愛媛県立美術館に行って来ました。ル・コルビジェ展最終日だと言う事なので、あわてて行きました。建築の世界では超有名人ですが、木造が専門の私には、全然興味は無いのですが、木造から始まり、コンクリート技術の開拓をし、巨大コンクリート建築物の名作を数多く作った巨人が、カップマルタンの休暇小屋に最終的に行きついた事に興味がありました。入口にレプリカがありましたが、入って見ると、4畳半前後の空間に、トイレ、ベッド、机、本棚があるだけで、二つの窓からは、地中海の眺めが見えるだけの、シンプルなものでした。とても名建築家の、建てた物とは思えない質素な物でした。人間に必要な物は何か、突き詰めた建築なのかもしれませんが、日本にはその面では、先輩で、茶室文化があります。数寄屋の原型といわれる、利休の待庵は四畳半。他にも、鴨長明の、方丈庵、五畳半弱が有名。どちらも最低限の縛りの中で作られた物なので、共通するものがある。突き詰めるとシンプルになるのは、道具も家も同じなのだと改めて感じた。晩年、休暇小屋で暮らしたコルビジェの小屋に、そういう達観のような物を感じました。でも、まだまだ人の世はそれ程シンプルには行きません。キッチンは、リビングは広い方が、収納も多く、寝室は2か所は、等等。要は生活には無駄が付きものなので、狭くても、広くても、要は、生き方なのだ。潔い人の住処は、素敵に感じるのは、シンプルに暮らしているからなのだ。だから私は、丸太の家を通して、シンプルで、持続可能な暮らしを提案して行く。