どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

秋の中央公民館

2013-11-11 03:30:19 | まち歩き
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秋です。紅葉を見に中央公民館に行きます。

すると、南部鉄器青年展と中村誠ポスター展をやっています。中村誠は資生堂のグラフィックデザイナーです。なんと盛岡出身と言う事で、かなり充実したコレクションがあります。あのビューティーケイクのポスター、前田美波里のハワイロケのポスター、日本初の盗まれるポスターで有名です。モダンなグラフィックデザインにきれいにエロが交じる感じが凄すぎます。カメラマンが横須賀功光が多いのもため息が出ます。


60年から80年代のコマーシャルが多いです。広告なのだから時代の空気を反映しているのですが、その造形が凄まじく、今見ても古びた感じがしません。逆にまあこの全版ポスターを作る時代でもなく、作れても何のかんのとコンピューターで加工する時代で、何か縮こまっているようなデザインが多い現代では、こんな作り手の意思が伝わってくる作品はそうそう出ないのではないのかと、何か寂しさを感じます。

会期は11月24日まで。9時~16時半入場、月曜休館日です。かなり見応えのある展示です。


下にHTML構文が見えている原因は今の所不明です。


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ゴールデンレトリバーの桃太郎君12歳です。超フレンドリーです。なお夏バテが酷かったそうなのですが、リポビタンDで、ファイト一発!とめきめき元気になったそうです。不思議なものです。


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今年の紅葉はイマイチです。少し色がくすんでいます。特に梢の葉が、霜と台風でかなりやられています。あと種の色が悪いんです。そこも色味に影響しているようです。


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南部鉄器青年展の方ですが、45歳までの南部鉄器の作り手が作品を発表しています。南部鉄器も後継者不足で悩んでいますが、こうして作品展が出来ると言うのは良い事です。

で、実はこの中に四人も知り合いがいる訳で、見に行く事になったのです。

南部鉄器と言えば砂型を使った鋳造鉄器なのですが、この原始的な型の作り方がかなり難しい。砂に粘土が混ざっているのだが、ちょっとした振動で型が崩れたりする。おまけに作業工程が多い。ちょっとした事が積み重なって結果に繋がる。

だからなのだろうか、若手だがみんな慎重な作品作りをしている。もの凄く丁寧で良い仕事をしているのだが、心が躍らない。見応えはあるのだが、作り手が自分で使いたいものではないような気がする。

もの凄い苦悩を感じるのは私だけだろうか。


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そもそも、南部鉄器を直す事が出来ると言うのを知っている人は少ない。よくあるさびさせてしまったと言うものだが、さびを落として再着色すれば良い話しだ。鉄器の使い方が解らない人が多い中、どう出来るか今後が楽しみな展示でもあった。


南部鉄器にはその鉉を作る職人もいる。かなり奥が深い世界だ。この展示、見応えはあります。というか今週の中央公民館は、紅葉だけではなくかなり良い展示です。今回の二つの展示は、いいですよ。


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中央公民館では、紅葉のライトアップをしている。だが舞台照明用なので、目に入りやすい高さになっています。デフューザーも入ったりしているのですが、ちょっとどうなのかとも思います。

ライトアップより、展示の方がオススメの秋の中央公民館です。




盛岡私的観光案内・盛岡市余熱利用健康増進センターゆぴあす

2013-10-22 03:32:36 | まち歩き
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盛岡市総合プールが、水換えのために閉館中です。一週間にいっぺんは泳ぎに行く計画なので、ここは盛岡市余熱利用健康増進センター・ゆぴあすに行く事にします。

ゴミ焼却場、言い換えれば盛岡市クリーンセンターでは廃熱を利用した発電、そしてその熱湯を使って、プールと浴場を持っています。ゆぴあすはその施設です。

盛岡市クリーンセンターは1998年から稼働、ゆぴあすは2002年から利用開始になっています。


さて途中で高松の池に寄り道します。まださすがに白鳥は来ていませんが、夜中に鴨の渡りが聞こえてきます。もうそろそろかと思ったのですが、まだまだです。


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さてあっという間に岩脇団地近辺です。ハイ。はしょっています。自転車で上り坂なんで写真とるのもめんどくさいです。
さてこの辺りには、フウの木の並木が有ります。フウといっても解りにくいのですが、英名リキッド・アンバーで、中国原産です。なんと中国銘の「楓」はこの木の事です。葉っぱが5から7に深く裂けて紅葉がきれいな木と中国の文献にあったのでしょう。そうすると日本で各当するのは「かえで」になります。なので「楓」の漢字を日本語の「かえで」に当ててしまったからチト解りにくくなっています。

照り葉が紅葉する姿がきれいです。世界三大紅葉樹ともいわれています。ただこの三大にフウとカエデが入っているのがややこしいです。


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坂を上るのがめんどくさくなって来たので、松園バスターミナルで、ゆぴあす行きのバスに乗り換えようと思ったら、いってしまいました。

実はここから少し斜度が上がります。ほんの少しなのですが、結構しんどくなります。

帰りにしまむらに寄ろうと思う。


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松園交差点から右折して、西松園へ向かいます。この辺りは通い慣れた道です。一時期2週間ばかりでしたが、松園の学童保育でバイトした経験があります。結構通いました。あと国産カメラの指定修理業者がこのあたりにありました。不思議な言い方をしています。「国産カメラの指定修理業者」。つまり国内全社のカメラメーカーと契約している業者です。とはいってもたった一人のおじいさんが、自宅で修理しているだけなのですが、もの凄く腕が良かった。さすがに修理が殺到しているので、迅速対応は難しかったが確実だった。

更に今だからこそ言えるが、メーカー指定から外れた修理もやっていた。ジャンクカメラからの部品取りの修理だ。一番驚いたのは、確かキャノンのカメラだが、CPU交換をやってのけた。どうゆう事かと言えば、あの薄いフレキシブル基盤に付いている、足のピッチが0.5ミリ以下というCPUを交換した。ちょっと間違えればハンダの熱で基盤もCPUも壊れてしまうからだ。

かなりお世話になったが、無くなって久しい。

昔玄関先で、修理屋から見たカメラの取り扱い方なんかをかなり教わった。いろんなカメラにまつわる話しも聞いた。懐かしい思い出だ。


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県営住宅まで来た。

松園は当時の最先端のニュータウンだったと思う。丘のてっぺんに学校や公園、周囲に博物館があったりよく出来ている。そして幹線の作り方もよく出来ている。歩道の広さもかなり良い。歩行者優先になっている。だがちょっと道を間違えると、丘に出来たニュータウンなので、行き止まりになったりする。歩行者には階段があったりするのだが、自転車を押して歩くのはしんどい。

地図を頭に入れて走っているのだが、不安になる。


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そう、ゆぴあすへの看板がないのだ。

しかし、ここまで上ったのに下がるとは。


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北松園まで来ました。盛岡の旧市内と2度は気温が違うと言われています。もう紅葉がきれいに進んでいます。


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北松園は新しい街なので、かなりきれいです。ゆぴあすの取り付け道路もかなりきれいです。


さて盛岡市のゴミ焼却場の変遷ですが、この松園から少し下がった三ツ割地区にありました。実はこの施設を作る時に、廃熱利用の温水プールを作ると言うプランもあったようです。実は以外といいプランでした。下へ流すだけだったので、ポンプがいらないと言うものです。ただ盛岡市は、このプランに対して三ツ割地区は遠すぎて市民の利用が見込めないと判断され、三ツ割のクリーンセンターの廃熱利用とかはなく、プランにあった場所には県営野球場があります。


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さて現在のクリーンセンターです。ここに移転する際に揉めました。まず理由は市街地に近すぎる、と言う物です。これは納得です。ただ現在松園地区からの取り付け道路が出来ましたが、岩泉街道からでしか行けない時代があって、このあたりで、なんて言おうか行政的と言おうか、訳が分からないんですね。
道路的には遠いんですが、空間的には近いんです。

