久しぶりに記事を書くような気がするというか・・よく考えてみると今回が今年になって初めての記事になるんですね。今年も「滋賀県 建築家/建築設計事務所イデアルの小さな独り言」をよろしくお願いします。今回は「パブリックドメイン」についてのお話です。いつも税務をお願いしている会計事務所のコラムに「パブリックドメイン」の豆知識が掲載されていましたので紹介する事にします。
絵画や文学作品などは、一定の期間が経過すると人類共有の財産「パブリックドメイン」となります。例えば、日本の名画などを商品開発に活かす事も可能となるワケです。著作権者の保護期間は、原則として著作者の生存している期間+死後70年間となっており、保護期間が終了するなどして、社会の公有となった作品はパブリックドメインと呼ばれています。
パブリックドメインとなった作品は、クレジット表記不要で商用利用することができます。利用にあたっては、次の点に注意する必要があります。①作者の名誉をおとしめるような用途で使用することはできません。②一部の国については、保護期間の戦時加算が行われており、戦前・戦中の作品については、保護期間に加えて戦時加算分が保護される事となります。③著作権の原則的保護期間が日本よりも短い国の著作物については、相手国での保護期間だけ保護をすれば良いことになっています。
例えると、日本の名画では、葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵がパブリックドメインとして活用できます。ポストカードやシールなどのようにそのまま印刷物にするだけでなく、マグカップやスマホケース、エコバッグなどのグッズにして、日本人にとって親しみがあり、外国人からも評価の高い日本の名画を製品の価値に結び付けている例もあるようです。ルーブル美術館やメトロポリタン美術館などのホームページでは、世界の名画のパブリックドメインを公開していて、無料でダウンロードすることができるようになっています。
川瀬巴水『牛堀』 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」
日本で出版されるすべての本が収められる国立国会図書館には、収蔵する約4560万点の浮世絵や図書、雑誌などから選りすぐりの画像を集めたオンラインコレクション「NDLイメージバンク」があります。掲載されている画像は、すべて著作権保護期間を満了しているので、無料で閲覧できるだけでなく、出典を記載すれば自由に転載することも可能です。上の画像は、スティーブ・ジョブズも愛し、「昭和の広重」とも称される川瀬巴水の風景版画で、NDLイメージバンクには165枚もの川瀬巴水の風景版画が高画質で公開されています。
このように「パブリックドメイン」は、ブログの記事にも気軽に使えるのでいいですよね。という事で、今回は「パブリックドメイン」の豆知識を紹介しました・・・。