島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

サツマニシキ

2014-10-03 11:46:17 | 昆虫
お山が白く霞んで見えていたのは、どうやらPM2.5だったようです。
今日は少し雲の多い天気の垂木台地ですが、お山はばっちり見えています。
昨日の雨で、空気中の汚れが洗い流されたのでしょうね。

さて、先日園内を回っている時に「ヒヨドリバナ」で見つけました。
「日本の蛾で最も美しい」と言われるマダラガ科の「サツマニシキ」です。
以前、紹介したことがあるのですが、覚えておいででしょうか?
紹介したと言っても、その時は“翅”だけでした。
2013年11月14日の記事「サツマニシキの翅」です。
丁度、宮崎先生の自然観察会「巨樹・巨木観察会~島原・深江・布津編~」で、芥様私邸へお邪魔した時です。
忘れている方が大半だと思いますので、おさらいをしておきましょう。
成虫は6月と10月の年2回発生し、昼飛性です。
生きている個体を捕獲すると、胸から悪臭のする泡を出します。(捕まえなくて良かった~w)
幼虫の食草は「ヤマモガシ」です。
成虫がいるってことは、垂木台地にもどこかに「ヤマモガシ」が生えているのかな?
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ヒメウラナミジャノメ

2014-09-29 13:09:03 | 昆虫
昨日から良い天気なのですが、何故か平成新山は白く霞んで見えます。

庭や道ばたでもよく見かけるタテハチョウ科の「ヒメウラナミジャノメ」です。
ちょっと小さくて地味なチョウです。
翅を立てたまま草の上を低く跳ねるようにリズミカルに飛びます。
草の上などにとまり、よく日光浴をします。(表紙写真)
幼虫の食草はイネ科やカヤツリグサ科の植物ですが、食草にはあまり産卵せずに付近にある枯れ葉などに卵を産みつけます。
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クチバスズメ(幼虫)

2014-09-28 13:15:57 | 昆虫
前回の眉山登山会の時に見つけた芋虫です。
スズメガ科の仲間で「クチバスズメ」の幼虫です。
“クチバ”は嘴かな?と思って調べると“朽ち葉”の方が由来のようです。
幼虫は芋虫ですが、成虫になると蛾になります。
この成虫が緑色がかった褐色をしており、留まっていると枯れ葉に見えることから命名されたと推定されています。
スズメガ科では珍しいブナ科食の幼虫です。
頭部(写真では左側)は三角形をしており、全体に細かい顆粒を散布したようなザラザラした印象を持ちます。
眉山の登山道の真ん中にいたのですが、どうやら蛹化する場所を探していたようです。
蛹の状態で越冬します。
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カヤキリ

2014-09-25 09:30:40 | 昆虫
台風16号は温帯低気圧に変わりました。
昨日、島原半島は台風の影響でかなり荒れた天気になりましたが、あまり大きな被害が出ることはありませんでした。

さて、先日自然情報の収集に屋外を歩き回っていると、アスファルトの上にちょっとずんぐりした体形のキリギリスを見つけました。
キリギリス科の「カヤキリ」です。
淡緑色(まれに淡褐色)で、前胸背の両側が黄白色の細線でふちどられています。
7月から8月初めにかけて現れ、夕方ごろススキなどにとまって、するどい強い声でジーと鳴きます。
鳴き声から姿を探してもなかなか見つからない奴ですが、幸運なことにむこうから姿を現してくれました。
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バナナトラップ

2014-09-10 10:56:33 | 昆虫
私の夏休み前、最後の更新です。
本日の平成新山は、雲は多いもののお山の姿ははっきりと見えています。
さて、旅の準備に忙しく(というか出発前にできる限りの仕事を片づけている。)自然情報を収集していませんので、少し時間を夏休みにまで巻き戻します。
夏休み期間中に何度か昆虫の観察会を実施しました。
その際に少しでも多くの種類の昆虫を観察してもらえればと、バナナトラップと空き缶トラップの2種類の昆虫トラップをいくつか仕掛けていました。
空き缶トラップは、地面を這い回る昆虫を捕獲するもので、空き缶を地面の中に埋めておくだけです。
天候が悪かったので、すぐに雨で水がいっぱいになってしまい、殆ど捕獲出来ませんでした。
ヒメオサムシが1匹捕まったのかな?
バナナトラップは甲虫を目的に仕掛けたのですが、こちらも雨天の為あまり良い結果を得られませんでした。
しかし数日放っておくと、甲虫ではカナブンが、表紙の写真では「サトキマダラヒカゲ」が集まっていました。
天候さえ良ければもっと色々な種類の昆虫が集まってくれたのではないかと思います。
思ったよりも成果がありましたので、作り方を紹介しておきます。
準備するものは、ビニール袋・バナナ・25度の焼酎・タコ糸・つまようじです。
ビニール袋に皮をむいたバナナと焼酎を入れます。(去年は日本酒を使いましたが、焼酎の方が匂いがきついのでそちらの方が良いそうです。)
しっかりとビニール袋の口を閉じて、バナナを潰します。
本来は1日くらいバナナと焼酎が発酵するのを待つそうですが、時間がなかったので夏の日差しの炎天下にさらし(無理矢理)発酵させました。w
適当な(昆虫が来そうな)木を見つけて、タコ糸でビニール袋を吊るします。
この時の注意点としては、ぶらぶらとぶら下がるようなビニール袋の吊るし方をしてはいけません。
写真のように木の股にビニール袋を置くような感じで設置します。
そして、つまようじでビニール袋に穴を空けます。
そうすると、ぷ~んとビニール袋の穴からバナナと焼酎の混じった甘い匂いがしてきます。
ぶらぶらとぶら下げていると、穴からポタポタと中の汁が出ちゃいますので、木の股に設置すると汁が留まってくれます。
もう夏も終わりですが、よければ来年の夏にでも試してみて下さい。
ただし、観察するだけで捕獲は控えましょう。
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オオゴキブリ

