お盆からこっちずっとひとつの小説に没頭していた。ブログの更新が滞ったのはその所為だ。
太公望〈上〉 価格:¥ 1,850(税込) 発売日:1998-05 |
紀元前1100年前後というから気が遠くなる。古代中国、商王朝といえば商人の語源として有名だ。その商王である受王の人狩りで、家族はおろか一族を殲滅させられた少年望が子どもら4人を連れて過酷な逃亡の旅に出る。もうハラハラドキドキ、とても本から目を離せない。それほど面白い。
3千年前という時代感覚が想像もつかなくて出だしは幾分戸惑うのだが、もしかして挫折するかも…、時代考証なんぞ脇に置き、想像力を思い切り自由に働かせればカクンと楽になる。登場人物の最年少、「継」という少女が実に可憐でけなげであり、その魅力で前半読み進むことができる。
今回で3度目の読了となったが、まだ読んでないという人が羨ましくなる。この小説に初めて出会うその時の感動は、再読、再再読のそれと格段に違うものなのだ。
若い人たちには、アニメの「封神演技」を観ていれば、逆にイメージが掴みやすいかも知れない。ま、アニメのキャラが強烈過ぎて、小説ならではのふくらみや深みはかき消されそうだが。周りにいる誰かの顔を登場人物に重ねると、案外、物語に溶け込みやすいかも知れない。Hyper流読書術である。
教室ではイタリアの話題でもちきりである。とりわけタオルミナの、この写真に出会ってから、シチリアの壁紙に魅せられている。
ぼくなりに志摩の夕景に出会って写メのシャッターを切ってみた。磯部町飯浜からの落日だ。ここんとこ雷雨が続いておかしな天気だが、確実に秋が近づいている。
太公望〈中〉 (文春文庫) 価格:¥ 740(税込) 発売日:2001-04 |
太公望〈下〉 (文春文庫) 価格:¥ 740(税込) 発売日:2001-04 |
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