お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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2人の娘のお父さんです。孫も3人いるじーさんです。趣味はスポーツ観戦やサイクリング、読書など。ブルベは07年から走ってますが遅いです。仕事はリタイアし、「晴走雨読」の気ままな毎日です(^o^)
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【直江津集合】前編 七里岩ライン〜八ヶ岳エコーライン〜白樺湖〜上田
サイクリング
/
2023年09月03日
2年連続2度目の出走となった、サイクリング界の真夏の風物詩「直江津集合」。今年は50人以上が参加表明。それぞれのコース、やり方で集合時間の8月26日午後6時までに直江津・船見公園の人魚像前にゴールすることを目指した。ただ、今回は台風7号の影響で国道18号旧道の群馬県側の路肩が崩落。碓氷峠が通行止めとなったことで苦労した参加者もいたようだった。
さて、
二転三転したコース選び
も「甲州街道〜白樺湖〜上田(泊)〜長野〜直江津」で決定。直江津の土曜の雨マークも消えた25日金曜の午前2時半過ぎに自宅を出発した。
甲州街道(国道20号)へは相模湖手前から入ったが、藤野の先でいったん外れて旧甲州道へ。上野原付近を通過中に夜明けを迎えた。
上野原の旧甲州街道で夜明け
上野原高校入口で甲州街道に復帰。この先は迂回ルートもないのでひたすら国道を進んで行く。鳥沢付近などは宿場町らしい町並みが残っていて「街道」を感じさせるいい雰囲気なのだが、いかんせん全体的に道幅が狭く、迫ってくる大型トラックに気を遣いながらのライドは疲れる。この日もまだ早朝とはいえ、トラックが次々と後方からやってきた。
朝から強い日差しが容赦なく襲いかかってきたが、笹子までは意外と日陰が多く、まずまずのペースで進んで行く。猿橋通過が午前6時前、約80キロ地点の笹子トンネル手前には午前7時過ぎに到着した。
猿橋(大月市)
笹子トンネル手前。左へ行けば笹子峠(行かないよ(^_^;)
で、迷いもなくトンネル突破を決断(^_^; もう上りは勘弁。先は長いし、脚は八ヶ岳に残しておこう。
ところがヘルメットに付けていた尾灯が点かない。電池切れか。ちゃんと出発前に確認しとけよな>自分。自転車に付けた尾灯2つ、PEKOさんの反射ベスト、おにぎりリフレクターに命を託し、車の通行が切れたタイミングで3キロの路肩のない狭〜いトンネルに突入。中盤までの上りは死に物狂いで回す。反対車線は車が連なり途切れる様子もなかったが、こちらの車線はバックミラーを何度も確認したが車の姿はない。おぉ、もしかして超幸運な瞬間だったのか。やがて道は下り出し、ちょっとひと安心。ここで車が1台だけ追い越していく。そして真っ暗な中に光りが見え始めた。待ちに待った出口だ。長〜い恐怖のトンネルを抜け、もうひとつ小さなトンネルもクリア。終わってみれば後方からの車はたった1台という「神時間」だった。この笹子トンネル突破の事を考えると夜も眠れなかったのだが、拍子抜けするほどあっさりとした結果となった。案ずるより産むが易し。これで6度目の突破成功(^o^) いや、失敗は許されないのだが…。
そのまま国道20号を走り続けると大型トラックに悩まされることになるので柏尾交差点を右へ折れ、旧甲州街道へ迂回した。その途中でDBKジャージ発見。気づいた時が遅く、気持ち良く下っている最中でもあったのでストップできなかった。まあ、いずれ信号で追いつかれるからいいかなと思っていたが、現れる様子がない。あれ? 直江津組じゃないのかな。いや、そうだった。しかもこの方、ここから大弛峠を越え、ダートを下って直江津までやって来た健脚の持ち主だったのだ。後でこの事を知ったときは仰天したなぁ。
勝沼から韮崎は昨年に
韮崎でDNFした野辺山600
のブルベルートを走ったのだが、左折となる個所がこの日は逆の右折となり、なかにはどうやっても曲がれそうもない交差点があったりして苦労させられた。また甲府市街地の通過が午前8時台と通勤通学のラッシュ時間と重なり、もう大騒ぎ。暑さも加わり、いやになったよ(T_T)