次がやっぱり土地収得問題です。行政はゴミ焼却場を作る際、次の候補地を選定して土地を購入したりします。ただ長期計画になるので、不明瞭になりやすい所があります。

で、やっぱりこれが問題になったのです。市民運動が起きたのです。

ただ住民説明会がムチャクチャ酷かった。薄ら笑いしながら対応する当時の市長や助役の対応は、余りと言えばあまりだった。サクラは入るし、運動派の発言は途中で切るし、かなり酷かった。
市民運動は最低限のダイオキシンを空中に出さないという約束で、松園町内にダイオキシン検出器と掲示板を設置させたのだが、案の定ダイオキシンは検出された。

もちろんプラントが安定運用されるまでの間にそう言った事故は起きるのだが、その後北松園ニュータウン計画を勧めるあたりに、やっぱり利権かな?と思わせる所はあります。

さてこの辺りの街灯は、太陽光と風力発電でまかなわれているようですが、風車の止まっているのが多すぎるのが気になります。



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ゆぴあすです。辿り着きました。

泳ぐのが好きなのに、なんで今までここに来なかったのか。
やっぱりクリーンセンター問題は大きかったです。ダイオキシンがどうのと言う事ではありません。やっぱりあの時のやり取りが許せなかったと言うのはあります。

あと私が使っていた肴町プールや高松勤労青少年プールの廃止と、ゆぴあす稼働が重なっているのもあります。総合プールもそうです。どうして市内から使いやすい施設を無くするのか理解が出来ません。
郊外型がトレンドだったのは確かです。でもそこから20年後で、コンパクトシティと言われる時代にはあわない所もあります。

ただこの施設、山にあると言う点を除けば実は利用しやすくなっています。松園地区へのアクセスなのですがバスがいっぱいあります。その上ゆぴあすへのアクセスも1時間に一本ですが、かなり良い方です。

松園地区が高齢化しているのが理由です。おまけによく出来たニュータウンなので循環バスからイロイロ交通網が作りやすい所があります。


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駐車場が混んでいたので、プールかと思いましたが入浴客の方が多いようです。
ウオータースライダーから流水路プール、25メータープルールまである施設なのですが、割と混んでいました。

実は25メータープールですが、当時6コースないと不味いと提案したと思ったのですが、やっぱり4コースです。どうなるのかと思っていましたが、やっぱり4コースは混んでいます。今日はスクールのない日で、4コース空いているはずなのですが、ウーンです。

ただやはり考えなければ行けないのは、ゆぴあすはスポーツ施設ではないと言う事です。どうもそのようです。コースもちょっとだけですが幅が狭いですし、プールが消波構造になっていないようです。

フリーダムな気分がいいかもしれません。総合プールの泳げ!みたいな空気はないです。遊びや抜きはいっぱいあります。


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思った以上に使いにくい施設でした。ただもう一回捉え直す必要はありそうです。ちょっと真面目に泳ぐプログラムで考えていたのが間違いだったとするべきでしょう。

あと施設の照明が暗いとか、更衣室のシステムが古いとかありますが、職員の対応がいいです。これは絶賛します。

ゆぴあすを味わい尽くしていない所はありますが、そんなに悪い訳ではないです。使い方だけでしょうか。


盛岡私的観光案内・旧高等農林正門旧門番所

2013-10-19 02:46:22 | まち歩き
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大変珍しいのですが、岩手大学の旧高等農林正門門番所が公開されています。
岩手大学ミュージアム10周年記念事業の一環として、教育学部・教科教育専攻の美術コースの学生、平たくいえば修士課程の彫塑・染色の学生の作品が展示されています。


この建物の公開は、多分今回が初めてとなります。実はこの建物と旧正門、それに続く盛り土のスロープも国の重要文化財に指定されています。そしてこのような門番所がかなり良く保存されているのは、珍しい事です。一度移築しているのですが、ほぼ当時の材料で残っています。


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八画の中は土間と、座るための縁が回っています。その片隅に炉がありました。ここで炭火を焚いていたのではないのかと思われます。


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天井組は、割と単純。材が太いのが特徴でしょうか。屋根組が不必要なまでに頑丈に出来ています。構造的にここまでしなくていいのにと思うのですが、多分当時の大工がこんな作りをした事が少なかったのでこうなったのかと思います。

先の炉との関係ですが、建物の暖房は変遷があったはずで、確か修復前には煙突が付いていたと思います。
炉で薪を焚くためには、天井に火棚が吊るされなければ行けないのですが、天井が高くないので吊るせなかったと考えられます。またその名残が天井に見えません。排煙の機構も見えません。それで炭を焚いたと推察した訳です。
炭が練炭になったりしたでしょうが、薪ストーブか石炭ストーブになり、煙突が作られ、門番所が使われなくなってそれらも無くなったのでしょう。


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中はこんな感じです。展示されている作品と何かしっくり来る物があります。

古い建物で美術作品を展示すると、建物に食われたりイロイロ起きますが、この建物はそれがとても少ないのが特徴と思います。とても優しく包み込んでゆく感じがあります。


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ただ、大きい物は置けません。
でもこの空間は以外と尖った物を置くと良いかもしれません。最先端のホログラムやCGあたりがかなり行けるかもしれません。
それ以外にも、不定期な産直なども良いと思います。岩手大学の茶道部では毎年この近くで野点を行っているのですが、待ち合いとしても使えそうです。


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細かい所ですが、屋外の電灯の笠は古い物のようですが、中にある傘は現代の物です。それにしてもよく捜したなと思うのですが、磁器ではないのが残念な所です。


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今回展示で糸車を出しています。門番所で糸を紡いでいた訳ではありません。

でもこの小さな畳部屋がこの建物の味を出しているんです。


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でですね、やっぱりトイレですよ。こういった物は。もうトイレが保存されていると言うだけでキターってなもんです。ありました。染め付け磁器です。

古い建物でも、使われている場合は水回りは改修される事が多い訳で、なかなか残る事がありません。それが残っていると言うだけでも偉いのですが、多分明治期の物なのは間違いがないと思います。木製だった時代のデザインを踏襲していることと、筆線のてきとーさが確信持てる所です。

ただ最初っから門番所にこれがあったかどうかは解りません。高等農林本館にあった物を移しただけかもしれません。門番所に当時として高級品を置いたのかどうか、あり得る話しですがちょっと違うように感じます。

なおこのトイレ、使用禁止です。それでいて汚いのはなぜ?

現状維持と考えましょう。


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手洗いのあたりは、当時だと人造石だったりするのですが、ステンレスっぽいです。多分どの時点か解りませんが直したのでしょう。

さてこの建物の内部がよくわからなかった最大の理由なのですが、ガラスが当時の物かその後の物で、もの凄く脈打っているのです。窓ガラス越しでは中が本当に解らないのです。この擦りガラスだと多分擦り合わせの際に平面になっているハズなのですが、透明なガラスはそのまんま平面ではない訳です。


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さて今回は彫塑の平井君が大体います。彼の作品も面白いですし、今彼が門番なのですよ。ここも面白いのです。

今の門と言うのは、とても広い物になっています。そこがかなり面白いです。

期間は平成25年10月17日(木)~平成25年10月21日(月) 9:00~15:00です。この期間岩大の学祭もありますので、ぜひ見に行ってもらいたいです。


盛岡私的観光案内・愛宕山の秋カラス

2013-09-20 00:24:57 | まち歩き
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早咲きの菊が咲きました。


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盛岡は秋になりました。



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そこで愛宕山展望台行きます。相変わらずの急な坂道です。
膝が悪いと言い訳しつつ、機材を運びます。


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愛宕山展望台です。かなり良い展望台なのですが、人がまばらなのが良い所です。公衆トイレはありますが、自動販売機はありません。街灯もほとんどありません。


