影していたバッタです。
ヒロバネヒナバッタ、ヒナバッタ、ツマグロバッタ、マダラバッタ、ここら辺りの見分けが難しく、スタッフに確認してもらって「マダラバッタ」と判断しました。
体は褐色が多いですが、緑色や赤色など色彩変異が多彩です。
成虫は夏に現れ、昼に活発に飛び回ります。
島原半島にも普通にいるバッタです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コカマキリ

2014-10-20 09:34:29 | 昆虫
ドングリや松ぼっくりを天日干しするために広げていたブルーシートの裏にいました。
カマキリ科の「コカマキリ」です。
成虫は8月ごろから現れ、草原や畑などの草や小さい木に普通に見られます。
体は褐色のものが多く、ごく稀に緑色のものがいます。
大きさ以外にどこで見分ければよいのか、私には分かりません。w
と、よく見るとこのコカマキリ・・・

ブルーシートに産卵してた!
バカ野郎!こんな所に産卵する奴があるか!w
申し訳ないが、ブルーシートも片づけなければならないため、卵は他の場所に移しました。
まず孵化することはないだろうな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トノサマバッタ

2014-10-16 09:56:44 | 昆虫
次に大草で見つけた「トノサマバッタ」です。
垂木台地にもいないわけではないのですが、何故かいままで成虫を見つけたことがありません。(昆虫観察会の時に幼虫はあります。)
体は緑色または褐色で、成虫は7月ごろから草原で普通に見られます。
解説するまでもなく、皆さんが一番知っているバッタの仲間ではないでしょうか。
表紙の写真は分かりやすくするために、トリミング(切り抜き)をしています。
これが遠目に端っこの方に映っていると、見事なカモフラージュになっていて見失ってしまいます。
まあ、この時はむこうから動いてくれたので見つけることが出来ました。
脱線しますが、仮面ライダーのモデルになったのはバッタだというのは有名な話です。
こうして顔をじっと見ていると、本当に仮面ライダーに見えてきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タテハモドキ

2014-10-15 11:28:54 | 昆虫
翅にある大きな目玉模様が特徴のタテハチョウ科の「タテハモドキ」です。
先日の「二反田川河川公園」を散策している時に、島原半島ではあまり見かけないチョウだったので、撮影してきました。
見かけないのもそのはずで、もとは日本では種子島や屋久島以南に見られる南方系のチョウでした。
以前は稀に見られる迷チョウとされていましたが、近年では九州南部に定着された個体が見られるようになりました。
長崎県でも1990年代に諌早市森山町の唐比湿原に定着しました。
二反田川河川公園は、唐比湿原からそれほど離れていないので見られたのかも知れません。
最近では唐比湿原に近い雲仙市千々石町や南部の口之津町、南有馬町などの海岸地帯で春から晩秋まで見られますが、定着は確認されていないようです。
和名の「タテハモドキ」は、“タテハチョウに似たもの(似て非なるもの)”の意味だそうですが、れっきとしたタテハチョウの仲間なので、この名前には違和感を覚えます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする