雪が降らない。東北の冬のイメージといえば「雪」。雪のない冬なんて気の抜けたビールのようなもの。おまけに暖かい。暖かいと、空気がどうもイマイチ締まらない。特に盛岡の冬の青空は、翠藍というべき輝くような深い青になる。それも氷点下5度以下だからこその空気だ。湿度は極めて低く、冷気で埃さえも凍って落ちてしまったような空になる。そしてとても危険で光り輝く路面、それらがあってこその盛岡の冬だ。
それらが全部ない!仕事にならない!
なんでここで雪の写真かといえば、ここは北松園。それでもこんなだらしない雪しかないのだ。
もう朝から落ち込んでいました。もういいやと思って、ゆぴあすに泳ぎに行きます。でもなんかやる気が起きない。1000メートルで帰ろうと思う。すると珍しく坊主もごく短い坊主頭の若いのが泳ぎに来ました。ゆぴあすは出来ればスイムキャップをかぶって欲しいと言っていますが、原則自由というプールです。なので坊主頭が揃って泳ぐという奇妙な組み合わせになりました。
「あのーお寺さんですか?」なんかそう聞かれたような。「いえ、白髪隠しに坊主なだけですよ」。ン、なんか彼の表情が急に緩んだ。なんだろうか。「もしかすると、お坊さんですか?」「見習いですが」。ああそうか、あの世界は序列が厳しいから相コースになってしまって、万が一と思ったのだろう。多分最近来たのだろう。他の寺のこともまだわからないから、こうなったのだろう。
でも坊主に坊主と間違われたのは、初めてだった。
結局1100メートル泳いだ。でも、なんかやっぱり仕事に心残りがある。そう思って現場に行ってみるとやっぱりダメ。まあそんなものだ。
帰ってニュースをみると、甘利大臣が辞任していた。安倍総理が守りきると言っていたような気がしたのだが、どう考えても守りきれるわけがない。脇の甘さ天下一品の政治家だった。何かよほど恨まれたのだろうか、収賄の現場を録音されたりした。それをリークされるところもなんとも言えない。そもそも大臣室で金を受け取ることが問題。可能な限り監視カメラから逃げられる場所で誰にも見つからなくて、誰も裏切らない場所でなければいけないのに、警備に出入りの時間をチェックされるところで取引をするとは。逆に贈収賄の常習犯といったイメージがついてしまった。
とはいえよっぽど金に困っていたのだろうな。相手は相討ち覚悟でいるのも気がつかずに、通常の秘書のやりとりでお金は済ませて、大臣とは面談のみということをできなかったということだ。相手の要求をホイホイ飲んでしまったのだろう。
だからこそ、なぜワイロが必要な案件だったのか、いずれその内容が出てくるだろう。
心温まるニュースもある。オランダでヘッドホンでオペラを聴いていた男性がいた。それが興にのって歌ってしまったらしい。それを近所の住民が苦痛の叫び声と勘違いして警察に通報した。
ありがちな話だ。
アメリカでロシアからカラシニコフ突撃銃、AK-47を輸入していた会社がAK-47を製造することになった。なんでそうなったのかといえば、まずはロシアのウクライナ併合でアメリカが経済制裁を発動したからだ。輸入ができなくなったのだ。ただカラシニコフのレプリカはいろんな国で生産されている。この記事ではアメリカでも作られているという。ただやっぱり本物が欲しいというニーズは大きく、経済制裁で「本物の」カラシニコフが高騰したという。なので銃を製造していて、カラシニコフと契約していた会社が、製造して儲けようということなのだろう。
しかしアフガニスタンで使われていたカラシニコフを調べたら、1954年製だったという伝説もある。
わかる人が聞いたらヤバイというニュースもある。イランは経済制裁で航空機の老朽化が著しい。かなり騙し騙し使っているのが現状で、綱渡り状態だという話は聞いている。そう、マレーシア航空どころではないのだ。世界で最悪な航空事情となっている。それがだ、経済封鎖解除でイラン国内にある500機の航空機を刷新すると言ったのだ。この意味するところは何か。国内便100機、海外便400機を整備するというのだ。もちろんアメリカやEUは歓迎だろう。だが経済制裁でイランはそんなに外貨を持っていない。それでどうやって航空機を買うのだ?
最近コモディティ市場の低下が、今まで伸びてきた国のGNPの低下を招き、それが原因で世界経済が停滞するという議論がある。それには懐疑的だが、ある一定以上の線を越えるとまずい。その上厄介なのは、鉄鉱石の相場が下がっても製品がそこそこの値段だったらなんとかなる。でも中国は鉄の過剰生産が止まらない。誰も儲けないのなら、「神の手」ではないがある一定で止まるのだが、中国共産党ですら手をこまねいている。そう、共産国だからこそね。
ここでイランは何をしたいのだろうか。今のイランは確かに核関連技術等高値で売れる技術はある。だがそれは監視下に置かれた。この状況では、おおっぴらにできるのは石油の増産だ。航空機500機のだ。航空機の生産を考えれば10年以上にわたる契約になるが、イランは10年以上安値でも増産すると言っているようなものなのだ。
経済学における、例外ファクターが大々的に動いている。政治だ。この状況は簡単には止まらない。間違いなく中南米の石油産出国は今ですら深刻なダメージなのに、もっと悪化する可能性が出てきた。
マルクスは貧富の差で暴動は起き、それが積み重なって革命になる(今思ったが、革命という翻訳はとても良くないな)というものだった。だがマルクス主義者は、問題解決のためのは革命を起こさなければいけないと考えた。ただ今から思うとそれはあまりにも単純すぎた。手紙でやりとりしていた世界でしかない。
まるで王権社会に逆戻りしたような、そんな世界がある。新しい帝国主義なのか。
ニュースは号泣議員のネタばっかりだった。そういった意味ではなんなのだろうか。右翼のように叫びたくもなる。あれを生んだのは日本の戦後教育の間違いだ!、だが彼を選んでしまった(そうとしか言いようがない。騙されたと言ってもいいかもしれない。だがあそこまでだったら騙されてもおかしくない)人たちには、可哀想だ。
ただ、彼を選んでしまった人たちに救いになるのかどうかわからないが、わかっているのは、あそこまで変でないと新人ではなかなか当選できないということだ。確かに岩手県ではグレート・サスケというプロレスラーが県議会議員でいたこともあった。だが彼は家柄が良かった。地方というのはそういったことだ。選べと言われて感情で選んだ議員しかいない。政策なんてもう実際の生活とは関係ないし、がんじがらめの法制度と総務省とでどうすりゃいいのよというところはある。で、それに慣れきってしまっている地方もいる。
だから生きのいいのを選んだのだ。
でもな、その反省をしないと民主主義ってなかなか上手く行かないものだよ。多分彼を選ばざるを得ないほど、そこの議会はダメだったのだろう。そう考えている。