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米不足、「ある店」「ない店」違いは?

2024年12月07日 12時03分34秒 | 食のこと



「こんなにあるのビックリ」“令和の米騒動”続く中…新米が大量入荷、「ある店」「ない店」違いは?【Nスタ解説】
9/4(水) 20:46配信2024



TBS NEWS DIG Powered by JNN


“令和の米騒動”とも言われる深刻なコメ不足。こうした中、新米を大量に入荷しているお店がありました。どのような背景があるのでしょうか?


【写真で見る】「こんなにあるのビックリ」“令和の米騒動”続く中…新米が大量入荷、「ある店」「ない店」違いは?


■新米大量入荷のスーパーも…「ある店」「ない店」違いは?


井上貴博キャスター:
お米の品薄状況について、実は地域によってかなり差が出てきているようです。


日本米穀商連合会の相川英一専務によりますと、一般的にお米が店頭に並ぶまでには生産者から各地域のJAなどに集荷され、卸売業者を通してスーパーマーケットなど小売業者に渡り、そこで消費者が購入するという形になります。


もちろん卸売業者を通さずスーパーマーケットに渡る場合もありますが、品薄状況に差が出る背景には卸売業者とスーパーマーケットの“関係性”にあるようです。


お米のあるスーパーに聞きました。▼東京・練馬区「スーパーアキダイ」は同じ卸売り業者と10年以上、長期にわたり契約をしているため、毎日 約30袋(5㎏)入荷するといいます。▼東京・足立区「スーパーさんよう」は同じ卸売業者と10年以上契約など ▼東京・足立区「ベニ―スーパー佐野店」は同じ卸売業者と20~30年契約などをしているそうです。


日本米穀商連合会の相川英一専務によりますと、長期にわたり契約をした場合、お店は卸売業者から定期的にお米を購入するそうです。


一方、長期にわたり契約をせず、卸売業者から都度購入しているお店は、米の価格が少しでも安くなったときに大量に仕入れ、安く売るという利点があるものの、今回のようにお米が品薄状態になると卸売業者としては、定期購入をしてくれるお店を優先しますので、結果、都度購入のお店は後回しになり品薄になってしまうのです。


ホラン千秋キャスター:
卸売業者としても定期購入のお店の方が、お米の確保がしやすく、販売の見通しが立てやすい。優先的になるのは自然な流れだと思います。


■店頭に並ぶのは朝?夕方? 新米大量入荷のスーパーも


お米を買いに行く時間帯はいつ頃がよいのでしょうか。


【狙い目は朝?夕方?お米を陳列する時間は?】
・ベニ―スーパー佐野店:ほぼ午前中
・スーパーアキダイ:朝~夕方
・スーパーさんよう:朝~夕方


結論を言うとバラバラなのだそうです。スーパーアキダイの秋葉弘道社長は「生鮮食品などは朝に並べるが、お米は業者から届く時間は決まっていない」といいます。




■お米がお得に入手できる?生産者から直接仕入れ


一方で、千葉県八千代市にある道の駅「やちよ」では、8月10日以降、毎日入荷しているそうです。近隣農家から直接仕入れているため、1日に100袋以上(5㎏)入荷するときもあるそうです。


道の駅「やちよ」農産物直売所の山本活久店長は「農家さんが値段を決めているので、お得に買えるお米もあります」といいます。


お米の価格は変動するそうですが、千葉県産コシヒカリ(5㎏)を都内スーパーマーケットでは約3300円(※1)で販売しているところ、道の駅「やちよ」は4日の販売価格は2862円でした。(※1 日本米穀商連合会の相川英一専務による)


ホランキャスター:
消費者はお米の品薄や値段に翻弄されてしまっている状況です。これがいつまで続くのかと不安に感じている方もいるかもしれません。


萩谷麻衣子 弁護士:
8月半ばくらいに近くのとんかつ屋さんが「お米がない」と言うので、スーパーに行ったら本当にお米がないことに気づきました。最近ではチンするお米のパックも品薄になっています。しかしまもなく新米が店頭に並ぶそうなので、パニックにならないようにしたいですね。ふるさと納税はいかがでしょうか?


