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〈伊豆大島・ラウンジ嬢死体遺棄事件も発生〉経験者が語る “リゾートバイト”トラブルの実態「ワンナイトや不倫も多発していて…」

2025年01月27日 23時03分59秒 | 事件と事故




〈伊豆大島・ラウンジ嬢死体遺棄事件も発生〉経験者が語る “リゾートバイト”トラブルの実態「ワンナイトや不倫も多発していて…」
1/25(土) 11:02配信




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集英社オンライン
被害者の高瀬静香さんと、事件現場


昨年10月23日に伊豆大島の海岸で若い女性の遺体の一部とみられる骨が見つかり、死体損壊・遺棄の容疑で畳店経営・柳瀬宗達容疑者(45)が1月24日に逮捕された事件。遺体は容疑者の元交際相手である飲食店アルバイト・高瀬静香(37)さんで、警視庁は死亡の経緯について調べている。札幌市出身の高瀬さんはリゾートバイトで各地を転々とする中で、客の柳瀬容疑者と交際関係に発展し、事件に至ったとみられる。そこで今回は「リゾートバイト」の知られざる実態について、経験者たちから話を聞いた。


〈画像〉唐揚げを持ってドヤ顔する柳瀬容疑者と、亡くなった高瀬さん


彼氏ができて島に移住する女性やお客さんと結婚する女性も
被害者が伊豆大島でのリゾートバイト中に客だった柳瀬容疑者と知り合い、交際関係に発展したことが発端とみられる今回の死体損壊・遺棄事件。


被害者の高瀬さんは島に来た理由として、「海が好きだから」と話していたという。


リゾート気分を味わいながら現地で短期間働く「リゾートバイト」は近年、若者を中心に人気だが、その実態はどのようなものなのか。


2024年4月21日に公開された記事にて、リゾートバイトで石垣島に滞在中、海でシュノーケリングをして漂流した経験を語ってくれた串貴代加さん(35)は、当時のことをこう語った。


「21歳のときにラウンジ嬢として7ヶ月間、石垣島でリゾートバイトをしていました。時給はたしか1300円くらい。店では18歳から30代前半くらいの女の子が働いていて、特に大学生くらいの子が一番多かったです。短期の子がほとんどで、1ヶ月勤めたら長いほうでした。


旅行気分で開放的になるのか、お客さんとワンナイトする子や不倫関係になる子もいましたね。でも、入れ替わりが激しい職場なので、みんなわりとさっぱりとしていて、人間関係がこじれることはなかったです。


内地(沖縄県の人が沖縄県以外の都道府県を総称して呼ぶ言葉)のラウンジみたいにスーツで来るお客さんはいなくて、Tシャツにビーサンといったラフな格好のお客さんが多かったです。


観光客は今ほど多くなくて、店には地元の方もよく来ていました。お客さんとの距離が近く、プライベートでも一緒に海へ行ったり、ご飯に連れて行ってもらったり、お客さんが所有するペンションのパーティーに招かれたりもしました」


客との距離が近い分、トラブルなどは起きないのか。串さんは次のように明かした。


「お客さんと付き合っている女の子も何人かいましたが、痴情のもつれや金銭トラブル、今で言うパパ活やロマンス詐欺のような話は聞いたことないです。


ただ、島で彼氏ができて移住する女性やお客さんと結婚する女性は多かったですよ。


もし自分がこういった事件に巻き込まれていたらと思うと怖いですね。リゾートバイトだと全国からいろんな人が集まるし、一つの島でもいろんな店があるので。


私はたまたま勤務した店とタイミングがよかったから、危険な目に遭わなかったんだと思います」

「ワンナイト狙いの客にホテルにしょっちゅう誘われた」
次に、沖縄本島のキャバクラでリゾートバイトをした経験があるという女性(23)に話を聞くと、その激務ぶりについて次のように話した。


「大学生の頃、夏休みに2週間だけリゾートバイトをしたことがあります。時給4000円で往復の飛行機代は自腹でした。


繫忙期の8月だったので、特に土日はお客さんがかなりたくさんいました。客層は飲み方がきれいじゃない人が多く、たくさん飲むよう煽られたり、一気(飲み)させられたりしましたね。2週間ほぼ毎日二日酔いできつかったです。


旅行先でのワンナイト狙いの客からアフターで宿泊先のホテルに来るよう誘われることなんてしょっちゅうありましたが、もちろん全て断りました。風俗行けよって思いましたね。


米軍の軍人さんや外国人観光客が来ることもあって、英語で接客しなきゃいけないのも大変でした。でも、外国人はたまにチップくれることもあって、日本人よりも紳士的なお客さんが多かったです。


リゾートバイトで来た子の中には、軍人さんとワンナイトを繰り返している子や、好かれたくて必死に英語を勉強している子もいました」


また、この女性によれば、店員同士の関係性は「アットホーム」とはかけ離れたものだったという。


「もともとリゾートバイトで来たけど、5年以上働いている“お局”的な子もいて、態度が威圧的でめっちゃ怖かったです。みんなどうせすぐいなくなるってわかっているから、挨拶しても無視するんですよ。


沖縄と聞くと、アットホームな感じをイメージしていたんですが、店の中の人間関係は全然よくなかったです」


今回の伊豆大島での事件について聞いたところ、「自分の身は自分で守る」ことが大切だと話した。


「こういった事件を聞くとなおさら、『もう二度と行きたくない』と思いますね。私もそうだったんですけど、『どうせリゾートバイトをするならたくさん稼ぎたい』と安易に夜職に手を出してしまう女の子も多いと思います。


普通の大学生が友達と一緒に旅行感覚でバイトしに来るケースも多いです。


沖縄の歓楽街は世界中からいろんな人が集まる場所なので、自分の身は自分で守らないと、今回のような事件に巻き込まれてしまうリスクがあると改めて感じました」


Gが出るボロアパート暮らしを強いられる子も…
一方、島の住民側はどう見ているのだろうか。現在も宮古島のバーで勤務する男性(28)は、リゾートバイトの実態について次のように話した。


「宮古島は毎年7月から9月の繁忙期に大勢の観光客が来ます。その時期になるとリゾートバイトや夏だけの観光ビジネスをしに来る人たちが急激に増え、どの飲食店もすごい人で溢れかえります。


夏はホテルや観光施設、居酒屋などでリゾートバイトをする人も多いけど、冬はキャバクラ以外でバイトをできる場所はほとんどないです。


だから、リゾートバイトで来てる子だけじゃなく、移住者も夜職をやってる人が多い。宮古島はただでさえ働き口が少ないし、年々物価が上昇していて、夜職しないと生活が厳しい人がたくさんいます。


リゾートバイトの寮は店によってかなり当たり外れがあるみたいで、中にはゴキブリが出るボロアパート暮らしを強いられる子もいるみたいですね」


この男性はさらに、移住者の実情についても話してくれた。


「地元の人は就職や進学を機に(沖縄)本島や内地に引っ越す人が多いんですよ。だから、移住者やリゾートバイトで来た子同士で付き合うパターンがほとんどです。


島内のコミュニティーは狭いから、誰と誰が付き合ってるとか、そういう噂はすぐに広まります。常に監視下にいるような状態なので、あんまり悪さはできないですよ(笑)。


移住者は内地で借金して逃げてきた人とか訳アリの人が多いんです。だからか、夜の店の従業員が店のお金を盗むトラブルはよくあるんですけど、それもすぐに誰がやったかバレるパターンがほとんどです」


最後に今回の事件について聞くと、次のように警鐘を鳴らした。


「“島”と聞くと、平和でのどかなイメージかもしれませんが、こっちで観光ビジネスや夜の店をしている人は内地から来た人がかなり多いんですよ。


だから、危険度で言ったら東京の歓楽街と変わらないです。リゾートバイトに限らず、夜の業界はこういったトラブルが多いと思うので、自分も気を付けなければならないなと思いました」


離島の若年人口の減少による過疎化、人手不足といった問題も潜んでいる「リゾートバイト」だが、滞在先で楽しみながら働けるという大きな魅力があるのも事実だ。


このような大きな事件やトラブルが今後、起こらないことを願うばかりだ。


取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班












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青空の日没

2025年01月27日 18時03分53秒 | 日々の出来事
強い日差しの夕陽ですね⭐

日差しに、春の訪れを感じますね




1・18・2025
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納豆×つけ麺。つけ汁のフワフワ食感が麺に絡みつく幸せの味

2025年01月27日 12時03分02秒 | 食のこと
納豆×つけ麺。つけ汁のフワフワ食感が麺に絡みつく幸せの味








こんにちは。ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員、麺すすり子です。  今回のラーメン巡礼はこちら、東京都・新宿区西新宿にある「らあめん 満来」です! 

“納豆ざるそば”で、脱・定番メニュー!

「納豆ざる」(1150円)


店名:らあめん満来
住所:東京都新宿区西新宿1丁目4−10
オープン日:1961年(移店前より)
営業時間:11:00~23:00
定休日:無休
最寄駅:都営大江戸線「新宿西口駅」から徒歩2分程度
電話番号:03-3340-2727
駐車場:なし
支払い方法:現金


2/26/2020



 世の中にあるさまざまな「〇〇ラーメン」。ここには、ラーメンに「それ入れちゃう?」っていう食材も。あるある。でもでも、入れるからには、きっとオイシイ理由がある。  食券機のいつもの「ラーメン」の隣にそんなメニューが鎮座していたら、ちらりと気になりません?でもやっぱりラーメンにしちゃいません??そんな、食券機の前で踏みとどまってしまうラーメンラバーの、あと一押しとなれ!!!ということで、ご紹介したいのが、「らあめん 満来」の「納豆ざる ¥1150」なのです。 

納豆×玉子の黄金コンビ。トロトロつけ汁につい笑顔

納豆と卵を混ぜ合わせた、ふわふわとしたつけ汁

 納豆。  そう、「それ入れちゃう?」系食材のキングです。単体での主張が著しく激しいという特徴があります。そんな納豆と玉子を混ぜ合わせ、ふわふわに泡立った状態のものをオンザつけ汁。そうして、この未知のビジュアルになっています。 

 あ、こちらのつけ麺、並盛りで麺が400gあるのでお忘れなきよう。一般的な麺量の、2玉分です。知らずに後半に涙目になるのはお店も自分もアンハッピー……。

最後までおいしく食べてみんなハッピーになりましょう。今回、すすり子は麺少なめ。これがすすり子のハッピーサイズ。  さて、気になるそのお味。麺をつけ汁にくぐらせると、黄色いふわふわが麺に絡みつきます。そうしてパクリ。 

 ん~!?!ウマ!!!納豆特有のあの味が、玉子&つけ汁でマイルドに仕上がっています。納豆が、ここではネバネバではなくとろみとなってお口を喜ばせてくれます。そのとろみと相まって、スープが一緒に持ち上げられ、麺の小麦感とぴったりマッチするのです。  

「麺のモチうる食感」×「納豆&玉子」のふわふわ感までベストです。
納豆本体はつけ汁の下に隠れています。このスープにとっぷり浸かれる納豆が羨ましい。ほどよくスープの味が浸みた納豆もまたイイ。この納豆をレンゲですくいつつ、麺をいただく。「大豆と小麦は合う」という新しい感覚を知ることになるのです。  このつけ汁、中にはゴロゴロチャーシューがたっぷり。中の見えないつけ汁から、チャーシューやネギやらを箸でつかまえてはすくいだす、オトナの宝探し。  

食べ終わったあとのお口の納豆感はほぼゼロ。こんなにサッパリ食べられる納豆の食べ方、ほかにあるでしょうか。つけ麺って偉大。  ね、最高でしょう???こうしている間にもまた「納豆ざる」を欲している自分に気づくわけです。この中毒性こそ、次回の快感につながる大事なポイント。大切にあたためて、またすぐ食べに行きましょう。  ごちそうさまです!



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がら空きなのになぜ隣に座るの? 10人に1人、トナラーたちの意外な心理〈AERA〉

2025年01月27日 08時03分44秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康
がら空きなのになぜ隣に座るの? 10人に1人、トナラーたちの意外な心理〈AERA〉


10・11・2022

※写真はイメージです(GettyImages)
 電車でカフェで、周囲はがらあきなのに、あえて隣に来る人々がいる。「トナラー」と呼ぶらしい。いったいどんな心理なのか。

AERA 2022年10月10-17日合併号から。 

【意外?この3年間で最も増えたハラスメントは…】

*  *  *  

都心から横浜方面に向かう電車は十分に空いていた。7席横並びのシートには私とカップルが1組、両端に座り、真ん中4席があいている。向かいの7人掛けも、同じ車両のほかのシートも似たような状況だ。平日の昼下がり、ウトウトしていたのだが……。  

途中駅で、顔を扇子であおぎながら乗ってきた体格のいい中年男性がためらいもなく私の隣に腰掛け、ギョッとした。否応なしに姿勢を正し、少し肩をすぼめて座りなおす。確かにどこに座ろうとその人の自由だ。ただ、あいている席は多くあり、両隣に誰もいない席を選ぶこともできる。なぜ? モヤモヤが募った。 

■10人に1人が概念希薄  

このことを何人かの知人に話してみると、似たような経験を持つ人が多くいた。 「2人席が並んだ新幹線で『隣、あいてますか』と声をかけられ、反射的に頷いてしまった。2席ともあいているところもいくつかあったのに」(30代女性) 「

空いているカフェで一番奥の2人掛けテーブル席に座っていた。店員さんは『お好きな席へ』と案内していたが、次に来た人がなぜか隣に……」(40代男性) 

 こうした「隣に座る人」を、「トナラー」と呼ぶこともある。もともとはガラガラの駐車場で隣に停める人を指した言葉のようだ。トナラーの中にはセクハラまがいの不届き者もいるかもしれないが、そうとは思えないケースも少なくない。なぜ、隣に座るのか──。 

 そもそも、隣に座られると私たちはなぜ不快感を覚えるのだろう。日本ビジネス心理学会副会長で認知科学研究所所長の匠英一さんは、「パーソナルスペース」の観点からこう解説する。

 「自分が快適に過ごすための空間『パーソナルスペース』を侵されたと感じることが一番の理由です。パーソナルスペースの広さは環境や状況で変化し、ガラガラの電車内や空いているカフェでは自分のテリトリーと認識する範囲が広くなる。隣に座られても満員電車のような密着はないはずですが、満員電車以上に不快に感じるのも自然です」


一方、パーソナルスペースを侵したり、侵されたりすることに無頓着な人もいるという

認知の特性でそうした概念が希薄な人が、10人に1人くらいはいます。その人たちは何の悪気もなく、自身のこだわりで席を選んでいるのだと思います」

  こうした行為が「トナラー」と認識されている可能性がある。

  20代の会社員男性は過去、電車で何げなく座ったところ、隣の人が不服そうな顔をして移動していくことが何度かあった。飲食店では、「なぜ隣に?」と苦言を呈されたこともある。

 「悪気も何もないんです。電車ならここ、バスならここ、よく行くカフェならここ、と気に入っている席があります。あいていれば周りの状況にかかわらずそこに座りたいし、埋まっていてもあいたら移動できるよう近くに座りたい。最近は気を付けていますが、車両全体がどのくらい空いているかより、座りたい席の周辺に意識が向きます」

 ■近くにいる安心感  

強弱の差はあれど、こうした「こだわり」を持つ人は多いのかもしれない。

  コロナ禍によって、トナラーが増えた可能性もあるという。

 「コロナ禍初期は社会全体に強い不安感情がありました。2年半たった今も、リモートワークが続くなど人とのかかわりが減っている人がいる。不安感が強いほど、誰かの近くにいることで安心感を得ようとする心理も働きます」(匠さん)

  トナラーの多くには、悪気も、特別な意図もないのかもしれない。そう考えると、長らく感じてきたモヤモヤが少しだけ晴れた気がした。

(編集部・川口 穣) ※AERA 2022年10月10-17日合併号



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現世の寿命以上に死んだ後は長い? 横尾忠則が思い描く「死後の世界」

2025年01月27日 03時03分54秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康

現世の寿命以上に死んだ後は長い? 横尾忠則が思い描く「死後の世界」(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース 



現世の寿命以上に死んだ後は長い? 横尾忠則が思い描く「死後の世界」
10/28(土) 10:55配信2023

デイリー新潮
横尾忠則さん


 ここ1、2年の間に新聞のお悔やみ欄に記された友人、知人の数は驚くほど多く、ちょっと愕然としています。まあ自分自身が多くの死者を見送る老齢になった証拠かも知れません。それにしても死者は一体どこへ行ってしまったのだろう、このことは誰もが考えます。


 でも大抵の人は、死と同時に肉体が消滅してしまうので、肉体の一部である脳もその機能が停止し、死んだら無になると考えるのではないでしょうか。一理あるとは思いますが、僕はちょっと違う意見です。人間は肉体的存在であると同時に魂的(霊的)存在であると考えています。死と同時に魂は肉体から離脱します。魂には生前の経験も思想も知識も記憶も意識も全て宿っていて、向こうでは肉体に変って霊体が、その役割りを果たすと僕は考えます。


