散歩日記XX

主に趣味の話を書いているブログです。

優雅なはずの東京(13)

2021-11-21 21:23:18 | 飲み歩き・東京
よし、やっと何とか良い時間になり、昨日開いていなかった焼鳥店の銀座本店へ。私より先に階段を降りて行った人が(店は地下一階)戻ってきたので、あれれと思ったが、案の定行列ができているのであった。やっぱり東京、どこにでも行列ができるのである。

この場合の対応策は考えていて、日曜日の銀座は閉まっている店も多いのだが(閉店してしまった店もやっぱり多かった)、最近、建物が登録有形文化財になった、現存する日本最古のビヤホール「L」へ。

ここに向かう途中、猛烈に嫌な予感がしてきたのだが、何とか一人なら入れそうな感じだ。しかも望外なことに、壁際の4人テーブル(4人座ったら狭すぎると思うが)に陣取ることができたのである。



ちょっとしてからやってきた店員氏に、パーフェクト黒ラベルを注文。やっぱり本店は泡の出来が良いような気がするね。



そして食べ物は、生ハム盛り合わせ。



結構、種類も量もあって楽しむことができた。山わさびがついてくるのも嬉しいところだが、もう少し多めにしてくれると有難いね。

もう一品は野菜を取るためのトマトマリネ(小)。持ってきた人が「生ハムのせのトマトマリネです」と言っていたので、ちょっと生ハムと生ハムがダブったかも。でも、味付けは酸味があるので、なかなか食べやすいな。



途中でエビス黒生を追加。





あわよくばもう一杯、もう一品とも思ったが、これが限界かな。もう引きこもり体制でコンビニで食料を買い込み、ホテルに戻ったら何と18時前だった。うーん、今回は夜が全然ダメだね。まあ、私が混雑する店を恐れているので、そこはやむを得ないところなのだが。

ということで、シャワーを浴びて、ハイボールを作って1人ホテル2次会だ。寂しい男よ。この後、延々と「美味しんぼ」を見て、23時過ぎに就寝。

コメント

優雅なはずの東京(12)

2021-11-21 16:00:49 | 美術・アート
気を取り直して、もう一箇所。おそらく混雑しているであろう「ゴッホ展」はパスしてと。

◼️東京都美術館「Everyday Life:わたしは生まれなおしている」。
貴田洋子「ふるさと・あのころを舞う」:この作家の作品は「津軽こぎん刺し」という技法で、おそらく伝統的な技法なのだろうが(防寒と補強のために刺し子をするようだ)、今の目で見ると、デジタル作品に見えるところが面白い。
貴田洋子「万葉・衣音の秋」:直方体のような形に3つの模様を組み合わせ、それを2個1組にして、さらに32個屏風に配置した作品。文様・色・回転角度を変えて次々と繰り出される、デジタル図形のように見える
桂ゆき「マスク」:公害や大気汚染のために子供たち、犬がマスクをしている。今見るとコロナ禍での現象に見えるのだ。

常盤とよ子「野毛山プールの女子プロレス」:昭和の赤線、遊郭を撮影した作品群が展示されていた。これは一転してプロレス観戦の様子を写したものだが、おそらく数千人、恐ろしい程の客がいる。娯楽が限られていた時代だったのだろう。
小曾川瑠那「息を織る2021」:小さなガラス球を7列×15列に配列した作品。動きながら見ると、思いがけないガラス球の直線ラインが見えてくる。



小曾川瑠那「けしきを織る2021」:ガラスに風景を描いた、綺麗な作品。



丸木スマ「簪」:動植物が乱舞する屏風。タイトルの意味は分からないなあ。



川村紗那佳「rain sound II」:頭の中の想いがはみ出しているのだろうか。



◼️東京都美術館「〈上野〉の記録と記憶」。
第一章は「戊辰戦争と博覧会の時代」ということで、渓斎英泉、小林清親の浮世絵や古い写真が展示されている。第二章は「関東大震災と復興」ということで、鹿子木孟郎「震災スケッチ」、恩地孝四郎、平塚運一の作品が展示されている。

第三章「戦争と上野」は木村伊兵衛らの写真が主、第四章「昭和30年代以降」では「あんぱん一袋三十円」という旗を掲げた、あんぱん売りのオジサンの写真(作・田沼武能)の作品が興味深かった。この展覧会、無料で観覧できるから、ありがたいものである。

その後、何気なく1階に上がると、建畠覚造 「さ傘(天の点滴をこの盃に)」が中庭に置いてあるのに気がついた。



朝倉文夫「佐藤慶太郎像」も発見。





もう、これで本当に限界。上野駅方面に向かうと途中、軽トラにパトリック・ジェロラの作品があった。これはコロナで美術館が開けられないときに、コロナ退散を願って都内を巡回したものらしい。



上野からよろよろと有楽町に移動する。有楽町の交番付近で岩野勇三「はぐれっ子」を発見。



何だかよく分からない「租税の期限内完納推進の街 電子申告・電子納税推進の街」という碑を発見。推進したいのであれば、政府の使い方をしっかりせよとまずは言いたくなるね。



