11月18日、厚生労働省は新型コロナの新規陽性者数が全国で2179人と過去最多を更新したと発表した。1日の新規陽性者数が初めて2000人を超えた。第3波がやって来たと考えていいだろう。
ところが、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)で、コロナについて散々解説してきた白鳳大学の岡田晴恵教授の姿が見られないのだ。「Nスタ」(TBS)には出ているのに、何があったのか。 ***
岡田教授といえば、“コロナの女王”と言われたように、第1波と第2波の頃は連日、「モーニングショー」に出演していた。今年上半期のテレビ番組出演数は276回と芸人のハリセンボン・近藤春菜と並び女性1位だったが、なぜか最近になって出演が減っている。民放プロデューサーが言う。
「特にテレ朝の『モーニングショー』が顕著です。最近では11月16日の出演を最後に、10日以上も出演していません。この番組は彼女のおかげで視聴率を伸ばしたわけですからね。第3波が始まって、番組とすれば、毎日でも彼女を呼び出したいはずですよ。しかし、ほとんど出番はありません」
もっとも、TBSの「Nスタ」には出演しているし、週刊誌の対談や、テレビのバラエティには登場している。
第3波は予見していた
ちなみに「週刊朝日」(10月30日号)の林真理子氏との対談“マリコのゲストコレクション”に登場した際は、こう語っていた。 岡田:今、コロナ報道が少なくなって。私、マスコミの啓発や注意喚起は大事だったと思います。第1波が小さく済んだのは、報道の注意喚起が大きかったと思うんです。
――確かに春頃の岡田教授は、注意喚起の第一人者と呼んでいいほどの働きぶりだった。そして来たる冬季についてこう語っている。 岡田:コロナやインフルエンザのようなウイルスは、温帯では乾燥低温の冬に流行しやすいんです。これから冬を迎えて患者さんが多くなる可能性があるので、11月から2月が要注意と思います。
しっかり第3波を予見している。しかし、常連だった「モーニングショー」に姿がないのだ。テレ朝とトラブルでも抱えているのだろうか。
今出るのは得策にあらず
「11月11日、岡田さんは深夜のバラエティ『家事ヤロウ!!!』(テレ朝)にゲスト出演して手料理を披露。自身の作った煮込みハンバーグを自ら食レポして“うまいっ!”と自讃するなど、ご機嫌でした。テレ朝と何かあったということはないでしょう。むしろ『モーニングショー』の視聴率が、第3波到来というのに以前ほど上がっていないのは、岡田教授が出ていないからかもしれません」
先のプロデューサーが続ける。 「岡田教授にとって大きな変化は、7月1日付でワタナベエンターテインメント所属となったことです。もちろん文化人枠です。それまでは無所属でしたから、オファーがあれば出演していたのでしょう。
ナベプロの文化人枠と言えば、林修や加藤一二三、落合陽一、春風亭一之輔などなど、多士済々で、その扱いにも慣れています。所属タレントが、視聴者からどう見られているかを第一に考えますからね」
現在は、敢えて「モーニングショー」への出演を手控えさせているということか。 「そうです。第3波が到来し、GoToトラベルやGoToイートが一部制限されても、すでに日本人は平常時の生活に戻りつつあります。
最初の頃は、視聴者もコロナがどういうものか分からず、最新情報を求めましたが、第3波といっても対応はこれまでと同じ。横浜流星や広瀬すずだって感染してもピンピンしていますから、恐れもなくなりつつある。それに『モーニングショー』は、コロナの恐怖を煽りすぎと非難されていましたから、ここで再び出演するのは得策ではないと踏んでいるのかもしれません」
さらにナベプロの事情もある。
「グッとラック!」MCの立川志らく
「裏番組の『グッとラック!』です。MCの立川志らく、レギュラーコメンテーターの伊沢拓司や木嶋真優もナベプロ所属なんです。『グッとラック!』はテコ入れがあって、ようやく視聴率も少し上向きだしています。ここで同じ所属タレントである、岡田教授を出演させ『モーニングショー』の視聴率に貢献させるわけにはいきません」
とはいえ、コロナの女王である。彼女を見たい視聴者もいるはずだ。
「数字を持っていますからね。怜悧な美女というわけではありませんが、愛嬌のあるタヌキ顔にツッコミどころ満載の衣装、そして厚労省国立感染症研究所の元研究員という堅い肩書きとは裏腹な乙女チックなキャラ、そして謎の私生活……。
とにかく、視聴者には気になる存在なんだと思います。現在はバラエティ番組で、実はサカナクションのファンであるとか、猫を飼っているといった私生活ネタを小出しにして繋いでいます。本人もナベプロも、今後稼ぐために自重しているといったところでしょう」
テレ朝はイライラしているはずだ。 週刊新潮WEB取材班 2020年11月30日 掲載