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恋人が語らうには良い場所だと思います。ただ極端に人気がなさ過ぎます。


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さて機材がおかしい事になっています。かなり本気です。とりあえず家にある望遠レンズは全部持ってきます。



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アラ!1000ミリちゃんがどうしようもないのは昔っからなのですがどうしましょう。でもいつもよりがんばっています。


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300ミリレンズのテストをしています。



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カラスはここらにいっぱいいるのですが、撮影出来ません。



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北山近辺に集結しているようです。

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実は今回ある程度のデーターを見ました。岩手大学の研究結果です。カラスにGPSを付けて計測したのですが、やっぱり愛宕山に集結するのが解りました。なおこのGPS発信器ですが、鳥に付けられるだけでも凄いのですが、カラスではGPS発信器を回収可能な場合があるという場合もあるようです。カラスには規則性があるようです。

このデーターでは、今まで言われていた事を確認しているだけなのですが、実は誰も確認していなくて大体こうだと言って来た事があります。古い話しなのですが愛宕山のカラスは、夜中に山に移動すると言われていましたが、GPSデーターではそれはないようです。


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カラスは100lx以下の自然光で集結すると言われています。ただその集結するプロセスはイマイチ解っていないと思います。


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とはいえ、集結は始まっています。これは旅客機だったか。



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まだシーズンじゃないなと思うのですが、今日が撮影日和。11月にはピークになると思う。


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カラスをカッチョよく撮りたいと考えているのですが、どうも力量がたりません。


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天気予報見まくっていたのに。もの凄く計算して撮影していましたが、生き物には勝てません。


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ということで、愛宕山展望台ですがカラスを見るにはいいスポットです。その上市街地も見えるし、トイレ・駐車場ありなのですが、人気がないですね。理由はカラスなのですが、そこは私としてはプッシュします。



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これだけの眺望があれば、カラスも気になりません。と言いたい所ですが、長いんですがムービーを撮ってみました。

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YouTube: 盛岡・愛宕山のからす






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でもいい感じのスポットでしょ。後はカラスを好きになれるかどうか。ただありがたい事にここは営巣地ではありません。なのでよっぽどでない限り、人に攻撃はしてこないのが良い所です。


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今日は十五夜。愛宕山から満月を撮りました。


岩手マッサージセンターにいって来たよ

2013-09-06 03:30:36 | まち歩き
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以前町歩きで見つけた、岩手マッサージセンターにいってきました。料金はマッサージ1時間で2800円、鍼治療が3200円ですから激安ではないですが、安いです。膝も痛いし腰も痛いので、ここはチャレンジです。

さてこのセンターですが、正式には「就労継続支援B型事業所 岩手マッサージセンター」となるようです。この就労継続支援とは「就労経験のある障害者などに対し、就労の機会を提供するとともに、生産活動などの機会の提供を通じて、その知識および能力の向上のために必要な訓練などを行うサービスです。」と解るような解らない説明ですが、視覚障害者がマッサージの免許をとってもなかなか独立出来ませんし、病院や、企業に就職するのも腕を磨いてからでも遅くはありません。そうゆう事なのでしょう。

社会福祉法人岩手県視覚障害者福祉協会が運営しています。組織的には20人までマッサージ師がいます。ベット数は6程度のようです。つまり待たされるのが少ない、そしてクタクタになったマッサージ師に当たる事はないと言えそうです。
専従管理人は4人で職業指導員が一人います。つまりマッサージの先生がいると言う事です。もしかすると免許取り立ての人に当たるかもしれませんが、まずはこれで安心です。


さて腰と膝ですから、柔道整骨というのも考えられます。保険が利くので安くつきますが、どちらかと言えば部分しかやらない傾向にあります。完全に医療なので、患部しか見ないのは仕方がありません。右足も少し痛くなって来ていたので、身体全体のバランス調整した方が良さそうです。とするとマッサージか。評判とかもあるので、どうするか。ここなら真面目にやるだろう、そう考えます。