甲府城跡の舞鶴城公園には寄れたが、武田信玄像が甲府駅前にあるとは知らずスルーしたのは痛恨だった。甲府城にしても武田氏滅亡後に建てられたようだしね。
笛吹川(笛吹市)
舞鶴城公園(甲府市)
石和温泉付近からはJR中央線に沿うように走った。甲府から竜王、塩崎、韮崎と過ぎると、ようやく待望の七里岩ライン(県道17号)が始まる。八ヶ岳の噴火による岩屑流(がんせつりゅう)が、西と東に流れる釜無川と塩川によって浸食されてできた台地で、比高40~150メートルもの断崖地形が連続し、総長が約30キロにも及ぶことから「七里岩」の呼称が定着したという。
七里岩ラインの起点(韮崎市)
いきなりきつい勾配でぐいっと台地の上に上り、あとはアップダウンを繰り返しながらとりあえずのピークとなる標高1100メートル付近の長野・富士見町まで上って行く。最初の傾斜が落ち着いたところにあるのが武田勝頼が築城したという新府城跡。武田氏最後の城で、わずか68日で灰燼に帰した悲運の城ともいわれる。春には桃の花が咲く桃源郷となるが、今は右手に八ヶ岳の絶景が広がっている。
八ヶ岳を臨む(韮崎市)
6年前に
ブルベ長坂300
を走った時は、折り返しの長坂までの18キロに1時間ほどかかり「長いなぁ」と感じたが、今回は「あれ、もう着いた?」と短く感じられた。だが時間はやはり1時間ほどかかっている。なぜだろう。年取ったか。
長坂駅手前。左はJR中央線、正面は八ヶ岳(北杜市)
137キロ地点の長坂駅到着は午前11時過ぎ。予定通りお昼時にたどり着くことが出来たので、駅前の「丸政」で山賊そばをいただく。山賊焼きとは鶏もも肉を揚げた信州の郷土料理だそうだ。ところがまだお昼前だと言うのにお店は大盛況。カウンターだけの小さな店で6、7人しか座れないのだが、入った時点で空きは1席のみ。さらにおばちゃんワンオペで大忙しの様子。こんな静かな所なのにと、ちょっと驚いた。でも注文の品はそれほど待つことなく出てきたけどね。ボリュームたっぷりの山賊焼きはジューシーで美味しく、しっかり腹ごしらえできた。大盛りは無料なのでジャージ姿を見たおばちゃんが何度も「大盛り?」と聞いてきた。いや、白髪のじーさんなので普通で十分(^_^;
長坂駅。道が丸政
山賊そば(590円)
日陰のあるベンチや綺麗なトイレが駅前にあったのでちょっと長めの休憩をとり、リスタートして七里岩ラインに戻る。
ここからは絶景の連続だった。右手に八ヶ岳、左手には南アルプス。たまらなく雄大な風景を独り占めして走り続ける。上り甲斐があるねぇ(^o^) あおばブルベは長坂で折り返しちゃダメだよ。長坂から先へ行かなくちゃ。特に長野に入ってからはサイコーだよ(^o^)
七里岩ライン(山梨・小淵沢)。海抜822メートル
七里岩ライン(山梨・小淵沢)。右手は八ヶ岳
七里岩ライン(山梨・小淵沢)。左手は南アルプス
小淵沢付近で一瞬、八ヶ岳高原ラインを走る。何だか見覚えがあると思ったら、14年前の
神奈川ブルベ座間600
で通っていた。午後3時スタートで伊豆半島を1周した後、本栖湖を経由して八ヶ岳〜野辺山〜十石峠〜秩父と走るという、とんでもないコース。その途中で国道20号の下蔦木から国道141号の野辺山手前まで延々と上った。特に国道20号から入った途端に激坂が始まったのは死ぬほど辛かった。そんな思い出のある道だが、今回はすぐに七里岩ラインに戻り八ヶ岳エコーラインを目指す。
八ヶ岳高原ライン
七里岩ライン(山梨・小淵沢)。遙かに南アルプス
白樺湖まで36キロ
七里岩ライン(長野・富士見町)から臨む八ヶ岳
七里岩ライン(長野・富士見町)から臨む南アルプス
八ヶ岳エコーラインの序盤は地獄だった。広域農道なのである程度覚悟はしていたが、ひたすら真っ直ぐに上って行く道は精神的にもこたえる。「非人道的な坂」と呼ぶことにしようと上りながら思いついた。こういう坂は嫌いだ。
八ヶ岳エコーラインに入る
ところが、である。原村に入り標高1100メートルまで上ったところで道はなんと平坦になったのだ。それも延々と続く平坦。1100メートルと言えば道志の山伏峠だよ。その標高で平坦が続くなんて、信じられん。感動ものだ。エコーライン見直したよ。