それから、通りすがりなので日動画廊に立ち寄ってみたら、休業日だった。空振りにがっかりしながら、隣の熊本館でお土産を購入。もう少し歩いて行くと、路面で入りやすそうなギャラリーがあった。

◼️ギャルリーためなが「荻須高徳展」。100号くらいの大作が35点くらいあったかな。立派な展覧会で、それほど感心したことがない荻須の絵画だが、こうして見ると心落ち着くものはある。



疲労感満点だが、まだ少し時間が早いし腹が減っていない。よし、Ginza Sixでも行ってみるか。



◼️銀座蔦屋書店 GINZA ATRIUM「Survival Nature展」。
西咲知美「Lip Gloss」:注射器と口紅を合体させたイメージか。



藤堂「o.T.‐dtk268110」:石の一部がクリスタルに変化したような作品。



石田恵嗣「Scene Snake」:蛇のいる森を逃げる少年か。彼が口にくわえているのは、蛇笛か、いやチューチューアイスにも見えるね。



◼️銀座蔦屋書店アートウォールギャラリー「林千歩作品展 DREAM-POOL」。何となく「お文化」の香りがいやらしい蔦屋書店だが、若手の作品展が小さなスペースで行われているのは良いことなのだろう。ちょっと面白い展示であった。

吹き抜けのフロアには、名和晃平「 Metamorphosis Garden(変容の庭)」が広々としたイメージを展開している。

コメント

優雅なはずの東京(11)

2021-11-21 13:50:53 | 美術・アート
今度は東洋館の地下でやっている、特別企画だ。

◼️東京国立博物館「イスラーム王朝とムスリムの世界」。
「クルアーン」:18~19世紀、マレー半島のもの。昔で言う「コーラン」だね。



「皇太子アッバース・ミールザーの肖像」:イラン、カージャール朝の絵画。



「インテリア・イン・ジ・エクステリア」:現代絵画の作品。イギリスで描かれたものらしいが、作者名が読み取れなかった。



「オスマン美人」:イタリア19世紀の作。これは確かに美人さんだった。





一応、東洋館も一通り見て回ろうと思ったら、とんでもない作品が出品されていた。

「雪景山水図軸」:中国絵画コーナーから。国宝。



「出山釈迦図軸」:国宝。



「雪景山水図軸」:国宝。



「千手観音図軸」:足下の白さと整った感じが、アニメに出てくる「死の天使」を思わせる。重文。



この他、「十六羅漢図(第三、六、七、八尊者)」の4点が国宝。続いて、中国書跡コーナーへ。

圜悟克勤「印可状(流れ圜悟)」:宋時代の高僧が書いたもので、松平不昧の旧蔵品。国宝。



この他、禅院額字「旃檀杯」も国宝で、この一部屋で6国宝発見(十六羅漢図4点は1国宝と見なすことにしました)。

グッタリ疲れて、本館へ移動。

伝小野道風「秋萩帖」:本日の国宝室より。



「大威徳明王騎牛像」:浅草寺のみほとけコーナーより。



「太刀三条宗近(名物 三日月宗近)」:刀剣への興味は薄いが、これを見る人で行列が出来ていた。国宝。



「太刀長船景光(号 小龍景光」:こっちも国宝。



この他、国宝「宝相華螺鈿平塵燭台」もあり、合計4国宝であった。もう、疲れてきたよパトラッシュ。

コメント

優雅なはずの東京(10)

2021-11-21 12:00:07 | 食べ歩き
朝食が軽めであったので、ここで空腹になり、本館と東洋館の間にあるレストラン「Y」へ。かなり混み始めている店内だったが、かろうじてほぼ待たずに入店することができた。席についてメニューを見ると、前回よりかなり品数が絞り込まれ、値段もかなりのものになっている。



ちょっと困りながら(今回は贅沢しても良い設定なのだが)、ちょうど目についた季節の品、広島牡蠣フライ御前を食べてみることにした。さらに月桂冠を燗でもらってしまおう。窓から東博本館を眺めながら、のんびり酒を飲む。





さほど待たずに牡蠣フライ御前が到着。牡蠣は3個か…、と思ったが、後になって3個で良かったことが判明。歳をとると食が細くなるね。



それから、ご飯、味噌汁、漬物、ナスとブロッコリーの煮物、サラダがついている。さて、ご飯も酒もある場合は、これらをどうやって配分していくか悩むよなあ。



まずは牡蠣フライ+タルタル、牡蠣フライ+ソースをつまみに酒を飲む。最後の1つとなった牡蠣フライはご飯に乗せて、一旦、食事に切り替えよう。牡蠣は中にエキスも溢れ、なかなか美味いのだが、いかんせん、衣が少々硬いような気がするね。

牡蠣フライと味噌汁でご飯を食べ、残しておいた煮物と漬物をつまみに酒を飲む。こういう時、ドレッシングのかかったサラダは何の役にも立たんな!(健康の役に立っているのか)。ということで、昼食は終了。勘定をしてもらう頃には、ちょうど昼時になり、待ち行列が出来ていた。
コメント

