ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

そして、谷津干潟。

2011年04月24日 | 日記
引き続き日本に滞在しています。色々ありこれまで自然観察の時間がとれませんでしたが、5月上旬の帰米を前に、前回の花見川に続き「谷津干潟」を見ておきたいと思い、本日夕方出かけてきました。ここは我が家から車で10分。花見川に次ぐわがホームグラウンドです。そこが、ラムサール条約登録地であり、国設鳥獣保護区であるなんて、バードウォッチャーとしては贅沢ですね。まずはその風景をご紹介します。大変立派なビジターセンターもあります。見事な緑は「アオサ」です。これがあまりに繁茂しますと、鳥達のみならず近隣の住民にも匂いで迷惑をかけるそうです。



春真っ盛りのこの日、冬の主役たるカモたちはすっかり数が減り、代わりにシギ・チドリが多く見られました。左から、コチドリ、オオソリハシシギ、ダイゼン、メダイチドリです。だと思います。シギ・チドリは種類が多く判別が容易でない上、私はあまり詳しくないので、間違っているかもしれません。



さあ、今日のハイライトです。立ち姿も優雅なセイタカシギです。比較的人間が多い遊歩道から近いところでペアを見つけました。こちらを気にしていないようです。バードウォッチャーに加え、散歩やランニングの人も立ち寄って見ています。それだけ皆にアピールする姿です。そして、我らの目の前で神聖な儀式を見せてくれました。一緒に観察していたベテラン・ウォッチャーによると、フィールドセンター横の淡水池に浮かばせた人工の浮島で毎年のように産卵し、雛を育てるそうです。



その他にも多様な鳥たちや海洋生物が見られます。ここは2本の水路で東京湾と繋がっていて、潮の満ち引きに応じ東京湾と水の交換をしていますし、それに乗っていろいろな魚も入ってきます。以前は大変大きなエイやボラを見たことがあります。干潟を一周すると3.4キロの散歩道。地元本来の樹木にこだわった植栽を眺めながらというのも素晴らしい。そんな多様な仲間のいる谷津干潟の風景を最後にご紹介します。