長野・茅野の八ヶ岳エコーライン。平坦な道が続く
しかし、たてしな自由農園原村店を過ぎる付近から道は下って行く。せっかく1100メートルまで上ったというのにもったい。どんどんどんどん下り、ビーナスライン(国道299号)を越えても下り、940メートルまで標高を落とす。そして出たのが大門街道(国道152号)。これから標高1416メートルの白樺湖まで約9キロの登坂だ。自宅から約175キロ。200キロブルベならゴール目指して平坦区間なのに、やっと本日のメインイベント開始とはねぇ。
大門街道(茅野市)。標高1000メートル
時刻は午後2時前後で、一番暑い時間帯。標高1000メートルを越えていてもそれは同じ。猛暑が延々と続く今年は「夏でも涼しい避暑地 長野県の白樺湖」なんて宣伝文句は通らない。確かに日陰は涼しいが、日差しを浴びる個所は猛烈な暑さ。頭もぼ〜っとしてきた。脚を回すのもつらい。動悸も激しくなってきた。熱中症か。残り5キロぐらいまでは頑張ったが、もう限界。耐えられず木陰に座り込んだ。しばらく休んでまた走り出したが1キロと持たず、また木陰で休憩。残りは4キロ。歩くと1時間かかるが、ぶっ倒れるよりはましだ。歩こうか。そう決断し、歩き出すと道がなんとなく平坦から下りになってきた。この程度なら乗れるかと自転車に跨がり漕いでみる。すると、傾斜がこれまでよりは緩くなり、日陰も増えてきた。行けるかなと、そのまま乗り続ける。結局、何度が止まりはしたが、きつい勾配はなくなり、直射日光を浴びる個所も減ったことで乗り続けることができた。9キロの上りだったが、終盤2キロがほぼ平坦だったのは嬉しい誤算だった。普通は最後2キロはきついものだが、こういう峠もあるんだね。白樺湖には午後3時半ぐらいに何とかたどり着いた。
しかし、暑い暑いと思っていたが、この後、下るにつれて感じた暑さと気持ち悪さはそれ以上だったので、実はこれでもマシな方だった。
登坂終盤で「音無(おとなし)の滝」を発見。信玄ゆかりの地で、「うるさい」と信玄がどなると瀬音がなくなったことから音無川というそうだ。偉大なり、信玄。
国定公園白樺湖(茅野市)。ピークはもうちょっと先
大門街道(茅野市)。標高1400メートル
音無の滝(茅野市)
白樺湖(茅野市)
白樺湖(茅野市)
湖畔にサイクリングロードがあったので少し走ってみた後、待望のダウンヒルは白樺湖の先の二股を国道152号方面の左に行き、ひっそりとある大門峠を越えてから。ここから標高460メートルの上田までは41キロ。よっしゃ、1時間で行けるぞ! と威勢良く下り始めたがそんなはずはなく、下り切って市街地へ入ってからは渋滞で進まず、いつもは通り過ぎる海野宿に寄ったりしたので上田のホテルに着いたのは午後6時前。この日の走行距離は229.5キロ、獲得標高は2750メートル、所要時間は15時間25分でグロス平均時速は14.9キロ。ブルベならアウトですな。
下りの途中で「ブランシュたかやま」への入口を通過した。スキヤーオンリーのスキー場で、家族でゲレンデの目の前のログハウスに宿泊して何度か訪れた懐かしい場所。「まさかここに自転車で来る日がこようとは」リストに新たな1ページが加わったよ。
海野宿は午後5時を回っての訪問だったので店はすでに閉まっており、人影もない。それがかえっていい雰囲気を醸し出してくれていた。
これまで2度泊まった上田の東横インだが、2度とも自転車の部屋持ち込みはNG。外の少しだけ屋根のある鍵のかかるスペースに置いていたが、この日は「綺麗なロードバイクですから、お願い」と言うとOKとなった。余計な手間が省け、準備もできるのでありがたいね。でも、MTBだとやっぱりダメみたいよ。
大門峠(長和町)
上田まで41キロ
「ブランシュたかやま」への入口
海野宿(東御市)
上田駅前の真田幸村像
ホテル到着
さて、直江津まではあと110キロ。明日は余計な寄り道はせず最短ルートを走る予定。(
後編
へ続く)
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