井上キャスター:
調べたところ、ふるさと納税も購入できるところはあまりないようです。


==========
<プロフィール>
萩谷麻衣子さん
弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当


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犬は主人に対して忠誠心を持つ」は間違い…科学的研究でわかった本当のこと

2024年12月07日 09時03分24秒 | 生き物のこと



2022/11/26(土) 10:17:31.

犬は主人に対して忠誠心を持つ」は間違い…科学的研究でわかった本当のこと


昔から犬は主人思いの動物とされて、「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」などと言われてきました。

しかし、ここにも人間の勝手な思い込みが入っている気がします。

ただ飼えばいいわけではなく、飼い主が本能的欲求を満たしてくれる(十分な食事、安心な寝床、一緒に遊んでスキンシップをしてくれるなど)ことがなければ恩は感じてくれません。

「動物なのだから、食べ物をあげていれば懐いて恩を感じるだろう」と思うかもしれませんが、それだけなら、よそでもっとたくさんごはんをくれる人を見つければ、そっちへ行ってしまいます。

同様に「犬は主人に対して忠誠心を持つ」というのも、ほとんどの場合、人間の思い込みです。これも親和性の高い飼い方をしない限り、ただの幻想と言っていいでしょう。

幸せホルモン(オキシトシン)に満たされるような、安心と幸せを感じる関係にあれば、親愛の情や絆を感じさせる行為がみられることはあります。

実際、「飼い主に危険が及ぶのを察知して知らせてくれた」とか、「か弱い子どもを懸命に守ろうとした」といった感動的なエピソードには事欠きません。

それを忠誠心と呼ぶのは自由ですが、犬は犬社会でも、仲間に危険を警告したり、犬同士で助け合う行動は普通にみられます。それを飼い主に対しても行っているだけだ、というドライな見方もできるのです。

群れで生活する動物には、危機に瀕している仲間を助けようという行為は珍しくありません。社会性のある動物は、群れを維持していかないと自分の生存も危ぶまれるからです。

たとえばゾウの集団では、子ゾウを協力して助けたり守ったりしますが、それは群れ・集団の維持のために仲間を守る行為なのです。

そうした行動は、ときに自己犠牲をともなう“利他的”な、見返りを求めない無償の行為に見えることもあります。しかしそこには「自分の生存にも関わる」という動物の本能がはたらいているはずなのです。

 全文はソースでご確認ください。 




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M資金の詐欺が急増>白い巨塔』主演俳優が散弾銃自殺、有名企業の会長が失踪……

2024年12月07日 03時05分21秒 | 事件と事故

M資金」を巡り、過去最悪の被害と見られる事件が明らかになった。  6月11日、神奈川県警は66歳の男をはじめ3人を詐欺容疑で逮捕した。「国家予算外の秘密資金2800億円を提供する人を紹介できる」――会社役員の

【画像】同様の詐欺が原因で散弾銃自殺した芸能人  


男性役員は資金提供を信じて3人に繰り返しお金を支払い、その額は30億円を超えた。しかし資金は提供されず、3人に連絡が取れなくなったという。


7・2・2020 


いまだに多くの人が騙される「M資金詐欺」
「逮捕された1人は、企業の社長などにM資金の提供を持ちかけるブローカーとして古くから名前が知られ、元大物官僚の甥と言われていました。最近はファッションショーの運営などを手掛けるという会社を設立し、代表に就いていました」(M資金に詳しい調査会社社員)  

M資金とは、戦後日本を統治したGHQ(連合国軍総司令部)が旧日本軍から接収したとされる、数兆円とも言われる巨額資金のこと。GHQ経済科学局のウイリアム・マッカート局長の頭文字を取ってM資金と呼ばれる。その資金は後に日本政府に極秘に返還され、経済発展のために特別に選ばれた経営者に提供されている、というストーリーが語られる。  

