お盆過ぎから天気がすぐれない。一気に冷え込んだ感じだ。昨年と同じパターンでもある。ただ違うのは今年はエルニーニョ現象が起きていることと、昨年は前半雨ばっかりで暑くなかったくせにラニャーニャ現象の名残があったことだ。思えば昨年も日本だけ変だった。とすると海流の変化に何かあったのだろうか。
いずれ今年は迂闊なことは言えない。
カメラバックを久しぶりに持ち出した。少しは真面目に写真を撮ろうかと思ったら、中に入っていたのが300ミリだった。ご丁寧にテレコンバーターまで付いていた。いつ使ったのだろうか?しばし悩む。そこまでも暇だったのだが、せっかくなので被写体を探す。カイツブリがいた。
すぐに潜って消えた。
私が生まれてから一番きな臭かったのはなんだろうか。ベトナム戦争と70年安保闘争だろうか。今日本で生きることになんの不安もないが、世界情勢を見るとここまで不安定な時代は、初めてだ。難民の殺到するヨーロッパ、ロシアの問題、一旦落ち着いたかに見えたアフリカでの問題、中東でのパワーバランスの変化は大きい。シリアとイラクの内乱状態、そしてサウジアラビアのイエメン介入、トルコのISIへの参戦、イランの復活、テロリスト養成基地を抱えるパキスタン。そしてパキスタンと小競り合いをしたインド、チベット問題とウイグル問題を抱えた上に太平洋覇権を目指しているとしか思えない中国、北朝鮮と韓国の問題も最近の話だ。
ここまで酷い状況は生まれて初めてだ。だがそれに対処する方法はないし、そもそも答えがない。インターネットは世界共通知を作れるのではないのかと期待されたが、今のところ逆の結果になっている。世界を分断させるために存在しているようなところもある。
戦争法案反対と、国会議事堂でデモがあった。主催者側と警察側との発表が大幅に食い違うデモだった。主催者は12万人といい、警察は3万人と言っていた。多分主催者側は全国で同時に行われたデモの人数など含めているのだろう。
ただ彼らもわかっているはずだ。この世界情勢に絡め取られて動きが取れない、この日本をだ。だから感情で動くしかない。ここに参加した政治家の演説もエモーショナルであった。その場に合わせる政治家の無邪気さにも呆れるが、もっと大きな問題がある。
言葉を誰も見つけていないということだ。
右も左も過去の言葉で語っている。そこには様々な怨念もあり確執もある。その言葉以外の言葉でないと上手くいかない。その新しい言葉を作れないというのは、どうも村上春樹を読みすぎたようだ。
私も見つけられない。だから今のところは「世界はもっと悪くなる」。天気予報より当たる言葉だが、それでは前に進まない。
どうしていいのかわからない8月でした。