2014-09-08 10:37:31 | 昆虫
苦手な方も多いでしょう。
てか、苦手な方しかいないと思います。
体は光沢のある黒色、足には硬い毛があります。
ゴキちゃんですが、一般に家屋内にいる「クロゴキブリ」とは違います。
オオゴキブリ科の「オオゴキブリ」です。
家屋内にいることはほとんどなく、暖地の森林内の朽木を住み処としています。
朽木の木質部を食べて生活していますので、そんなに嫌わないで下さい。
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夏の名残~セミ2匹~

2014-09-07 14:02:22 | 昆虫
昨日のお昼から今朝まで、あまりスッキリとしない空模様でしたが、本日の午前中から天気が回復してきました。
今はもう「残暑」と呼んでも良いくらいの暑さになっています。
夏休みがそんなに暑くなかったので、よけいに暑さにやられています。
たるき台地では行く夏を惜しむようにセミの鳴き声が聞こえてきます。

アブラゼミ
枝で鳴いている姿を見つけました。
こちらが見つけたことに気づいたらしく、この後ジリジリと枝の裏側に逃げていきました。

ミンミンゼミ
手すりの上に留まっていました。
こんな間近で撮影する機会なんてそうそうないので、ここぞとばかりにシャッターを切りまくりました。
あまりにも動かないので、「死んでいるのか?」とそっと足に触れてみると、驚いたように飛んで逃げました。
寝てたのか?
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オオミズアオ

2014-09-04 13:28:41 | 昆虫
蛾が苦手な方もいらっしゃるでしょうから、少し遠くからの撮影です。
あと大きさも分かって欲しかったのです。
ヤママユガ科の「オオミズアオ」です。
子供向けの昆虫図鑑には必ず載っているくらい有名なので、一度は見たいと思っていました。
初めてお目にかかります。
翅全体が淡い緑色をしており、前翅前縁には赤い線がはいっています。
成虫は年2回、5~6月と7~8月に出現します。
夜行性で、燈火に飛来します。
夜中に外を歩いている時に、こんなものが飛来してきたらと思うと、ゾッとします。w
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キリギリス♀

2014-08-28 17:26:23 | 昆虫
ネタはあるが、情報がない。
情報がないなかで、ネタを消費するのはもったいないので、使い道に困っていた小ネタを披露します。
先日アップしたばかりの「キリギリス」です。
ところが、こいつはお尻に注目して頂きたい。
何か、ひゅっと剣みたいなものが伸びています。
これは産卵管です。
卵を産むための管です。
卵を産むということは、メスです。
先日アップしたキリギリスはオスでした。
オスは鳴きます。
メスは鳴きません。
子供の頃には知っていた知識もいつの間にか忘れてしまい、先日改めて気づきました。
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キリギリス

2014-08-24 15:41:42 | 昆虫
開館直後から暫くの間、ものすごい雨が降っていました。
相変わらず不安定な天気の、たるき台地です。
現在は雨は止んでいますが、お山は雲の中にずっと隠れています。
さて、今朝出勤してくると私より先に事務所内へ入っていたものがいました。

草原や河原・土手などに住んで、昼間からギーチョンと鳴く「キリギリス」です。
職員による「昆虫観察と分類会」の話を聞いていると自分の知識にないことを知れます。
例えば、バッタの仲間とキリギリスの仲間の違いです。
キリギリスの仲間は一般的に体がやや左右に扁平で触角が糸状に長く、一方バッタの仲間は棍棒状の太い触角をしています。
また、「キリギリス」には東日本に多い「ヒガシキリギリス」と西日本に多い「ニシキリギリス」に分けられるそうです。
形態的な特徴が異なるそうですが、一般人には分かりにくいため、余程専門的な話でない限り包括的に「キリギリス」で良いとのことです。
写真の「ニシキリギリス」はオスで、暫く事務所内で鳴いていました。
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