M資金ブローカーが大企業の社長等に接触し、資金提供を持ちかける。「西武鉄道の堤義明さんもM資金を提供されて成功したのです」と、大物経済人の名前を囁き、手数料等の名目で金を要求する(堤義明氏がM資金を提供された事実は確認されていない) 。  

近年ではM資金の名称が使われることは少なく、冒頭の事件では「基幹産業育成資金」という名称が使われた。他にも、「国家予算外特別委託管理保護資金」や「国家経済復興資金」などの仰々しい名称が使われる。 

ベッドの上で散弾銃の引き金を引き……
 70年代に活躍した俳優の故・田宮二郎氏も被害者だ。  主演ドラマ「白い巨塔」放送中の1978年12月、自宅のベッドの上で散弾銃の引き金を引いて自殺。43歳の若さだった。 「田宮氏は1000億円を超える資金が提供されると信じ、新規事業に投資し、不動産を購入しました。しかし資金が提供されることはなく、話を持ちかけてきたブローカーは消えてしまった。周りに迷惑をかけたことを苦にしていたと言われました」(同)  70年代以降、自動車メーカー、航空会社、大手鉄鋼企業などの社長や役員が次々とM資金を信じたとされる。 


被害者は2015年以降は再び増えている
 M資金の場合、被害に遭った経済人が名乗り出ることはほぼなく、その存在を信じた理由が明らかになることは稀だ。しかし時に大きく報じられ、詐欺として事件化することもある。それでも秘密資金の存在を信じる経済人は後を絶たず、2015年以降は再び増えている。  


近年問題になることが多いのは、M資金の受け取りを了承する「確約書」への署名だ。 <資金者殿 この資金をお受け致します。宜しくお願いします>  A4判の社用紙にこう手書きされ、名刺のコピーが貼られ、その下に署名・住所・携帯電話の番号が記される。パスポートの顔写真と署名が記載されたページのコピーが添えられていることも多い。  



この数年で確約書に署名したとされるのは、食品会社社長、旅行会社創業者、衣料品メーカーの常務など、いずれも上場企業の幹部。その数は実に20人を超えた。 

 中には、大手ゼネコンの副社長、地方銀行の専務、信金の専務と、確約書に署名した後に突然辞任する経済人も出ている。 「お金を出したかは定かではありませんが、確約書にサインすると、しばらくしてそれがM資金ブローカーの間に出回る。ブローカーが次々と本人の携帯に電話をかけ、『こんなものにサインしていいのでしょうか?』と詰め寄る。その企業に出向くこともあり、逃げられなくなるのです」(同) 
上場企業の会長が失踪


 17年末、売り上げ2兆円を超える東証1部上場企業の会長が、体調不良を理由に突然辞任した。  

半年前から、この会長の名前で署名された確約書と、会長の顔写真が写ったパスポートのコピーがM資金ブローカーの間で出回りはじめた。ブローカーが入れ替わり立ち替わり会長の携帯に電話を掛け、自宅を訪れる者もいたという。 「会長が電話に出なくなり、そして辞任。携帯電話も解約されました。しばらくして実家まで探しに行った人もいますが、帰っていなかった。失踪してしまったのです。確約書に署名したことを詰められただけではなく、もっと深い理由があるのでは、と……」(同)  

 2年半が過ぎた現在、親族に聞いたが「どこにいるか分からない」という。  M資金ブローカーは、今も動いている。 「紹介を通じたり、自宅を訪問したりして上場企業の社長に接触し、コロナ感染対策と称し、期間限定で7000億円を提供できると持ち掛けているグループがいます」(同) 


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不老不死への挑戦:人間の意識を機械にアップロード>意識を記憶媒体に永久保存:東大工学部准教授

2024年12月07日 00時03分21秒 | 医学と生物学の研究のこと
機械(Super computer)へ意識をアップロード? 東大准教授、不老不死への

挑戦 研究の活力は“死への恐怖” 2020/07/24
渡辺豪2020.7.24 09:00AERA



映像を見ながら装置の上を走るマウス。渡辺さんのグループが独マックスプランク研究所で行った、マウスと機械の視覚的意識の一体化に向けた実験だ(写真:渡辺さん提供)




 人類の「寿命」をめぐる常識を塗り替える可能性のある日本発の研究成果が、英科学誌ネイチャーに掲載された。その一つは、Q神経を刺激することによる「人工冬眠」だが、これは死や病気を遠ざける技術として期待はかかるものの「不老不死」を実現するものではない。そこで登場するのが「機械への意識アップロード」の研究だ。AERA 2020年7月27日号に掲載された記事で、東京大学大学院工学系研究科准教授、渡辺正峰さんの「不死のテクノロジー」に関する研究の現状について話を聞いた。

*  *  *

 不老不死はやはり夢か──。そう考えるのはまだ早い。実は、「不死のテクノロジー」の研究は国内外で進んでいる。そのトップを走るのが、東京大学大学院工学系研究科准教授の渡辺正峰さんだ。

 渡辺さんが取り組んでいるのは身体的な不老不死ではない。「意識を機械にアップロードし、その中で生き続ける」という技術だ。この構想実現を掲げる大学発ベンチャー「MinD in a Device」(東京都)が2018年に設立され、渡辺さんは技術顧問として参画している。

 渡辺さんのこだわりは二つ。一つは、専門家が聞いて「これならいけるかも!?」と思えるような、リアリティーのある手法であること。脳科学の専門家らを味方につければ、夢物語が夢物語ではなくなる。もう一つは「既存技術の延長線上にあり20年以内に実現可能」であること。渡辺さん自身が現役の研究者のうちに挑戦したいという。

 実現へのカギを握るのは、意識のアップロードの対象となる機械と、それと脳とを結ぶ装置、ブレーン・マシン・インターフェース(BMI)の開発である。今年5月には渡辺さんが考案した「神経束断面計測型BMI」の特許が東京大学から申請された。このBMIについては後述するとして、まずは、渡辺さんの考えるアップロードの方法について順を追って説明していく。それは、大きく分けて3ステップからなる。

 まずはじめに、意識の宿る機械を用意する。意外に思うかもしれないが、人の意識をアップロードする前から、その機械は意識を備えている必要がある。なぜその必要があるのか、ライバル社の試みを例に渡辺さんは説明してくれた。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)発のベンチャー、Nectome社は、死後のヒトの脳の配線構造を微に入り細に入り分析し、言わば、脳の完全なコピーを機械に構築することで意識をアップロードしようとしている。しかし、渡辺さんら多くの脳科学者は、たとえ百年かけてもその実用化は難しいと考える。



なぜなら、脳をコピーするには神経同士の接続の有無だけでなく、接続の強さまで読み取る必要があるからだ。接続の有無をコピーしただけでは、学習前の最新AIのようにでたらめな振る舞いしか期待できないという。脳を薄くスライスすることで接続の有無をぎりぎり読み解くことができたとしても、個々の接続の「強さ」を読み取るには、さらにその1万倍以上の精度が求められる。まさに、神(意識)はディテール(神経同士の接続の強さ)に宿るのだ。

 渡辺さんが目指すのは、あらかじめ機械にニュートラルな意識を宿し(ステップ1)、その意識と自身の意識を一体化し(ステップ2)、さらに、それを“自分色”に染める(ステップ3)ことだ。これなら、自身の死という断絶を経ることなく、シームレスに意識をアップロードすることができる。

 順を追って見てみよう。まず必要な「ニュートラルな意識を宿す機械」とは、どのようなものなのか。渡辺さんは「使えるものは何でも使うべきです」と話す。例えば、前出の、死後の脳のスライスから読み取ったヒト脳の配線構造もそうだ。そこから“赤ちゃん機械”をつくり、意識にまつわる様々な仮説をもとに学習のしくみを加え、さまざまな体験をさせる。視覚的な意識の構築なら、何万時間もの動画をみせて、必要とあらば仮想的な身体を与えてもよい。