 だから死を自覚したにもかかわらず、「生きている」感覚があります。生前と同様、五感も機能しています。五感は肉体器官だけれど生前の五感に対する記憶は変らない習慣として感じるのではないかと思うのです。それと、意識が物凄くクリアーになります。生前は肉体の制約を受けていたために、意識はどんよりとしていたはずです。それが自分でも見違えるほど意識が鮮明になり、五感の働きも驚くほどクリアーになります。物事への見識がまるで悟ったかのように明晰になり、心身が軽ろやかに感じ、言葉は音声ではなく、波動によって伝達します。多分死んだ当座はこのような状態ではないかと思います。


 ここはまだ死の序の口で、スウェーデンボルグやルドルフ・シュタイナー、ダンテらは、この状態を精霊界、中庸界、煉獄界とそれぞれの呼び方をしていますが、ここは一種の魂の休憩所みたいなところで、やがて、それぞれの魂のレベルに従って行き先きが決められます。それを決定するのは、仏教説話によればエンマ大王であると、僕達は子供の頃、お寺のお坊さんや、地獄絵図から学んできましたが、実際にエンマ大王がいるのではなく、エンマ大王はそれぞれの人の中に存在している理念だと思うのです。本来の自己を最もよく知っているのは、魂ですから、自らを裁くのは内なるエンマ大王だと思っていいのではないでしょうか。


 死後の世界はせいぜい百年前後の現世の寿命以上に、うんと長いはずです。ある意味、時間があるようでない世界ですから、死んでハイ終りではなく、いよいよここから本格的な異次元の生存世界が始まると言ってもよいでしょう。そのように考えてみては如何でしょうか。初めて経験する未知の領域へ参入してきたと思いましょうよ。


 死後の世界があるかないかは死んだことがないからわからないと答えるのが正解のように思われますが、本当は誰もが死の世界を経験しているのです。われわれが生まれる以前、実は死の世界にいたのです。ただ記憶を消されているだけです。この世に生まれる以前は全ての人が死の世界にいて、そこから、この現世へ輪廻転生して生を授けられてきたのです。


 その後肉体的生の寿命を終えて、再び死後の世界へ帰っていくのです。そしてわれわれは遅いか早いかは人それぞれですが、その死後の世界に、死ぬのではなく誕生するのです。つまり魂的存在である自分は気が遠くなるほどの長い旅路を延々と生きてきているのです。それが輪廻転生です。生まれ変り、死に変って、遥か遠い過去からやってきて、今われわれはこの現在にいるのです。


 ではいつまで、この生死のサイクルを生き続けなければならないのか、ということになりますね。永遠に輪廻転生を繰り返すのか、という疑問にぶち当りますが、輪廻転生は必ずしも永遠に繰り返すわけではありません。ある時、それは終ります。今世でやるべきことを全部終えて、全ての欲望と執着という煩悩から解脱して不退転者になった時、その人はもう二度とこの世に生まれ変るということがなくなります。目出たし、目出たしで、いわゆる仏教でいう涅槃(ねはん)の境地に入るのです。


 人は不退転者になって涅槃に入るために生まれてきたというわけです。そのために一回や二回の生じゃ追っつかないのです。何百回も輪廻転生を繰り返し、何千年、何万年もかけて、やっとこさで人間を卒業するらしいのです。だからわれわれ人類の全てはそのオデッセイの旅の途上にいるといっていいんじゃないでしょうか。


 人間に与えられた全ての苦楽を全うする、そのための時間が、気が遠くなるほどわれわれには与えられているのです。そう簡単に目的が達成できるようにはなっていない気がします。それが宇宙の法則かも知れませんね。だったらこの気の遠くなる時間をうんと楽しく遊んで過ごすことで、気がついたら輪廻のサイクルから離脱してしまっていたということもあり得るのではないでしょうか。


 さて自分は今、果たしてどの辺りにいるのか、検討してみたらどうでしょうか。今回の人生で卒業するかな? それとも、もう一回、来世に生まれ変って、そこで打ち止めかな、いやいや、あと何回も転生させられるかも知れない──と自分の魂の運命をあれこれ想像するのも愉しいんじゃないでしょうか。


 以上は僕の死後に対する妄想でありました。


横尾忠則(よこお・ただのり)
1936年、兵庫県西脇市生まれ。ニューヨーク近代美術館をはじめ国内外の美術館で個展開催。小説『ぶるうらんど』で泉鏡花文学賞。2015年第27回高松宮殿下記念世界文化賞。20年東京都名誉都民顕彰。22年度日本芸術院会員。


「週刊新潮」2023年10月26日号 掲載





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