クリスマスは寒気が入り、日本全体が冷え込んだ。今日は山北の自宅でも初氷を見た。私も、前々から積んでいたが、中々手を付けていなかった、丸太の輪切りを、斧で割る作業を1時間程かかって行った。寒い中斧を振るのは、気持ちが良い。少し汗がでるくらいで、杉の木は、潔くスパッとわれる。割れにくい節のある木も、2かい3回斧を振ると割る事が出来るのは、針葉樹の薪の良い所だ。楠やクヌギの広葉樹が乾燥すると、こうは行かない。アックスが跳ね飛ばされ、チェーンソーの出番となる事も多い。然し、薪ストーブが素晴らしいのは、薪を自分で集め、作る事が出来る事だ。確かにお金を出せば買えるのだが、お金を出さなくても、知恵を出せば、安く手に入れる事が出来る、日本では唯一の燃料だ。木は、CO2の缶ずめ、と言われるが、確かに葉っぱが光合成をし、木が、成長していく事を思えばうなずける。近くの山の木で薪を作れば、一番クリーンな燃料と言えるかも知れない。確かに大きな産業には向かないかも知れないが、高知県においては、マイレージも低く、クリーンな燃料の筆頭と言えるだろう。薪は伐ってすぐの物は使えない。一年程乾燥させないと、火力が弱いし、何年も熟成しすぎると、虫に食われてボロボロになる。だから毎年いる分だけストックする。大量に蓄えてもあまり意味はない。その点、伐り旬の良い、新月伐採の薪は虫がつきにくく、長くストック出来るので、多くある時に、2~3年分ストックしていても大丈夫という事になる。伐り旬が良いと、含水量も少なく、軽く早く乾くので効率も良い。薪ストーブの使い方、テクニックも、自分なりのベストの方法を考え使うと、また楽しい。自然の素材を使う道具は、セオリーがあり、無理をしても旨く行かない。そんな事も楽しく感じる薪ストーブは、薪集めだけでもかなり楽しい。面倒な事も、考えようによっては豊なのだ。来年の冬を想い、高知の山の事を想い薪を割る。一人一人がそういう生活をすれば、自然破壊もなくなるのではないかと思っている。石油ストーブに灯油を補給する時、灼熱の中東を想い、感謝する人がどれだけいるだろうか。安く効率が良いは、もう古い。面倒でも、山を想い、50年100年先の森を思う事が、結局、安く、エコロジーなのだと考えている。薪ストーブは、奥が深い。・・・