優雅なはずの東京(9)

2021-11-21 11:30:32 | 美術・アート
9時にホテルを出て、新橋から上野に移動。上野に到着してから、上野公園方面の出口ってこんなに遠かったっけと思いながら改札を出ると、いつの間にか駅が改装されているのであった。久しぶりに来ると、色々変わっているな。



途中、国立西洋美術館も工事入りしているのを見ながら、今日の最初の目的は、恒例の東京国立博物館である。



しかし、こんな催し物をやっているのか。



◼️東京国立博物館「最澄と天台宗のすべて」。入場料は前売日時指定券で2100円と何とも高い。しかしながら、入場制限の効果はあって、かなり展示は見やすかった。比較の問題としては昨日より満足度は大幅に高い。それから、観覧中の会話をかなり厳格に禁止していて、私の前でちょっと喋っていたオバちゃん達は、すぐ「会話はお控えください」と注意されていた。本当は作品の感想を語り合うくらいは自由な方が良いのだけど、永遠に立ち止まって、説明文に書いてあることを読み上げるようなバカもいるから、そういうのを防止するためには本当にありがたい(私は心が狭いのです)。





まず、第2会場から見るように案内されるが、確かに混雑していなかった。

「聖徳太子及び天台高僧像」:聖徳太子、最澄、円仁などを描いた作品。人としての存在感がかなり強い。国宝。
円珍「最澄台州明州公験写・円珍台州公験請状」:国宝。感想が無くてスマン。
最澄「羯磨金剛目録」:国宝。

嵯峨天皇「光定戒牒」:国宝。
円珍加筆「徳円印信之類」:国宝。
「金剛界八十一尊曼陀羅図」:原本は唐から渡ってきたものだそうだが、仏のスタイルにインドの影響が見える。

「智証大師(円珍)坐像 御骨大師」:唇に朱が入り、あごが張り気味の人の良さそうな顔をしている。国宝。
円珍加筆「国清寺求法目録」;国宝
「護法童子立像及び像内納入品」:文様がかなり残された綺麗な像。とても人間らしくて市井の哲人という感じがする。

「千手観音菩薩及び両脇侍立像」:不動明王、毘沙門天を従えて、非常にコンパクトな像である。重文。
「薬師如来坐像」:非常に大きくて、完全に「人じゃない」感がある。重文。
「十二神将立像(2,4,6,9号像)」:愛知県瀧山寺の十二神将。非常に表情がオモロクて、素朴である。

「釈迦如来倚像」:東京深大寺にある国宝。
「慈恵大師(良源)坐像」:これも深大寺からで、肖像彫刻として日本最大のものだそうだ(坐像で2mくらいある)。ぬめるような顔のツヤといい、完璧に人間離れしている。
「金剛力士立像」:福島県法用寺より。重文。

「聖観音菩薩立像」:岡山県明王寺のもの。9世紀作となかなか古く、昔、古代中国展を見たことを思い出した。
「六道絵」:滋賀県聖衆来迎寺の国宝。「等活地獄幅」なんかエグイよ。
「法華経(浅草寺経)巻第二」:浅草寺に伝わる国宝。

「法華一品経(慈光寺経)」:埼玉県慈光寺に伝わる国宝。
「山王霊験記絵巻」:静岡県日枝神社に伝わるもので、一人一人の表情がよろしい。重文。
康音「慈眼大師(天海)坐像」:小柄な像だが、権威づけのためか非常に偉そうな雰囲気を漂わせている。重文。

住吉具慶、嵐海「慈眼大師縁起絵巻」:天海僧正が書を読みながら死んだというのを伝える絵巻。文字が私にもギリギリ読めそうだ。
木村了琢、天海「東照大権現像」:割とイメージ通りの徳川家康である。
木村了琢「法華経曼陀羅図」「仏眼曼陀羅図」:デカい、楽しい曼陀羅図である。仏さま図鑑みたいだ。

ということで、今日見ることができたのは11国宝であった。なお、途中に延暦寺根本中堂の内陣と不滅の法灯の再現コーナーがあり、そこだけ撮影可能だった。

右から。



左から。



仏像以外に興味が薄いので、正面から撮影した写真が無いのである。
コメント

優雅なはずの東京(8)

2021-11-21 09:00:39 | 食べ歩き
6時起床。早く起きすぎだがしょうがない。7時になってから、昨日買っておいた千葉竹岡式らーめんを食べる。まあまあ美味い(が、量が少ない気がする)。





出発時にホテルのロビーで、ジョナサン・モンク「レンティキュラー・ルイット #5,#10,#13」を撮影。



ここはなかなか素敵なホテルで、チェックインカウンターの横にChim↑Pomの作品名が書いてあるプレートが貼ってあったので「この作品はどれですか?」と聞いたら、作品を指して、ついでにコンセプトなんかもスラスラと教えてくれるのであった。
コメント