「一週間のご無沙汰です」とは、何かの番組の冒頭で司会者がいつも言っていた台詞のような…。一週間が早い。目まぐるしい。少々頭の働きも悪くなって来て、さっき食べたご飯を忘れるという程ではないが、忘れてしまうことが多い。いざ思い出そうとしてもなかなか思い出せない。それって、ヤバイ! そういうときは自分のHPの年度別山行記録など見ると少しずつ色々思い出して来る。私のHPは自分の手帳のようなものだ。
月曜日はピアノのレッスン日、火曜日は対面朗読の日、水曜日は図書館での音訳協力者の集まりの日で夜はNジムへ、木曜日は不動岩でクライミングの日、金曜日は家事の日、土曜日は霊仙山へ、日曜日はホシダでクライミング。やっと一週間を思い出した。書きながら「
月曜日にお風呂を焚いて 火曜日はお風呂に入り テュリャ テュリャテュリャ
………」という歌のメロディーが頭の中を流れている。
この一週間は、とても充実していたように思う。特筆すべきは水曜日、「視覚障害者とデイジー」という
日本ライトハウス盲人情報センターの館長の講演だ。(この人の他での講演内容がネットにあったのでリンクしました)私は、朗読を通じて視覚障害者の実情に普通の人より通じていると思っていたが、知らないことがほんとうに多い。この日も驚いたことが、視覚障害者のかなりの人がテレビを見ているという現実だった。番組はニュースや報道関係が多いということだったが、健常者以上に情報が入らないので音だけでもテレビから情報を得ようとしてるということだった。NHKが聴覚障害者のために字幕をつけているのはけっこう増えているが、まだまだ視覚障害者のための副音声は少ないということだ。私はだいぶ前から、朝の連続ドラマに副音声がついているのを知った。それは、偶然テレビのリモコンの二重音声のボタンを押していつもの音声意外に低い情景説明の声が聞こえて来て気がついた。副音声があったら良いのは、スポーツ番組だと言うことだ。ただの解説ではどのような場面なのかは視覚障害者の人はただ想像するのみで判らないという。
先日公開されていた「武士の一分」という映画は副音声がついているそうだ。ただし、一般公開では副音声は流されていないので聞くことは出来なかった。一般の人には副音声はただうるさいだけだからだ。一般公開が終われば、副音声付きで上演されるだろうとのことだった。
もう一つ、興味を持ったのは「視覚障害者情報ネットワークシステム(
ないーぶネット)」のことだ。これは、ネットの視覚障害者用の図書館のようなものでる。読みたい本がインターネットで検索できダウンロードして音声や点字で自宅にいながら何冊でも読めるシステムだ。これは、凄いことだと思った。
今や、インターネットの普及で情報はいつでも手に入る時代になった。私も、山に行くときなどはガイドブックよりもネットを参考にすることの方が多い。何を調べるにもネットで、朗読の下調べも最近はパソコンの前に座る。国語辞典や漢和辞典もそういえばあまり使わなくなっている。
視覚障害者のSさんは音声の出るパソコンを使ってるが、ネットで調べてほしいときは私に電話がある。まだまだ視覚障害者の人には、HPはフレームやリンクが複雑だとなかなかたどり着けず使いにくいということだ。少しずついろんなことが試みられて来ているのには驚いたが、もっともっとITの恩恵を簡単に受けられるシステムが出来るといいのになぁ、と講演を聴いて思った。