マーケティング研究 他社事例 695 「即断即決のオオカミ」 ~黄色いあの会社のGMやGEと合弁のはかりごと~
ファナックには中国での需要増を受けてロボット増産を急いだが、供給が一時遅れた事があります。
当時の生産技術の責任者だった山口社長は、稲葉名誉会長にしかられたそうです。
「二度と起こすんじゃない」
悪い情報ほどトップに素早く届けて総力で対応しなければならないという、創業者の教えだったのです。
その言葉から、山口社長は幾多の困難を乗り越えた執念を感じたと言います。
稲葉氏は1946年に東京帝国大学を卒業し、富士通信機製造(現富士通)に入社し、1956年にNC(数値制御)装置を開発しました。
1965年に黒字になるまで赤字の原因を徹底して究明した9年間の経験が、厳密な原価管理、事業の絞り込みなど、その後のファナックの代名詞とも言える経営スタイルを育みました。
1972年に富士通から富士通ファナックとして分離独立し、1975年に社長に就きました。
富士山の裾野、山梨県忍野村に本社や工場を構え、一帯は企業カラーから「黄色い城」、稲葉氏の統率力から「清右衛門王国」と呼ばれたりしました。
長男でファナック会長の稲葉善治氏は「ファナックを世界最大のNC、ロボットのメーカーに育てた」と功績をたたえます。
1980年代前半の口癖は「オオカミになれ」でした。
野生のオオカミのように貪欲になればいい仕事が出来る、という意味です。
自ら「俺はオオカミ」と宣言し、1年のうち100日は商談で各国を飛び回りました。
「工場の四隅を綺麗にして花を飾れ」
1980年代半ば、モーター工場での指示は、隅にある部材まで目配りしてコストを徹底管理しろという意味です。
「売上高経常利益率35%の旗」を掲げ、「売り上げが3分の1でも利益が出るような体質を目指し、厳しく指示している」とさまざまな場で語っていました。
厳しいばかりではなく、性格は陽性でユーモラスな一面が人を引き付け、カリスマ性をさらに際立たせました。
円高不況化では「10倍のスピードで製品を開発しろ」と経営陣に指示し、通常よりも10倍早く回る時計を贈ったという逸話も残ります。
1982年にアメリカのゼネラル・モーターズ(GM)とロボット事業で、1986年にアメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)とファクトリーオートメーション(FA)領域で、それぞれ合弁会社を設けました。
「FAブームを巻き起こし、ロボットやNC装置を売りまくる」
通貨変動、貿易摩擦、国際競争の高まりにより、世界の製造業が垂直統合から水平分業へとシフトすることも先読みしていました。
「相手国で一番強いところと組めば事業が広がり、摩擦も起きにくい」
と当時、GMやGEとの提携の狙いを明かしていました。
NC装置の取引先である工作機械大手、DMG森精機の森社長は、稲葉氏を経営の師と仰ぎます。
日本のモノづくりを支えた稲葉氏の訃報に接し、託されたバトンの重さに背筋を伸ばす企業経営者は少なくありません。
「一本道を深く突き進む」
1983年、日本経済新聞の取材に自らの経営哲学をこう語りました。
ファナックの山口社長は「厳密と透明、気配りや利益へのこだわり、事業の絞り込みなどの教えを頂いた。会社の総力をあげろという言葉が重く響いている」と話します。
稲葉氏が遺した一本道は続いています。
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。
彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーをサブスクリプション制(定額制)でご案内しております。
毎月定額(基本価格30,000円(税抜)※企業規模(パート社員含む社員数)で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
定額制で何人でも何回でも受講が可能です!!
詳しい、資料のご請求や、ご質問等は以下にメールをお待ちしております。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
ファナックには中国での需要増を受けてロボット増産を急いだが、供給が一時遅れた事があります。
当時の生産技術の責任者だった山口社長は、稲葉名誉会長にしかられたそうです。
「二度と起こすんじゃない」
悪い情報ほどトップに素早く届けて総力で対応しなければならないという、創業者の教えだったのです。
その言葉から、山口社長は幾多の困難を乗り越えた執念を感じたと言います。
稲葉氏は1946年に東京帝国大学を卒業し、富士通信機製造(現富士通)に入社し、1956年にNC(数値制御)装置を開発しました。
1965年に黒字になるまで赤字の原因を徹底して究明した9年間の経験が、厳密な原価管理、事業の絞り込みなど、その後のファナックの代名詞とも言える経営スタイルを育みました。
1972年に富士通から富士通ファナックとして分離独立し、1975年に社長に就きました。
富士山の裾野、山梨県忍野村に本社や工場を構え、一帯は企業カラーから「黄色い城」、稲葉氏の統率力から「清右衛門王国」と呼ばれたりしました。
長男でファナック会長の稲葉善治氏は「ファナックを世界最大のNC、ロボットのメーカーに育てた」と功績をたたえます。
1980年代前半の口癖は「オオカミになれ」でした。
野生のオオカミのように貪欲になればいい仕事が出来る、という意味です。
自ら「俺はオオカミ」と宣言し、1年のうち100日は商談で各国を飛び回りました。
「工場の四隅を綺麗にして花を飾れ」
1980年代半ば、モーター工場での指示は、隅にある部材まで目配りしてコストを徹底管理しろという意味です。
「売上高経常利益率35%の旗」を掲げ、「売り上げが3分の1でも利益が出るような体質を目指し、厳しく指示している」とさまざまな場で語っていました。
厳しいばかりではなく、性格は陽性でユーモラスな一面が人を引き付け、カリスマ性をさらに際立たせました。
円高不況化では「10倍のスピードで製品を開発しろ」と経営陣に指示し、通常よりも10倍早く回る時計を贈ったという逸話も残ります。
1982年にアメリカのゼネラル・モーターズ(GM)とロボット事業で、1986年にアメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)とファクトリーオートメーション(FA)領域で、それぞれ合弁会社を設けました。
「FAブームを巻き起こし、ロボットやNC装置を売りまくる」
通貨変動、貿易摩擦、国際競争の高まりにより、世界の製造業が垂直統合から水平分業へとシフトすることも先読みしていました。
「相手国で一番強いところと組めば事業が広がり、摩擦も起きにくい」
と当時、GMやGEとの提携の狙いを明かしていました。
NC装置の取引先である工作機械大手、DMG森精機の森社長は、稲葉氏を経営の師と仰ぎます。
日本のモノづくりを支えた稲葉氏の訃報に接し、託されたバトンの重さに背筋を伸ばす企業経営者は少なくありません。
「一本道を深く突き進む」
1983年、日本経済新聞の取材に自らの経営哲学をこう語りました。
ファナックの山口社長は「厳密と透明、気配りや利益へのこだわり、事業の絞り込みなどの教えを頂いた。会社の総力をあげろという言葉が重く響いている」と話します。
稲葉氏が遺した一本道は続いています。
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
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彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーをサブスクリプション制(定額制)でご案内しております。
毎月定額(基本価格30,000円(税抜)※企業規模(パート社員含む社員数)で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