長い間山に登って来た。
「何のために山に登るのか?」
厳しい山でなくても山に登っていると人からも問われる。
興味のない人にとっては辛い思いをして登る山は無用の長物でもある。
それでもロープウェイなどで登れる山は行く人もかなり増え、それで観光化してしまうことになる。
今回行った尾瀬も観光地化してツアーで来る人が多い。
しかし、燧ヶ岳と至仏山を抱えた尾瀬の広大さをを思うと、ツアーでの部分的な楽しみ方では惜しいと前から私は思っている。
何事も行ったということだけで知ったというのはおこがましい。
何回行っても山を知り尽くすことはできない。
尾瀬も水芭蕉の季節に少しずれただけでもう違う植物群と風景に出会える。
そんな時には「もっと家から近かったら良いのになぁ」と思う。
私が何回でも行きたいお気に入りのひとつに尾瀬がある。
そんな時「何のために」という言葉は不適切だと思う。
ただひたすら、「そこに居たい」と思うだけである。
昨年唐松に一緒に行った学生時代の友人から、母親の介護で今しか空かないので何処かに行きたいとラインで連絡があった。
昨年行った唐松は登りがしんどかったので登りのないところで、という条件であった。
だからと言って、観光地は二人とも行きたくない。
昨年骨折している私はリハビリ中で不安もあるので、自然の中の平地トレッキングということで条件は共通していた。
ちょうど、その期間は尾瀬の水芭蕉の季節なので尾瀬行きを提案した。
最初決まった6月11日からの日程で尾瀬の水芭蕉の開花を問い合わせると、すでに水芭蕉は終わっているということだった。
雪の被った至仏山をバックに水芭蕉が見られる中田代の下ノ大堀は、今年は5月の中頃が一番良かったそうだ。
前に私がここで絶景の水芭蕉を見たのは2005年6月1日だったが、今年はその時よりもかなり早かったようだ。
それなら天気予報も良くないので、時期を遅らせたら初夏の花や緑が見られるのではないかと思い1週間延ばすことにしたのは正解だった。
尾瀬に入るのには登山と違い、苦しい登りもないので(一ノ瀬から三平峠までは一時間ほどの登り)友人も大喜びだった。
その分観光化してしまい、夏になるとかなりの混雑になる。
おかげで私たちが行った日程は水芭蕉の時期も外れ、山小屋も空いていて静かな尾瀬を充分に楽しめた。
6月18日(月)曇り
尾瀬紀行1 (1日目) (中央自動車道では大雨だったが) 京都5時発→13時戸倉着タクシー→(山菜そば昼食)大清水14時発→一ノ瀬14時半→16時長蔵小屋泊(6月16日からシャトルバスが大清水から一ノ瀬まで30分おきに出ている)
6月19日(火)晴れ
尾瀬紀行2-1 (2日目その1) 長蔵小屋7時半発→大江湿原散策→大江湿原→沼尻→ 見春(下田十字路)昼食
尾瀬紀行2-2(2日目その2)美晴→東電分岐→東電小屋
尾瀬紀行2-3(2日目その3)ヨッピ吊り橋→16時着竜宮小屋泊
6月20日(水)雨
尾瀬紀行3 竜宮小屋8時半発→尾瀬ヶ原中田代→牛首分岐→10時山の鼻→11時鳩待峠バス→戸倉12時(入浴、食事)→長野県飯綱町の相棒の妹さん宅泊
6月21日(木)曇り
長野県飯綱町発9時→妙高山麓直売センターとまと→道の駅あらい→北陸自動車道上越IC→京都18時→自宅19時
大清水の風景
エゾエンゴグサ
三平峠
尾瀬沼の辺りの水芭蕉
バイケイソウ
ムシカリ(オオカメノキ)
尾瀬沼
オオバタチツボスミレ
レンゲツツジ(この時期で尾瀬ではよく見かけ華やかな彩りがアクセントを成している)
ニリンソウ
ズダヤクシュ
尾瀬沼は結構広い
???
バイケイソウ(この辺りは美しいが美晴のバイケイソウは遅霜のため枯れていた)
ハクサンチドリの咲き初めと終わった水芭蕉
長蔵小屋(尾瀬で歴史のある小屋)ここで泊まる
長蔵小屋の裏手からの尾瀬沼
尾瀬紀行2-1 (2日目その1)長蔵小屋から美晴に続く