昨年暮れのこと。写真集「志摩の猫」のカメラマン、中村愛之さんが逝去された。年明けて、訃報をきき呆然とした。言葉が見つからない。普段から壮健で、穏やかであるが颯爽としたカッコいい人だから信じられない。痛恨の極みである。
遺作となった写真を数葉お借りしてきた。「中村愛之写真集 志摩の猫」は、2006年に刊行され、次作を期待され、ご自分でも「今年あたり…」と、意を決しておられる矢先の急逝だった。
「密かにブログ発行を目論んでいたようです」
と、奥さまは語られれたが、ノートにびっしりと達筆で書かれた文字が、ぼくには霞んで見えた。
いつも、いつも、好い人に去られてしまう。あのときもっと話しておけば…、の悔いが残る。ご遺族はもっとつらいだろうに、これはぼくのエゴか。
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