 そしてステップ2。超高密度の情報の読み書きが可能なBMIを右脳と左脳の間に挟み込み、人間の右脳と機械の左脳、人間の左脳と機械の右脳を接続する。今日のデジカメに搭載されている程度のセンサーで、生体脳同士のもともとの神経接続をすべて再現できるという。意識の一体化が確認されれば科学の一大ブレークスルーであると同時に、黄泉の国への扉がついに開くことに相当する。

 ステップ3は、言い換えると「記憶の転送」だ。脳の意識と機械の意識が一体化しても、この時点での機械の意識は、いわば、誰のものでもないニュートラルな状態で、本人の過去の記憶は、脳の中にしか存在しない。機械の中で目覚めたとき、「ああ、無事に移植されたんだ」と実感するためには、記憶の転送が不可欠になる。

 記憶は脳内の「海馬」という部位に一時的に保持され、睡眠中に「大脳皮質」に転写されると考えられている。渡辺さんは同様の仕組みを機械に組み込み、意識が一体化されていることを最大限に生かすことで、覚醒中の記憶の想起、睡眠中の夢や白昼夢、さらにはBMIを介した生体脳への電気刺激を通して、記憶を機械側に転送することができると考えている。脳と機械を長く接続すればするほど、多くの記憶が転送されるというわけだ。




渡辺さんが「20年以内」にこだわるのは、この三つのステップを自分自身が踏もうと考えているからだ。

「まずは私自身の脳と機械を接続し、機械のなかで意識が生き続けることを目指します。究極的に機械の意識を証明するためには、自分自身の意識をもって確かめなければならないと考えるからです」

 その背景にあるのが、小中学生のころから抱き続けている「死」への恐怖だという。

「普通なら成長とともに、人間には寿命があっていつか死ぬ、というあきらめがつくのですが、私の場合、青年期を過ぎてもずっと引きずっていました。意識の研究に携わる前から、『死ぬ』ということはとんでもなく恐ろしいことだな、と思っていたのです」

 中学生時代には部活動の帰り道に、友人相手に死の恐怖や不死への願望を数時間、語り尽くした。大学院の修士課程で脳科学の研究を始めた20代前半にも、研究室の合宿で「よくよく考えてくれ、自身が金輪際消えるとはどういうことなのか」と一晩じゅう熱弁をふるったという。

 脳科学の研究者になってからも、意識を解き明かしたいという研究者としての熱意の傍らで、常に死への恐怖が通奏低音のように流れているという。

 研究が実を結べば、体と脳が活動を終えても、本人の意識の中では「死」を体験せず、コンピューターの中で意識を持って生き続けることができる。

 ここでいうコンピューターは、脳と同じ速度で稼働するスーパーコンピューターを想定している。現在世界最速の「富岳」でも能力不足。今の開発スピードで10年後に見込まれる計算速度で対応可能になるという。意識は、コンピューター内に作られたバーチャル世界で生き続けることになるが、機械の中で送る第二の人生に飽き足らなくなった人には、ロボットアバターを用意し、現実社会に戻れるようにすることも計画している。

「コインを追加してゲームを継続するぐらいに考えています。しかし、倫理観の変容などを通じ、現世に影響が及ぶことは想像に難くありません」

 意識の上で実現されるかもしれない不老不死。渡辺さんは、保険非適用の外科手術代やサーバー代込みで、中古車1台分程度の価格で提供したいと考えている。ただ、講演会などで「死にたくないと考えている人」に挙手を求めると、応じるのはせいぜい数%だという。

「今はそうでも、技術が実現すれば、やってみたいと思う人は飛躍期に増えるでしょう。現世の意味が、がらっと変わるはずです。死の恐怖を克服できたとき、『人って死んでたんだって』と驚きをもって振り返る日がくるかもしれません」

 ただ生き続けられるだけではなく、能力を大幅に増強することも可能だ。

「体育館1杯分ぐらいの機械脳に意識をアップロードすれば、アインシュタインが幼稚園児レベルに感じられるのでは」

(編集部・渡辺豪)

※AERA 2020年7月27日号より抜粋



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