さて前回のぞいたときは、たまたま全く暇だったようですが今回はほぼ満床です。見た事があるひとばっかりいます。そう近所を歩いている視覚障害者たちです。と言う事は、免許取り立ての人はいなさそうです。患者は老人ばかりかと考えていましたが、大通りから歩いて10分程度の場所なのでサラリーマンがかなりいます。私に当たったのは30歳くらいの人。神経質そうな人でしたが無事に終わりました。1時間の予定でしたが、10分ほどオーバーして対応してくれました。よっぽど酷かったのか。

さて腕がいいのかどうかは、実は私には解りません。スポーツのセルフマッサージ法は昔勉強したので解っているつもりですが、こういったプロのマッサージと言うのは初めてです。柔道整骨でのマッサージは経験してましたが、彼はスポーツ選手が多かったせいか、スポーツマッサージに近いソフトなタッチでした。ただこの先生、予約とっても忙しすぎて待ち時間がとんでもない人だったので、今回はパス。


通常のマッサージとスポーツマッサージの違いですが、基本手のひらでさする、手のひらで押す、極稀に指で軽く回しながら押すでしょうか。揉むとか指で強く押すと言うのは御法度です。施術によっては変わると思いますが、特にセルフマッサージでは厳禁です。理由は、疲労回復のために行うのであって、毛細血管を破壊するような力をかけては逆に毛細血管再生の時間で、回復の時間が遅くなると言う考え方です。そして心臓から遠い方から、心臓に近い方にマッサージをしてゆきます。足だったら、足裏からふくらはぎ、腿と上に上がってゆく感じです。

通常のマッサージだと上から下へ向かいます。この違いはローマ時代の医学者ガレノスの説をとったものが、伝統的なマッサージ法と繋がっているから。ガレノスの時代には毛細血管と言うものは発見されておらず、血管から送られた血液は消費されて消えてしまうと言う考えで、血液が循環しているとは考えなかった。たしか時代が下がってヴェサリウスの時代でも、毛細血管は発見されずに、どうなっているのかはよくわからなかった。なので悪い老廃物を先端に集めて押し出すと言う考えになる訳です。強く揉みだすとか強く押すと言うのはたまった悪い血をどうするのか、そう言った思想からきています。

科学的な根拠はスポーツマッサージに軍配が上がる訳なのですが、スポーツマンたちはそれこそ自分で出来る調整はやっている訳で、セルフマッサージやストレッチング、骨盤の調整などやっています(真面目にやっていない選手はどっかで落っこちてゆくんだ、これが)から、これで良いのですが、日常生活や習慣による疲労となるとなぜかガレノス流が効く訳です。ここが面白い所です。最高のコンディションを目指す方法と、最善のコンディションを目指すのではアプローチが違うと言う訳です。

さてそんな事を考えながらマッサージを受けていますと、その中間のマッサージ法です。基本は押すのですが、私が痛がるのでちょっとコントロールしてくれたようです。押されていたくないと嫌なお客さんもいる訳で、使い分けをするようです。本当にイロイロ混ざっています。整体の考えも入っているし古典的なものもあります。スポーツマッサージと同じ手法もでてきます。同じ所を一気に揉むのではなく、バランスをとりながら様子を見ながらマッサージが進みます。膝も軽くさわってもらいましたが、完璧バランス取りです。かなり良さげです。

ただし、「膝に湿布してください」と言われました。正直でとてもいい。とても真面目です。

首と頭の付け根を特に丁寧にしていたのが気になります。というのはここはかなり重要な部位だからです。人体の中でも指折り重たいのが頭で、それが一点で首に繋がっています。なので頭の重心とその一点が一致していれば筋肉に負担がかからないのですが、なかなかそうなっている人がいないと言う事です。
普段から気をつけているつもりなのですが、何かあったのでしょうか。


さてソフトにやってもらったのですが、なんと1時間後にもみ返しが来ました。これがもみ返しかと感動したのですが、2時間後には無くなっていました。膝はまっすぐにしても痛くなくなりました。これは大きい。それまでは左膝をまっすぐにすると激痛が走っていたのですから、かなりの改善です。

ということで、岩手マッサージセンターはなかなか良いです。ただし欠点があります。完全個室マッサージとかパーテーションがあるとかそう言った事は一切ないです。みんなマグロのようにベットに横たわって揉まれています。民家の中に紛れ込んだような雰囲気もありますし、マッサージ師の休憩室の扉の立て付けが悪いのか、ちょっと中が見えてしまいます。そういったサービス面ではかなりダメです。
あと真面目すぎて、魔法がありません。わざと機械を使うとか、赤外線レーザーを使うとか、秘密のオイルを使うとかナゾのチタンテープがでてくるとかはありません。当然室内装飾とかには一切魔法はありません。というか逆です。治った気になると言うものはいっさいありません。あと行くたびに施術者が変わる可能性があります。ここも難点です。マッサージは医療ではないのでカルテが存在しない可能性もあります。鍼になると少し違うかもしれませんが。

あと弱視者に対する偏見がある人は、行ってはいけないでしょう。

ただ予想以上にマジメです。ここが最大の美点だと思います。魔法がないと言うのは、実は最大の欠点です。解ってゆくマッサージ屋さんです。そこのところお間違え無く。


PS
なんと電話で予約に限り施術者指名が出来る事が判明。ということは、とても良い施設となります。ただ、今回私を見てくれた方ですが、やはり人気なようで土日の予約は難しいと言われました。



蛇足

湿布はかなり使っている。多分人と症状で効く場合が違うと思うのだが、最近のインドメタシン・フェルビナク・ボルタレンあたりはほぼこの順番で痛みが和らぐ。ボルタレン最強でフェルビナクが次席だ。
だが明らかに個人差を含めて、症状によって全く効きが変わる。骨が問題であった場合は、これらはほとんど効かない。多分ボルタレンが良いだろう。だがそれで治る訳ではない。腱が問題な場合では、腱そのものか骨との絡みかが重要になる。腱と筋肉の場合には割と解りやすくどれでも効く。

ただ自分の腱鞘炎の経験では、実はどれもあまり効かなかった。逆にフェルビナクが効くが故に無理を出来ると言う悪循環に陥った可能性がある。

今回はその経験から可能な限り使い分けている。例えば内股の肉離れはフツーの湿布と上半身の運動の組み合わせで直した。筋肉のみだからそう言った芸当ができる。それでは左膝になると多分イロイロ重なっていると思う。特に今回は悪い条件が重なっているので早期回復はない。だから効かない方がいいというよくわからない答えになっている。
バランス取りが重要なようだ。基本的にプロスタグランジン生成阻害剤がインドメタシン・フェルビナク・ボルタレンなのだが、痛みは取れるが治りが遅いというのがあって、プロスタグランジンに何か治癒のための役割があるのではないのかと、私は少し疑っている。
なので本当に痛くてじっと出来る時にはフェルビナク・ボルタレンあたりが有効で、動かなければ行けないときはインドメタシン・フェルビナクあたりが有効だが、フェルビナクは効きすぎて無理をしてしまうような気がする。今、そこを使い分けしている。
あと市販薬の問題もある。表記がイマイチ解りにくい。100gあたり何mgとか、何%とかとても解りにくい。多ければ良いのかと言うのも少し違う話しだ。フェルビナク・ボルタレンは副作用がある。そこも考えどころだ。


個人差がある話しだが、今の所インドメタシンかフツーの湿布の方が結果がいいと言う話しになっている。しかも低濃度のもので、一日3回張り直すというものだ。こちらが結果がいい。

本当に個人差があるし、症状があるから誰にでも進められる話しではない。あと適度な運動、しかもリラックスした運動をオススメする。もちろん関節に問題がある人は、病院に相談して欲しい。多分関節はこれらの薬で治る事はない。

20代にはもう戻らないのが確定です。あたりまえですが、そこが寂しい。